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2016_「J」チャンピオンシップ決勝の1・・17日間のブランクを、意志のチカラで乗り切ったレッズ・・(アントラーズvsレッズ、0-1)・・(2016年11月29日、火曜日)

ホント・・、最後の最後まで手に汗握った。

でも、私のウチにある、レッズが秘める勝者メンタリティーに対する「確信レベル」は、とても高いわけで、その「手のひらの汗」が内包するコノテーション(言外に含蓄される意味)は、以前とは、チト(いや・・かなり・・)異なるよね。

要は、ギリギリの勝負展開だったとしても、最後は勝ち切るに違いない・・という確信。

たしかに天皇杯では、フロンターレにやられてしまったけれど、それはPK戦だったわけだから。

とにかく、この「確信コノテーション」については、ミハイロもチームも、同じレベルで共有していると思いますよ。

そう、内実が深く浸透しつづける勝者メンタリティー・・。

そして、だからこそ、最終勝負シーンでも、「最後の半歩」がでる。

もちろん、その「半歩」は、さまざまなグラウンド上の現象を象徴する表現だよ。

・・ボールがないところでの最終勝負マーキングとか・・決して諦めない、ボールをめぐる厳しいせめぎ合い(デュエル!?)とか・・相手パサーへのギリギリのアタックとか・・相手の身体をダイナミックに「制限する」ようなハイボールの競り合いとか・・

・・とか・・とか・・とか・・

とにかくレッズは、そんなギリギリの「意志のディフェンス」を魅せつづけたんだ。

そう、自分から仕事を探しつづける忠実さと、勇気と責任感あふれるハードな「デュエル」。

それは、素晴らしく頼り甲斐のある「意志」ではあった。

ところで・・

ミハイロが、記者会見で、とても興味深いディスカッションポイントを示唆していた。

それは・・

そう、リーグ最終戦(あっ間違い・・天皇杯だった!!)を終えてからの17日間、レッズは、まったくといっていいほど「ギリギリの勝負(意志の闘い)」を再確認(体感)する機会に恵まれなかったという事実。

大学生とトレーニングマッチはやったらしいけれど、それって、今日のような「ギリギリの高質勝負」とは、比べものにならないほど低次元の練習ゲームだよね。

だからレッズは、様々な意味合いで、とても難しい(心理・精神的な!?)状態で、この勝負マッチに臨まなきゃいけなかった・・ということなのかもしれない。

でも・・

そう、たしかに攻撃では、いつものスムーズな、ダイレクトパス・コンビネーションは影をひそめてしまった。

でも守備では、前述したように、とても、とても立派なプレーを展開した。

いや、展開できるようになっていった・・と表現する方が正解かもしれない。

何せ、時間を追うごとに、以前の「最高レベルの闘争マインド」を思い出し、それをなぞるように、「最後の半歩」が、積極的に出るようになっていったわけだから・・ね。

だからこそ、アントラーズの攻めを、しっかりと抑え切れたというわけサ。

しっかりと・・!?

たしかに、巧いサイドチェンジパスから、遠藤康にフリーシュートを打たれただけじゃなく(西川周作の落ち着いた対応に拍手!!!)、(アントラーズから観た!)右ポストをスレスレで外れていくヘディングシュートも打たれた。

でも、それ以外では、あれほど多くのセットプレーを取られたにも関わらず、そのほとんどを、うまく受け止められていた。

そうそう。セットプレーで言えば、前半の方が危なかったよね。

二度も、レッズのゴール前センターゾーンで、まったくフリーのアントラーズ選手が出てきてしまうようなシーンを目撃させられたからね。

そんな危急シーンについては、もちろん選手たちが、もっとも切実に感じているはず。

そして、そんな「冷や汗シーンの体感」を積み重ねていくなかで、以前の「勝負師マインド(勝者メンタリティー)」が、徐々に甦(よみがえ)っていったっちゅうわけだ。

私は、そう思っている。

それにしても、このほど高いテンション(緊張感)レベルの勝負マッチなんて、そうそう体感できるものじゃない。

たとえば、奥寺康彦が活躍していた当時のケルンが、ブンデスリーガの優勝を決めた最終節マッチとか、オレがコーチを務めていた当時の読売サッカークラブが リーグ優勝を決めた勝負マッチ、また、友人のクリストフ・ダウムが、VfB シュツットガルトで優勝を決めたゲーム・・等など。

まあ、数え上げればキリがないけれど、そんな場数を踏んだ私でも、日本サッカーにとっても価値がある(!!)レッズの(ミハイロ・ペトロヴィッチの!)サッカーを支持するが故に入る「気合い」が、ものすごい緊張感となって身体を包み込んでいたんだよ。

フ〜〜・・

でもサ・・

そう、前述したように、そんな緊張感に包まれてはいたけれど、それでもアタマのどこかで、彼らの勝利を信じて疑わない自分がいるんだよ。

そんな「確信」こそが、今シーズンのレッズが与えてくれた、とても興味深い「学習機会」なのかもしれない。

最後に・・

ミハイロも指摘していた、「不自然なチャンピオンシップ・・」について。

まあ、この件については、私も、過去3年間、新連載「The Core Column」で発表した「このコラム」を通して主張してきたよね。

また、マリノスのモンバエルツ監督も、私の質問に対して、「えっ!?・・今シーズンのJリーグチャンピオン!?・・そりゃ、レッズだろ・・」って、訝(いぶか)しげに語っていたよね。

とにかく、「この不自然なリーグシステム」が来シーズンから撤廃されることになって、とても、とてもハッピーな筆者なのですよ。

もしかしたら、このチャンピオンシップを「でっち上げた」リーグ関係者も、レッズが優勝してくれることを望んでいるかもしれないよね。

昨シーズンのサンフレッチェ、そして今シーズンの(もしかしたら・・の!?)レッズ。

それが実現したら、彼らリーグ関係者にとっても、この2年間の出来事を「なかったこと」に出来るわけだからね・・。

へへっ・・

ということで、お互い、4日後に埼スタで行われる、クラブワールドカップ参加予選トーナメント決勝第二戦を、とことん楽しもうじゃありませんか。

へへっ・・


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ところで・・

チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。

以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。

彼女については、このページあのページを参照してください。

私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。

その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。

 藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。

「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。

ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。

また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。

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あっと・・

私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」

ちょっと、プロモートさせてくださいね。

この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」

とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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