湯浅健二の「J」ワンポイント


2021年Jリーグの各ラウンドレビュー


 

第18節(2021年6月19日、土曜日)

 

片野坂トリニータが、最初から(失点してからのような!)積極的&攻撃的サッカーでゲームに入っていたら!?・・あっ、もちろん、ミハイロ札幌は、例によって、美しい質実剛健サッカーを魅せたよ・・でもサ・・(コンサドーレvsトリニータ、2-0)

 

レビュー
 
スゴイね〜、ミハイロ札幌コンサドーレ・・

とっても活発なボール奪取プロセス(守備)を絶対ベースに、まさに「美しい質実剛健サッカー」ってな称号に相応しいプレーを魅せてくれた。

ところで・・

2点をリードされた(まあ、先制ゴールを奪われてからの!?)片野坂トリニータ。

もちろん、ギアを二段階アップする(いや・・シフトダウンして加速した!?)。

この、攻守にわたる「シフトダウン加速」だけれど、そのバックボーンは、言うまでもなく、ボール奪取プロセス(守備)でのダイナミズムの高揚。

その高揚をベースにすることで「しか」、次の攻撃の流れに「勢い」を乗せられないんだ。

そんなゲーム展開を観ながら・・

・・ソレソレ、それだよ・・

・・なんて、こちらの観戦テンションも天井知らずってな感じになったモノさ。

何せ・・

そう、わたしは、片野坂トリニータが展開する、攻守にわたる積極的&攻撃的サッカーを高く評価しているからね(以前のコラムをご参照あれ!)。

まあ、だから、現在のリーグ成績には、少し落胆しているわけだけれど・・。

とにかく・・

ミハイロ札幌コンサドーレと片野坂トリニータとの勝負マッチだからこそ、ゲームの立ち上がりからのエキサイティングな「動的均衡マッチ」を期待していたんだよ。

でも・・

そう、フタを開けてみたら、片野坂トリニータは、とても注意深くゲームに入っていったんだ。

もちろん、その「傾向」は、ボール奪取プロセス(守備)に如実に現れてくる。

ゲーム直前ダゾンインタビューで、片野坂知宏が、こんな(下記の)ニュアンス内容をコメントしていた・・。

・・強いコンサドーレとの対戦ですが、チャレンジャーとして頑張りたいと思う・・

また、こんなコメントもあったね。

・・今日のウチのメンバーだったら、しっかりとチャレンジしてくれると思う・・

フムフム・・

そう、キックオフしてからの片野坂トリニータは、そんな前向きのコメントとは、チト裏腹「的」な立ち上がりになったっちゅうことか!?

難しいよね・・

たぶん・・

そう、片野坂知宏は、「立ち上がりから、前からいけ〜〜っ!!」なんていう感じの、攻撃的な心理マネージメントはしなかった・・っちゅうことなのか!?

とにかく・・

失点した後から、後半にかけてのゲーム内容を観れば、彼らが秘める「総合力」は、決して侮れるモノじゃないっちゅうコトが分かる。

でも、片野坂トリニータ選手たちは・・

最初から仕掛けていったら、逆に「やられて」しまう・・ってなゲーム展開イメージ(感性)で、ピッチに立ったっちゅうことなんだろうね。

そして・・

前半20分あたりまでに2点をブチ込まれ、「もう、行くしかないっ!!」ところまで追い込まれてしまったというわけだ。

どうなんだろうね・・

私は、片野坂トリニータには、立ち上がりから、もっと積極的&攻撃的に仕掛けていって欲しかった。

攻守にわたる「仕掛け」という現象・・

もちろん、もっと積極的&攻撃的にボールを奪い返しにいくことが「仕掛けスタート」だよ。

そんな姿勢があってはじめて、次の攻撃にもエネルギーが乗っていく(人とボールの動きのダイナミズム・・ネ)。

もちろん・・

前述したような「ピンチに陥ってしまう」ような展開になったら・・

そんなときは、ボール奪取プロセス(守備)のダイナミズムを「爆発」させることで、そんなネガティブな展開を「逆流」させるんだ。

あくまでも、主体的なチャレンジ・・としてね。

そう、意識と意志とイメージングの爆発的アップ。

サッカーは、究極の「意志のボールゲーム」だから・・ね。

とはいっても・・

そう、究極の心理ゲームであるサッカーだから、そんなに簡単なコトじゃない・・っちゅうニュアンスを、前述の「難しいよネ・・」っちゅう言葉に込めたわけさ。

ところで・・

それにしても、福森晃斗の左足。

ホント、スゴイね〜。

もちろん、先制ゴール場面での、スーパーな一発ロングのコトだよ。

わたしが追いつづけている、J2の永井秀樹ヴェルディにも、左足の魔術師がいる。

福村貴幸・・

以前にも書いたと思うけれど、ミハイロんところの「福森晃斗」を観るたびに、同じ「福」ではじまる「福村貴幸」を思いだしちゃうのさ。

それにしても、金子拓郎が、とてもうまく流し込んだ先制ゴール場面。

その「お膳立て」をした福森晃斗の左足は、圧巻の一言だった。

あっ・・追加ゴールも、金子拓郎の、スーパー左足ショットだったね。

たしかにゴールゲッターは主役だけれど、わたしは、「あの一発ロング」があまりにも凄すぎたから、そちらのイメージしか残っていないんだよ。

すみませんネ、金子拓郎さん・・

とにかく・・

ミハイロ、素晴らしいゲーム、オメデトウ&(日本のサッカー人として!)アリガトウ。

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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。

一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。

もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
 追伸:わたしは-"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。





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