湯浅健二の「J」ワンポイント
- 2022年Jリーグの各ラウンドレビュー
- 第17節(2022年6月19日、日曜日)
- まさに美しい質実剛健サッカーをブチかましたリカルド浦和レッズ・・この良いサッカーの絶対ベースは、何だったのか!?・・(レッズvsグランパス、3-0)
- レビュー
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- ・・バットを振れっ!・・
解任された、MLBエンジェルスのマドン監督が、そんな指示を飛ばしたことがあったとか。
大谷祥平選手がいることで、この頃、よくMLB「も」観るんですよ。
そして、そのマドン監督の指示に(実況の方の言葉に!)、ハッと、思考回路がリンクされた。
・・そうそう、それだよ、それ・・
・・(自分がイメージする!?)良い球を、待つだけじゃ、何も起こせない・・
・・サッカーに置き換えれば・・
・・同じように、決定的なチャンスを「待つ」ばかりじゃ、決してゴール機会なんて創れない・・
そう、これまでの(!)リカルド浦和レッズのコトね。
そして・・
そう、この試合でのレッズ選手たちのプレー姿勢に、明確な「変化」が見て取れたんだ。
あっ、と・・
このコラムのアップだけれど・・
昨日の土曜日、どうしても外せない予定があったので、「一日遅れ」のダゾン観戦&コラム執筆というコトになってしまいました。
さて、ということで・・
ゲームを「ダゾン」しながら、まず感じたのが、選手たちの、シュートへ向かう積極的&攻撃的な姿勢だったというわけです。
でも、たしかに・・
実際の先制ゴールと追加ゴールは、セットプレーからだったわけだけれど・・
それでも、そこへ至るまでのプロセスでは、全員が、攻撃の目的を「より明確に」意識し、それを達成しようとする強烈な意志を前面に押し出していた・・って感じたのさ。
攻撃の目的は、シュートを打つこと。
ゴールは、単なる結果にしか過ぎない。
ということで・・
そんな、シュートを打つことへの積極的な姿勢があったからこその「コーナーキック・ゲット」だったという分析もできそうな雰囲気だったわけだ。
何せ・・
これまでのリカルド浦和レッズは、ボール奪取プロセス(守備)においても、スペース攻略プロセス(攻撃)においても、サッカー内容的には、とてもハイレベルだったけれど、それがシュートにつながらないケースが山盛りだったわけだから。
その、シュートを打つというグラウンド上の現象だけれど・・
それについて、何らかの、心理・精神的ブロックがあった!?
・・もっと決定的なカタチに持ち込みたい・・
・・いまシュートを打って失敗したら、仲間に白い眼で見られてしまう!?・・
・・などなど・・
そんな、心理・精神的ブロック!?
でも、この試合では・・
結果はセットプレーではあったけれど、そこに至るまでのプロセスでは、明確に、シュートへの積極性が感じられたんだ。
もちろん・・
そんな、積極的&攻撃的な「意識」は、シュートだけじゃなく、ボール奪取プロセス(守備)への姿勢にも、如実に反映されていた。
まあ、リカルド浦和レッズのプレー姿勢が、全体的に活性化している・・っちゅうコトだね。
それには・・
そう、明本考浩と大久保智明の、先発起用も、功を奏しているかもしれない。
彼らの、前線での、攻守にわたる、積極的&攻撃的なプレー姿勢(チェイス&チェックやカバーリング、また攻撃での仕掛け内容!!)が、チームに「活力」を与えていた!?
わたしは、そんな印象を強くしていたんだ。
あっと・・江坂任・・
このゲームでは、攻守にわたって、よく「爆発」できていた。
それだよ、それ。
ソレがあるからこそ、彼本来の、創造性プレーも活きてくる。
そう、周りのチームメイトたちも、彼にボールを「預けよう」ってな意識が、強くなるわけだ。
そして、彼「も」含めたチームの機能性として(!)、人とボールが「より」活発に動きはじめる。
そしてレッズの、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)も、より活性化する。
それこそが、攻守イメージングの「善循環」っちゅうことだ。
もちろん・・
その善循環の絶対ベースこそが、一人の例外もない、攻守ハードワークとリスクチャレンジ(仕事)を、積極的&攻撃的に探しまくる「主体性プレー」なんだ。
良いネ〜・・
3点をリードした後半・・
そこで「も」、ボール奪取プロセス(守備)のプレー姿勢に注目しなきゃいけない。
そして、前線の4人(明本考浩、関根貴大、大久保智明、江坂任)からはじまるチェイス&チェックやカバーリングが、とても効果的に機能しつづけていたんだ。
そんなダイナミックアクションが、チーム全体に、心理・精神的な「活力」を与えつづけるんだよ。
そりゃ・・
あれほどの(最前線プレイヤーたちの!)攻守の切り替え(トランジション)からのチェイス&チェックやカバーリングだから、周りのアクションの内実「も」アップするのは道理だよね。
まあ、とにかく・・
リカルド浦和レッズが魅せた、素晴らしく美しい質実剛健サッカーではありました。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。
一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。
もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは-"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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