湯浅健二の「J」ワンポイント


2021年Jリーグの各ラウンドレビュー


 

第33節(2021年10月22日、金曜日)

 

トータルフットボールと、ホンモノの勝負強さの「テイスト」を、高みで共存させられている(!?)リカルド浦和レッズに乾杯!!・・(レッズvsレイソル、5-1)

 

レビュー
 

そうね〜・・

まあ、「オーソドックスな分析ベース」ってな感じで、レッズを語りましょうか。

ということで、まず、何といっても・・

様々な意味合いの「コンビネーション」が機能しつづけるボール奪取プロセス(守備)こそが、この素晴らしいサッカーの絶対ベースという事実を強調しなきゃいけない。

その、守備コンビネーション(イメージの連動性!)・・

チェイス&チェック(寄せ)、マーキングやカバーリング、インターセプト、協力プレスへの集散、局面デュエル、そして「究極シーンでの半歩アクション」といった守備エッセンスが、素晴らしくスムーズにシンクロしつづけるんだよ。

だからこそ・・

そう、次の仕掛けプロセスでも、人とボールの動きの絶対ベースであるスムーズな球離れが、素敵な「リズム」を奏でられるんだ。

その中心にいるのは、やっぱり、平野佑一と江坂任で構成する「チームの背骨」かな。

そうなんだよ・・

この二人が、あるときはゲームメイカーとして、あるときはチャンスメイカーとして、素晴らしい機能性を魅せつづけるんだ。

まず、何といっても・・

攻守ハードワークを(主体的、積極的に!)探しまくれる(ようになった!?)江坂任の、優れた「意識と意志」に、賞賛の拍手をおくりましょう。

その、必要に応じた、攻守にわたる爆発スタート&全力スプリントの内実にこそ、彼の進化&深化のエッセンスが詰め込まれているんだよ。

そして、そんな主体性ハードワークがあるからこそ・・

先制ゴールシーンでの、見事な、キャスパーへのタテパス(リスクチャレンジ)だって、積極的にブチかませる。

また、スーパーな平野佑一・・

後方での、忠実な守備ハードワークを絶対ベースに・・

相手のアタックをスマートに「かいくぐり」ながら(パスを受ける前に、周りの、敵味方の状況が完璧に見えている!!)前線へ供給するタテパス能力は、抜群。

それを象徴していたのが、キャスパー・ユンカーへ、ダイレクトで(!!)供給した一発タテパスだったということだね。

そしてキャスパーが、レッズ4点目を流し込んだ。

あっと、コンビネーション(攻守イメージのチーム内の連動性)・・

前述した、さまざまな守備アクションの連動性は言わずもがなだけれど・・

両サイドでの、タテのポジションチェンジを含む「イメージング・コンビネーション」も、素晴らしく機能した。

右サイドでは、酒井宏樹と関根貴大。

左サイドでは、山中亮輔と汰木康也。

それが機能していたからこそ、酒井宏樹と山中亮輔の、とても危険な(後ろ髪を引かれない!)攻撃参加が、素晴らしく機能したんだ。

もちろん・・

チームの重心コンビネーション(平野佑一と柴戸海!)の出来も、チームの「心理・精神的な自信ベース」として、素晴らしいパフォーマンスだった。

ということで、もう一つの、実効コンビネーション・・

それは・・

最前線からのボール奪取プロセス(守備)でのハードワーク。

そう、キャスパー・ユンカーと江坂任による、忠実なチェイス&チェックやカバーリング。

とても、よかった、ホントに。

だからこそ、チームとして・・

素晴らしいボール奪取プロセス(守備)を機能させられただけじゃなく・・

ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションと個の勝負プレーも、高みでバランスさせられるような高質サッカーを体現できる。

ということで・・

トータルフットボール的な、攻守にわたる「素晴らしくダイナミックなテイスト」と、ホンモノの「勝負強さ」が共存するリカルド浦和レッズ。

そう、「美しい質実剛健サッカー」を目指して・・

最後に・・

ダゾンのカメラワーク(ズーミングワーク)。

ホント、良かったですよ〜。

ボール周りの意志と、ボールがないところでの(最前線での!)攻守の(意志の!)せめぎ合いを、くまなく体感できた。

カメラマン(ディレクター)の皆さん、どうもお疲れ様でした。そして、有難うございました。

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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。

一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。

もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
 追伸:わたしは-"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。





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