湯浅健二の「J」ワンポイント
- 2024年Jリーグの各ラウンドレビュー
- 第10節(2024年4月28日、日曜日)
- 最高の集中力(主体性プレー)に支えられた、とてもクリエイティブな、ボール奪取プロセス(守備)の応酬だった・・(ヴェルディvsアビスパ、0-0)
- レビュー
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- 堅い、硬い、固い・・
もちろん、ボール奪取プロセス(守備)のコトだよ。
両チームともに・・ね。
とにかく彼らは、簡単には、相手に、ゴール機会を創りださせないんだよ。
まあ、両者ともに、明らかなゴール機会は、一回ずつだったですかね。
あっ、と・・
最後の「数秒」に飛び出した、ヴェルディのカウンター勝負・・
そこでは、チアゴ・アウヴェスが抜け出し、相手GKと1対1になった。
そう、誰もが、「アッ、ゴールだ!!」って、フリーズするほどの、決定機。
残り数秒だったわけで・・
ヴェルディ監督、城福浩も・・
チアゴ・アウヴェスのシュートが、相手GK村上昌謙に「からめ捕られた」瞬間、手で顔をおおっていたよね。
私はわたしで、単に、フリーズするばかりだったという体たらく。
フ〜〜ッ・・
それって、90分を通して、もっとも可能性の大きな「ゴール機会」だったかも。
まあ、そんなドラマチックなシーンはあったモノの・・
ゲーム全体としては、様々な意味合いを内包する「静」の雰囲気に包まれていたと、いまは感じている筆者なのだよ。
とにかく両チームともに、守備ファクターが、充実していたコト・・
・・素早く効果的な攻守の切り替え(トランジション)・・
・・そこからのダイナミックなチェイス&チェック(寄せ)・・
・・ものすごく忠実で、粘り強くパワフルな、局面デュエル・・
・・また、忠実で創造的なマーキング&カバーリング・・
・・効果的な協力プレスの輪を創りだす、選手たちの主体的な「集散アクション」・・
・・そして、予測イメージング能力とも言える、「最後の半歩」というファクター・・
両チームともに、それらのボール奪取プロセス(守備)ファクターを、強い意識と意志パワーを漲(みなぎ)らせながら、主体的に機能させまくるんだ。
それは、それで、見応え十分だった。
また、「次」の、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)だけれど・・
そこでも、両チームは、まさに互角のコンテンツを魅せた。
とはいっても・・
たしかに、人とボールの動き(組織的な仕掛けプロセス)では、ヴェルディに、(小さな!?)一日の長あり、とは感じたけれど・・
あんなゲーム展開だったから、そりゃ、変化を演出するのは、難しかったでしょ。
でも、そんな「静」のなかで、ヴェルディは・・
山見大登という、変化の演出家を、後半から投入するんだ。
彼は、それまでにはなかった、様々な意味合いを内包する「仕掛けの変化」を、創りだしたんだよ。
勇気マンマンの勝負ドリブルは言うまでもなく・・
前述した、残り数秒のカウンターシーンで、チアゴ・アウヴェスが「抜け出した」シーンでも・・
相手を引きつけてからの、ここぞっの勝負パスを供給したのも、山見大登だった。
このゲームのキーポイントは、こんなトコロですかね。
とにかく・・
城福浩ヴェルディが魅せつづけた、攻守にわたる主体性プレーに、着実に「実が詰まりはじめている」って感じていた筆者なんだよ。
だからこそ、筆者にとって、とても貴重な「学習機会」だったのさ。
そのコトだけは、最後に、付け加えます。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。
一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。
もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは-"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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