湯浅健二の「J」ワンポイント
- 2024年Jリーグの各ラウンドレビュー
- 第2節(2024年3月2日、土曜日)
- さて、この、ものすごく勝負強い、超絶の徹底サッカーを、どのチームが、最初に打ち負かすのか・・興味深いネ〜・・(グランパスvsゼルビア、0-1)
- レビュー
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- 寄せ・命・・
もちろん、ゼルビアのコトだよ。
ちょっと、ゼルビアの「勝負強さ」に興味を惹かれたから、今日は、グランパスのホームゲームを観戦しようと思った。
要は、ゼルビアの勝負強さの源泉が、忠実なボール奪取プロセス(守備)にありっちゅうコトだね。
別な表現をすれば・・
そう、「失点をしないっサッカー!」とも、表現できるかな。
いみじくも、ダゾン試合後インタビューで、黒田剛さんが、そんなニュアンスの内容をコメントしていたっけね。
さて・・
冒頭の、チェイス&チェック(寄せ)の実効レベルだけれど・・
ソレは、素早く効果的な攻守の切り替え、忠実なマーキングやカバーリングの内実に、拠る。
それがうまく回れば、このゲームで彼らが魅せつづけた、強力な、協力プレスの輪を、効果的に演出しつづけられるっちゅうわけさ。
だから・・
ボール奪取プロセス(守備)の重要ファクターである、「局面デュエル」も、有利にはこべる。
そして、もう一つ・・
これは、わたしの表現だけれど、そう、「最後の半歩」というファクター。
それは、いつも書いているように、「次」を予測しようとする「プレー姿勢」のコト。
主体的に、そして素早く(!!)考え、決断し、勇気をもって、忠実にアクションを起こしつづける。
だからこそ、ボール奪取プロセス(守備)における様々なファクターが、「一体」としてスムーズにリンクしながら、効果的に機能するっちゅうわけだ。
もちろん、「最後の半歩」というファクターは、相手の、最終勝負の流れのなかで、しっかりと威力を発揮するべきモノなんだよ。
ということで、このゲーム・・
グランパスが、ゴール機会という視点で、ほぼノーチャンスだったのは、確かな事実だよね。
それだけ、ゼルビアの、忠実で徹底的な、主体性ボール奪取プロセス(守備)が、機能しつづけたっちゅうわけさ。
でも彼らは、決して、低次元の「アンチ・フットボール」じゃない。
それだけは、誤解を恐れずに、表明しておこうかな・・
あっと・・
そのゼルビアの、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)だけれど・・
それも、また、ものすごく、セキュア(安全・確実)なモノだね。
ロングフィードからのこぼれ球を狙うというイメージングは、もちろんのコト・・
とにかく、足許パスを、確実に「つなぐ」という意識が強い。
そして、ハイボールからのこぼれ球をねらったり、特徴あるドリブラーを、うまく活用したり。
そして最終勝負は、クロスボールを、イメージング基盤にする。
守備にしろ、攻撃にしろ、そのサッカーは(そのイメージングは!)、とにかく徹底しているんだよ。
選手たちにとっても・・
「やり方=イメージング」が、徹底しているコトは、大きな価値だよね。
変に、迷う必要がないわけだから・・
ということで・・
そんな「超絶の徹底サッカー」と対峙しなきゃいけない相手は、どのように仕掛けていくべきか・・
彼らは、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)のイメージングを、チームメイトたちと、高い次元で「シンクロさせられてなきゃ」いけないんだ。
もちろん、しっかりと人とボールを動かしながらの「組み立て」のなかで・・
ワンツーを積み重ねる、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションを演出する。
そう、そんなプロセスを経るなかで・・
最後は、パスでも、ドリブル(個の勝負)でも、なんでもアリ(!!)ってな、「変化」に富んだスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)が、とても重要なんだ。
とはいっても、そんな変化を創りだそうとしても・・
相手の仕掛けを、徹底的に「イメージトレーニング」する(!)ゼルビアにとっては・・
変化が少ない「御しやすい仕掛け」っちゅうコトになってしまうかもしれない。
だからこそ、たまには・・
ミドル弾や放り込み(こぼれ球ねらい)といった、アバウトな変化もブチかますとか・・
ニアポストゾーンに、シュート性の「キャノンパス」をブチ込むとか・・
そんな、レベルを超えた「変化」だって、必要になってくるだろうね。
でも、今日のグランパスのように・・
「攻守のやり方」が、明確にイメージングできる(見える)ようだったら、そりゃ、ノーチャンスでしょ。
さて、こんな、「超絶の徹底サッカー」を、打ち負かす最初のチームは、どこなんだろうか??
へへっ・・
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。
一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。
もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは-"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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