湯浅健二の「J」ワンポイント


2021年Jリーグの各ラウンドレビュー


 

第32節(2021年10月16日、土曜日)

 

リカルド浦和レッズは、目覚ましく進化している・・これからの、ACLの座をめぐるギリギリの闘いは、その意味で、自分たちを高める絶好の機会ということだね・・(レッズvsガンバ、1-1)

 

レビュー
 

ダゾン解説の水沼貴史が、試合直後に、こんなコトを言う。

・・やっぱり、レッズの方が、勝ち点2を失ったという感覚は、強いでしょうね〜・・

アグリーだね。

試合後インタビューで、ガンバのパトリックも、レッズの強さを認めていたっけ。

・・ウラ〜ワ・・メチャクチャ強いネ・・

とにかく・・

前半、山中亮輔のクロスや江坂任の抜け出しなど、そこで創りだした決定的なゴール機会を決め切れなかったのが痛かった。

もちろん、ガンバGK東口順昭が魅せつづけたスーパーセーブのオンパレードも、心から賞賛しなきゃいけない。

まあ・・ね・・

素晴らしい内容の勝負マッチを魅せたリカルド浦和レッズだったからこそ、そんな「タラレバ感性」になってしまうのも、仕方ないっちゅうコトか。

フ〜〜ッ・・

前節ヴィッセル戦もそうだったけれど、「これもサッカー」っちゅうことだね。

あっと、ダゾンのカメラワーク(ズーミングワーク)。

その「質」は、微妙に「寄り過ぎ」のカメラワークが多いなか、これまた賞賛に値します。

だから、攻守にわたる、ボールがないところでの「意志のせめぎ合い」まで、体感できた。

とても内容のある勝負マッチだったからこそ、カメラマン(ディレクター)諸氏に対する感謝の念が強かった。

さて、今回ピックするテーマは・・

リカルド浦和レッズが魅せつづけている進化&深化の背景コノテーション(言外に含蓄される意味)にスポットを当てたい。

なかでも、江坂任の、進化&深化の内実が特筆だった。

これまで、かなり、江坂任をクサしていたから(悪意はないよ!)、そこにスボットを当てなければフェアじゃない・・って感じている筆者なんだよ。

とにかく、攻守ハードワークの内実が、大きく改善していると感じるんだよ。

守備でのチェイス&チェックやカバーリング、仕掛けプロセスでの決定的フリーランニング等など・・

特に、そこでの「意志の炸裂コンテンツ」に、隔世の感がある。

要は、攻守にわたって繰り出す、(選手の闘う意志が詰め込まれている!!)爆発スタートとフルスプリントの内容が、大きくアップしているっちゅうコトだね。

このテーマについては、「このコラム」も、ご参照あれ。

だからこそ・・

そう、チームメイトからの、「仕掛けの流れ」の演出家としての信頼度アップにともなって、多くのシーンで、「良いパス」をもらえる。

だからこそ・・

次の勝負プレーの実効レベルがアップするのも道理っちゅうわけだ。

リカルドは、そんな江坂任の「内容ある進化」を、しっかりと演出したと思う(そこでの忍耐も含めてネ・・へへっ・・)。

とはいっても・・

明本考浩がケガで交替してからは、ワントップに張り付くようになってしまったんだよ。

それまでは、まさに「効果的フリーマン」として、最前線で魅せつづけた神出鬼没のアクション・ラディウス(活動範囲)と、攻守ハードワークも含むプレー内容は、素晴らしかった。

だから私は、「交替出場した小泉佳穂と、クルクルと、前後左右にポジションチェンジすりゃ、よかったのに・・」なんてコトも思っていた。

もしかしたら江坂任は・・

前節で対戦したヴィッセルの「顔」、アンドレス・イニエスタのプレーイメージを「トレース」していたのかもしれない・・ね。

イニエスタを中心に、周りのチームメイトが攻守ハードワークを積み重ねることで、彼の才能を、最高レベルまで引き出そう(活用しよう)としている!?

ということで・・

たしかに(ゲーム内容からすれば!?)残念な結果ではあったけれど、このゲームによって、選手たちの確信レベルは、うなぎ上りでしょ。

・・このサッカーでいいんだ・・このサッカーは楽しいし、自分たちも進化できる・・

そんな、「昇り龍マインド」こそが、決定的に重要なコノテーション(言外に含蓄される意味)を内包しているんだよ。

そう・・

選手たち自身が、攻守ハードワークとリスクチャレンジ機会を「探しまくる」という主体性プレーを、極限レベルまで活性化していけるようにね。

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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。

一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。

もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
 追伸:わたしは-"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。





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