湯浅健二の「J」ワンポイント
- 2022年Jリーグの各ラウンドレビュー
- 第16節(2022年5月29日、日曜日)
- この勝利で、アルベル東京が、本格的な「ブレイク・スルー」を果たし、優勝戦線に殴り込んでいくコトを願って止みません・・(FC東京vsアントラーズ、3-1)
- レビュー
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- 久しぶりに、違和感でアタマがイッパイになった。
そう、ダゾンのカメラワーク(ズーミングワーク)。
とにかく、微妙に「寄り過ぎ」なんだよ。
もちろん、以前のように、半径10メートルってな、醜いアングルじゃないヨ。
それでも、もっと「引ける」はず。
そしてコチラは、寄り過ぎだからこその、カメラの「ぶん回し」で、不快感に苛まれる。
観ていて、ホントに疲れるし、観たいところが観られないフラストレーションも、溜まりつづける。
そしたら・・
実況の下田恒幸さんが・・
「チームのやり方に合わせ、味スタでは、アングルを絞り気味に映像を創っているんですよ・・」なんて、信じられないコトを言うんだよ。
そうか〜・・
ダゾン中継については、事前に、中継カメラワークのコンセプトを「話し合い」で決めているのね。
それってサ・・
ダゾンが、攻守にわたる、ボールがないところでの物理的アクションだけじゃなく、そこでの「イメージングと意志の内実」には興味がない・・つちゅうコトなんですか?
フ〜〜ン・・
ちょっと今日は、その「事実」をブチかまされたことで、とても気が滅入ってしまった。
まあ、とはいっても・・
前半の半ばから後半にかけては、攻守にわたる、ボールがないところでの「せめぎ合いドラマまで捉えようとする意志!?」が感じられるようになったコトは、救いではあったけれど・・さ。
ということで・・
ディスプレイで観られる範囲のグラウンド上の現象について「だけ」イメージしながら書き進めるしかないっちゅうコトか・・。
あっ・・と、またまた、コチラはどうしようもないコトについて、グチグチとやってしまった。
スミマセン・・ね。
ということで試合・・
まず(とても強い!)アントラーズを観察売る上でのキーポイント・・
まあ、上田綺世と鈴木優磨のツートップについては、言うまでもないよね。
特に、鈴木優磨の、ものすごく広い「アクションラディウス」を基盤にした攻守ハードワーク主体性プレーと、ゲーム&チャンスメイクの内容には拍手しかない。
また彼が、心理・精神的に、チームを引っ張れるだけのグッド・パーソナリティを備えているのも特筆ポイントだよね。
まあ、上田綺世の「決定力」については語るまでもないでしょ。
あっと、ここじゃ・・
そうなんだよ、アントラーズ中盤のブラジル人トリオについて、まず語ろうかなって思っていたんだっけ。
そう、ファン・アラーノ、アルトゥール・カイキ、そしてディエゴ・ピトゥーカ。
攻守にわたる、パワフルで創造的なプレーだけじゃなく、素晴らしく、攻守ハードワークに「も」長けたブラジル人選手たち。
たぶん・・
サッカーのメカニズムを深く理解するジーコが仲介したんだろうね。
ということで・・
いまのアントラーズの強さは、前線と中盤に、攻守ハードワークとリスクチャレンジに長けた優秀な組織プレイヤーが揃(そろ)っているからに他ならない・・というコトが、まず言いたかった。
そしてこのゲームでも・・
そう、失点を重ねる前までは、いろいろな意味合いを内包する「イニシアチブ」という視点で、アントラーズに、一日(以上の!)長があるって感じていたモノさ。
でも・・
この、ゲームの内実からすれば、ある意味で「唐突」とも言えそうな、FC東京の複数ゴール・・
それは、決して、アントラーズ守備に、「戦術的な構造欠陥」があったからじゃない。
結果からモノを話すのは、まさに愚の骨頂だし、真実を「歪める」行為に他ならないからね。
だから、そのアントラーズの失点シーンを(現象的に!?)分析するのではなく、その後にFC東京が、サッカー内容的に、大きく盛り返したという事実に触れたい。
それって、アントラーズ選手の交代が原因だったのか??
いや、わたしは・・
アントラーズが、最初の二つのゴールを、あまり時間を置かずに奪われたコト、そして、それによって選手たちの「心理」が、少なからず「動揺」したコト。
そして逆に・・
FC東京選手たちのマインドが大きく「解放」され、自信と確信を深めたコト。
それらが、複合的に(!)、ゲームの(勝負の)流れを、どんどんFC東京へ傾かせていった現象の背景にあったと思っているんだ。
そして、心理が「解放」されたコトで強固になった「意識と意志とイメージング」によって・・
そう、上田綺世に、とても早いタイミングでの「追いかけゴール」をブチ込まれたにもかかわらず・・
まったく動揺することなく、とても質実剛健に、ゲームを締められた・・って思うんだよ。
わたしは・・
この勝利で、アルベル東京が、物理的&心理・精神的なブレイクスルーを果たすことで、優勝争いの一角を占めることを、願って止みません。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。
一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。
もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは-"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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