湯浅健二の「J」ワンポイント
2026_100年構想Jの各ラウンドレビュー
第5節(2026年3月8日、日曜日)
ボール奪取プロセス(守備)アクションが、特に後半では、ファジアーノの方が、より緊密にリンク(連動)していたと、感じた・・(岡山vsサンガ、1-0)
ファジアーノ岡山が、「J1」ではじめて、ホーム90分勝利をおさめた。
これは、もう何といっても、「You deserve it.」ってな内容の勝利ではありました。
そう、特に後半において、ファジアーノが創りだした「決定的ゴール機会」の内実を、フェアに評価すれば・・ネ。
とはいっても、もちろん・・
相手のチョウ・キジェ京都サンガも、いつものように、内容のある闘いを魅せたことは言うまでもないけれど・・
このゲームでは、ギリギリの「肉体的ぶつかり合い」のなかで、木山隆之ファジアーノが、「ここ一発のチャンス」を、しっかりと決め切ったという結果に落ち着いたとするのが、フェアだね。
とにかく、この勝負マッチは・・
木山隆之ファジアーノ岡山、そしてチョウ・キジェ京都サンガの、レベルを超えた「肉体的ぶつかり合い」ってな展開になった。
この2チームについては、気になって、ちょくちょく観ている。
だから、ゲームが、強烈なチェイス&チェック(寄せ)のぶつかり合いってなダイナミックな展開になったのは、まさに予想どおりだったっちゅうわけだ。
そして、ゲームが、そんな強烈な「肉弾戦」だったからこそ・・
そう、これまで、あまり特筆コメントはしていなかった、ある選手のプレーが、強烈に目に焼き付けられたんだ。
それは、チョウ・キジェ京都で、中盤ディフェンスの要(かなめ)であり、後方からのゲームメイカーとしても欠かせない存在の、ジョアン・ペドロ。
両チームの「肉弾戦パワー」のぶつかり合いがレベルを超えていたコトで・・
ジョアン・ペドロの、局面デュエルにおける、冷静な「天賦の才」が目立ちに目立っていたんだ。
もちろん、忠実&ダイナミックに、ボール奪取プロセス(守備)でのハードワークは、効果的に魅せつづける。
でも、そのチェイス&チェック(寄せ)&局面デュエルのなかで、ボールを支配したら・・
彼は、決して、大パワーの「ぶつかり合い」になど乗らず・・
まさに「我関せず」ってな雰囲気で、クールに、相手の「激突パワー」の逆を取ってしまうんだよ。
柔道でいう、相手のパワーを逆利用する、空気投げ・・かな。
そう、三船久蔵十段が、七段だった39歳のとき、考え出したワザのことね。
そのクールさには、チト、鳥肌が立ったネ。
とにかく・・
ジョアン・ペドロが魅せる、局面デュエルでの「落ち着いたクールプレー」には、「オ〜〜ッ!」ってな感じで、完璧に酔わされていた。
大昔、西ドイツ代表に、ユルゲン・グラボウスキーという、これまたレベルを超えた「クールな天賦の才」がいたんだけれど・・
ジョアン・ペドロの、力の抜けたプレーぶりから、すぐに、全盛期のグラボウスキーが目に浮かんだっちゅうわけさ。
あっと、ゲーム・・
ダゾン試合後インタビューで、チョウ・キジェも言っていたけれど・・
後半のサンガは、かなり、ファジアーノに「イニシアチブ」を握られてしまった。
そのバックボーンについては・・
前述した、ボール奪取プロセス(守備)でのチェイス&チェック(寄せ)の、勢いと「実効レベル」が微妙にダウンしたコトだと感じていた。
チェイス&チェック(寄せ)の実効は、チームメイトとの「息が合う」コトこそがキーポイント。
その視点で、何か、サンガの「前からプレスの連動性」が、スムーズではなくなったってな印象が残ったんだ。
どうなんだろうね・・
まあ、後から見返してみるけれど、そんな「第一印象」ってサ、ある意味、とても「実態に沿っている」ってなコトが多いんだよ。
だからこそ、後半、サンガの、カウンター気味のスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)に、勢いが乗っていかなかった!?
あっと、そこには・・
ゲームの全体的なパフォーマンスが、ボール奪取プロセス(守備)の内実にかかっているという大原則がある。
守備での「動き」がスムースで、連動していれば、おのずと、次のスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)も、うまく組織的に連動していくモノなのさ。
そのスムーズな流れのなかで、しっかりとボールを奪い返せれば・・の、ハナシだけれど・・
サッカーは、攻守にわたる個々のプレー姿勢(見え方や、関係性などなど)が、全体として、密接に関わり合うからこそ、究極の心理ボールゲームって言えるわけだよね。
だからこそ、サッカーコーチは・・
全てのサッカーファクターが、「同時」にアタマのなかで、うまくリンクして(絡み合うように見えて)いなきゃ、正確にアナライズすることは、叶わない・・
わたしは、世界サッカーのレジェンド連中から、そう教わったんだよ。
あっ、スミマセン、またまた、語り過ぎちゃった・・
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。
一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。
もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは-
"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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