湯浅健二の「J」ワンポイント
- 2015年Jリーグの各ラウンドレビュー
- 第15節(2015年6月7日、日曜日)
- 時差ボケ・・だから簡単にまとめた・・悪しからず・・(レッズvsエスパルス、1-0)
- レビュー
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- まあたしかに、全体的に見れば、やっと調子が上向いてきたエスパルスが、自分たちの良さを存分に発揮してゲームのイニシアチブを握ったっちゅう評価「も」妥当だと思う。
それにしても、エスパルスが魅せつづけた、強烈な意志に支えられた協力プレッシングは見事だったし、エキサイティングだった。
誰ひとりとしてサボらず、最初に仕掛けるチェイス&チェックを絶対的ベースに、周りが、連動してボールを奪いにいくんだよ。
その「前への勢い」は、本当にレベルを超えていたし、タイムアップのホイッスルが吹かれるまで大きく減退することもなかった。でも・・
そう、レッズは、そんなエスパルスの「前への勢い」を、うまく逆手にとってしまうシーンも演出できていたんだ。
ボールを奪いにくるエスパルスの「勢い」を、ポンポンポ〜ンという軽快なダイレクトコンビネーションで「かわし」、そのままタテへ仕掛けていったりするんだよ。
たしかに、全体的には、エスパルスがブチかます「連動ディフェンス」が、レッズ攻撃の芽を効果的に摘んでいたという表現の方が、印象的には正しいと感じられる。でも実際は・・
そう、レッズは、エスパルスのプレッシング守備を逆手にとった仕掛けを繰り出していくだけじゃなく、柏木陽介と阿部勇樹を中心にした連動(組織的!)ディフェンスによってボールを奪い返し、そこから、ものすごく危険なカウンターも仕掛けていったんだ。
たしかに、全体的なボール支配ではエスパルスに軍配が挙がるだろうけれど、シュートチャンスの量と質という視点では、たぶんレッズに一日の長があったと思う。まあ、微妙なニュアンスではあるけれど・・
ところで、内容と結果の相克・・というテーマ。
記者会見でミハイロも言っていたけれど、今シーズンのレッズは、このような競り合ったゲーム展開でも、しっかりと勝ち切れるようになっている。
それは、これまたミハイロが言及したように、過去2シーズンでの「悔しい体感」があったればこそ。もう誰も、「あんな」経験はしたくないでしょ。
その悔しさ一杯のメンバーが、いまではチームの中心として引っ張っている。だからこその勝負強さだとも言えそうなのですよ。
もちろん私は、前述したように、強烈なプレッシング守備によってゲームのイニシアチブを握られていたとはいえ、実質的な「勝負の流れ」は、レッズが確実に把握していたと感じていたから、あまり心配はしていなかった。
それは、たしかに何度か、西川周作が「神様」になるような絶対的ピンチに見舞われたにしても・・だよ。
だから私は、この勝利は、まさに自らが引き寄せ、勝ち取った素晴らしい成果だった・・とすることに、まったく躊躇(ちゅうちょ)することはないっちゅうわけだ。
でも、追加ゴールが奪えなかったことは課題として残るよね。
ゲーム終盤のエスパルスは、もう、なりふり構わず攻め上がっていった。そう、美しいコンビネーションはそこそこに、ゴリ押しの強引ドリブルをブチかましたり、ロングボールを放り込んだり。
だから、レッズにカウンターチャンスが連続した。でも、どうしても効果的なフィニッシュまでいけない。
明日にでもビデオを観ながら「感覚的な理解」を得ることに努めようと思う。
どうもダメだネ。まだまだ、USAの「プロヴィデンス時間」が抜けきれない。
実は、いまも、一瞬だけれど、気を失いかけた。そう、時差ボケと眠気と疲れ。フ〜〜・・
まだ、柏木陽介と阿部勇樹のボランチコンビの話題や、交代出場した青木拓矢のこと、また両サイド(ウイング)バックも積極的に絡んでいくカウンター、セットプレー等など、テーマは多いけれど、やっぱり、今日は無理。
気が遠くなり始めている。ということで、悪しからず・・
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ところで、ワケの分からない、1.ステージ、2.ステージ・・という「興行」について。
既にメディアは、「1.ステージ優勝」なんていうテーマで盛り上がっている。
でも・・ね・・
皆さんもご存じのように、レッズは、絶対に、『年間最多勝ち点チーム』にならなきゃいけないんだよ。
以前の「2ステージ制」とは違い、今シーズンからの「それ」では、シーズンが終了したとき、『年間最多勝ち点チーム』が一番エライってことになるはずだからね。
その後のトーナメントは、まさに「興行」。
そして「J」の歴史には、『年間最多勝ち点チーム』と『興行チャンピオン』の両方が刻み込まれる。そうじゃなきゃ、10年、20年後に、「昔」と比べられる、同じ基準のチャンピオンがいなくなっちゃうからね。
だから、レッズは、そして皆さんも、『年間最多勝ち点チーム』をイメージしてシーズンを楽しむっちゅうわけだ。
この「テーマ」については、新連載「The Core Column」で発表した「このコラム」も参照してください。いかに、2ステージ制が、世界の主流フットボールネーションが築き上げた「伝統」に逆行しているのかが分かりますよ。
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最後に「告知」です。
実は、ソフトバンクではじめた「連載」だけれど、事情があって、半年で休止ということになってしまったんですよ。
でも、久しぶりの「ちゃんとした連載」だったから、とてもリキを入れて書いていた。そして、そのプロセスを、とても楽しんでいた。自分の学習機会としても、とても有意義だったしね。
そして思ったんですよ、この「モティベーション機会」を失ってしまうのは、とても残念だな〜・・ってね。
だから、どこかで連載をはじようかな・・と、可能性を探りはじめた。そこでは、いくつか良さそうなハナシもあったし、メルマガでもいいかな・・なんてコトも考えた。
でも・・サ、やっぱり、書くからには、できるかぎり多くの方々に読んでもらいたいわけですよ。でも、可能性がありそうな(メルマガも含めた)連載プラットフォームとしては、やはり私のホームページにかなうモノはなかった。
ということで、どうなるか分からないけれど、とにかく、私のホームページで、新規に、連載をはじめることにしたのです。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書こうかな。もし、うまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れてから立ち上げた新ビジネス」、そして「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、一週間ごとにアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは-"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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