湯浅健二の「J」ワンポイント


2024年Jリーグの各ラウンドレビュー


 

第8節(2024年4月12日、金曜日)

 

レイソルは、フェアに(内容的に順当に!?)、勝ち点3を、もぎ取った・・ただ、対するレッズのサッカーにも、これからの「大いなる飛翔」が感じられた・・(レイソルvsレッズ、1-0)

 

レビュー
 
井原正巳レイソルは、立派なサッカーで、しっかりと勝ち切った。

それも、「あの」細谷真大と関根大輝を、U23代表に招集されているにもかかわらず・・

立派なサッカー・・

その内実は、主体的に、攻守にわたる仕事(ハードワーク)を探しまくる「プレー姿勢」。

もちろん、その意味じゃ、両チームともに、立派に闘ったとは思うけれど・・さ。

ということで、この試合では・・

スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)に、注視しようと思った。

何といっても・・

両チームともに、とても堅実な、ボール奪取プロセス(守備)を魅せていからね。

だからこそ、「それ」を打ち破らなければならない、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)に、注目しようと思ったのさ。

スペースの攻略・・

もちろん、それは、フリーなボールホルダーを創りだすコト。

そのフリーなボールホルダーが、決定的スペースで創りだされれば・・

次の瞬間に、強烈なキャノンシュートが飛ぶ!?

また、2列目スペースを活用できても・・

そこから・・

ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーション、強烈クロスや放り込み、はたまた、強烈なミドル弾やタテへの勝負スルーパス等、なんでも、ブチかませる。

もちろん、そんな仕掛けプロセスじゃ、しっかりと、組織プレーと個人の勝負プレーを、高みでバランスさせなきゃいけない。

組織プレーとは、いわずもがなの、人とボールの動きのコトだよね。

それを回すなかで、いかに効果的に、「個のチカラ」を機能させられるか・・

そんな、組織と個のバランスという意味では・・

レイソルでは、マテウス・サヴィオの「個の勝負プレー」が光っていたね。

それは、彼が、「組織プレー」でも、素晴らしい「意識と意志パワー」を魅せつづけていたからに他ならない。

だからこそチームメイトも、彼がボールをもったら、サポートしようってな気になるのさ。

例えば、そんなサヴィオの勝負プレーから生み出されるラストクロスやラストパスを、レッズの「スキ」をブチ抜くように駆け上がってくる突貫小僧、ジエゴが狙う・・とかね。

もちろん、この2人のコンビネーションだけじゃないけれど、この試合では、何か、目立っていた。

さて・・

そんな、組織プレーと個の勝負プレーの「高質なバランス」という視点で、レッズは・・

このゲームでの個の勝負(ドリブル突破)は、松尾佑介と前田直輝が、担っていた。

でも、レイソルは、そんな「レッズの仕掛け処」は、百も承知。

だから、彼らのドリブル勝負は、抑えられ気味だった。

井原正巳の「イメージ創り」が、とてもうまく機能したというコトだろうね。

でも・・

そう、大久保智明と中島翔哉が、交替出場してからは・・

特に、中島翔哉・・

彼の、積極的&攻撃的プレー姿勢は、特筆に値するって感じた。

以前の「ブレーイメージ」に戻りつつある!?

前にも書いたと思うけれど・・

昨シーズンでの彼のプレーからは、見応えが、消え失せていたんだ。

ボールをもっても、単に、横パスやバックパスに「逃げる」ばかり。

以前のような、積極的な「仕掛けプレー」は、まったく影を潜めてしまった。

・・もう、ヤツは、終わりだな・・

そんなコトを感じ、とても寂しい思いにかられたモノさ。

それが・・

そう、今シーズンになってからは、なんとなく、「以前の仕掛けプレーの雰囲気」だけは、醸(かも)し出せるかも・・って、感じられるようになったんだ。

嬉しかったですよ。

これで、レッズが擁する、強力な「小兵ドリブラー」は、大久保智明、松井佑介、前田直輝、関根貴大、そして中島翔哉っな感じで、揃っている。

そう、彼らには・・

ファーストディフェンダーとしてのチェイス&チェック(寄せ)、協力プレスの輪への参加などといった、ボール奪取プロセス(守備)でのハードワークだけじゃなく・・

ボールをもったら、勝負パスを狙うだけじゃなく、「より」積極的に、ドリブル勝負をブチかますといった「チームにとっての価値」が期待されるんだよ。

そうじゃなきゃ、テメ〜の存在感を、誇示できるはずがない。

そんな、才能連中による「激烈なライバル争い」こそが、チーム力を、ガンガンと、プルアップしていくっちゅうわけさ。

たしかに、この試合では、結果を出せなかったけれど・・

これからの、レッズの「大いなる飛翔」が、目に見えるようだ。

期待しちゃうよ、ホントに・・

あっと、この試合では・・

そう、フィジカルだけじゃなく、サイコロジカルでも、チームを引っ張り上げられる本物のリーダー、岩尾憲が不在だったっけね(ケガ!?)。

彼の「穴」が、殊の外、大きかったって感じられたわけだけれど・・

それほど、彼の、攻守にわたる「実効プレー」が高みで安定しているっちゅうコトだろうね。

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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。

一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。

もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
 追伸:わたしは-"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。





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