湯浅健二の「J」ワンポイント


2022年Jリーグの各ラウンドレビュー


 

第8節(2022年4月10日、日曜日)

 

とてもハイレベルな勝負マッチだった・・両チームともに、攻守にわたって、秘術を尽くしたスーパープレーを魅せつづけた・・それにエネーチケーの「新感覚アングル」ってな素敵な体感もあった・・堪能した・・(FC東京vsレッズ、0-0)

 

レビュー
 
スゲ〜、面白かったね〜・・

そう、テレビ中継。

私は、エネーチケーとダゾンのカメラワーク(ズーミングワーク)を比較しながら観戦していた。

まず、エネーチケー・・

彼らは、「鳥の目カメラワーク」ってなキャッチフレーズで、新感覚のテレビ中継にトライした。。

グラウンド全体を、完璧に「俯瞰」できる、ズームを大きく「引いた」アングル。

エネーチケーの「Eテレ」ではじまった、「アオアシ」っていう、サッカーアニメ番組とのコラボで、サイドバックに注目したカメラワークらしい。

あっと・・それと平行して・・

わたしは、ダゾンのカメラワーク(ズーミングワーク)も、チラッ、チラッて、確認していた。

そして、そのアングルが、これまで観たこともないくらい「寄り過ぎ」だってコトに驚いていた。

これって、エネーチケーへの対抗!?

そんなコトは分からないけれど、「J1」で、こんな寄り過ぎアングルは久しぶりだったから、チト驚き、アタマにも、きていた。

サッカー中継じゃ、選手の「顔」を確認できるコトなんて、「価値」じゃネ〜んだよ・・ってね。

まあ、とはいっても・・

そう、エネーチケーの「鳥の目カメラワーク」は、チト、引き過ぎかもしれない・・なんてコトも感じていた。

あれでは、すぐに、個人を特定するのは難しそうだからね。

そのコトがあったのかも知れないけれど・・

エネーチケー解説の牛若丸と、実況の田中秀樹さんが、繰り返し、選手のヘアカラーとか、スパイクの色などをアナウンスしていたっけね。

・・あの金髪の選手は明本考浩です(ユンカーじゃありません!?)・・

・・あのオレンジのスパイクは、松木玖生です・・

・・等など。

そう、一瞬で、それが「誰か」を識別できるようにね。

さて〜〜・・

まあ確かに、鳥の目カメラワークでは、攻守にわたる、ボールがないところでのプレー内容が、明確に、確認できる(印象に残せるし、戦術分析も、より正確にできる!?)。

それでも、やっぱり、一般の視聴者の方々にしたら、すこし「遠すぎる」ってな印象を与えるかも。

ということで私は、エネーチケーとダゾンの「ミックス・アングル」が良さそうだなって感じていた。

まあ、とにかく・・

エネーチケーの新しいチャレンジには、感謝しかありません。

わたしも、ビックラこきながら、心から、中継アングルを楽しんでいたよ。

とにかく、テレビ中継について、さまざまな(サッカーの本質へ近づく、前向きな!?)チャレンジを体感するのは、嬉しい限りです。

これからも・・

画素数アップも含めて、テレビ中継が、スタジアム観戦と「同等レベル」に近づいていくことを願って止みません。

さて・・ということで、試合・・

そうそう、このゲームってさ、アルベル東京、対、リカルド浦和レッズだったんだよな〜。

ということで、ものすごく大きな期待をもって観戦に入った次第でした。

そして実際に・・

その期待を大きく上回る「実質的な価値」をブチかましてくれた。

そう、ものすごくハイレベルで、締まったゲーム(ダイナミックな動的均衡マッチ!!)になったんだ。

日本のサッカー人の一人として、彼らには、心からの敬意と感謝を表します。

ところで、実質的な価値・・

もちろん、ボール奪取プロセス(守備)にしても、スペース攻略プロセス(攻撃)にしても、ものすごくレベルの高いコンテンツが満載だったっちゅうコトだよ。

両チームともに・・ね。

でも、とはいっても・・

そう、全体的なイニシアチブの内実、また、それを絶対ベースにしたゴール機会の量と質という視点じゃ、リカルド浦和レッズの「判定勝ち」ってな見方もできるかな・・たぶん。

へへっ・・

まあ、ここじゃ、一つ一つのプレーや戦術テーマに入り込むことはせず・・

冒頭のエネーチケー中継(新感覚アングル!?)において主テーマでもあった、サイドバックの、攻守プレーを、簡単に振り返りましょうか。

そう、我らがスーパー代表プレイヤー、酒井宏樹と長友佑都。

二人とも、感動的なほど素晴らしい「意志のプレー」を魅せつづけたんだ。

長友佑都がブチかましつづけた、読み(創造的イメージング!)ペースの、次の勝負ポイントへ爆発的に「入り込む」、忠実でダイナミックなボール奪取プロセス。

また、酒井宏樹が魅せた、決して諦めない、全力での「戻り」も含めた忠実なスプリント。

いや・・これは、いま印象に残っているシーン表現に過ぎないよね。

とにかく二人とも・・

攻守それぞれの勝負シーンにおいて、レベルを超えた素晴らしいアクションコンテンツ(局面デュエルなど!?)を魅せつづけたんだ。

ということで、この二人にも、称賛の拍手をおくります。

今年のWMも、頼んだぜ。

フ〜〜ッ・・

いろいろとテーマがあり過ぎて・・

今日は、こんなところで締めさせてくださいネ。

============

最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。

一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。

もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


===============

 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
 追伸:わたしは-"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

==============

 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。





[トップページ ] [湯浅健二です。 ] [トピックス(New)]
[Jデータベース ] [ Jワンポイント ] [海外情報 ]