湯浅健二の「J」ワンポイント


2024年Jリーグの各ラウンドレビュー


 

第8節(2024年4月14日、日曜日)

 

攻めあぐねたガンバ・・その状況から、いくつかテーマを拠出した・・言い古された状況だけれど、工夫次第じゃ、突破口を、より効果的に広げられる・・その視点での提言(まあ、これまで繰り返し出してきたディスカッションではあるけれど)・・(ガンバvs鳥栖、2-1)

 

レビュー
 
ギョエ〜〜ッ!!・・

最後は、オウンゴールか〜〜・・

そのときは、もう、頓狂な叫びのオンパレードだったぜ。

何せ・・

そう、チカラ(個の能力の単純総計!?)が上のガンバが・・

鳥栖の一人が退場になり、完璧にイニシアチブを握りつづけているも、ゴール機会を創りだすのに、四苦八苦していたわけだから・・ね。

そして、そんななか、両チームが、一度ずつ、決定機を創りだしたよね。

でも、決め切れない。

そんな「勝負の展開」を観ながら、後述するテーマに思いを馳せていた筆者だったのだ。

そして、そのとき、コトが起きた。

宇佐美貴史のCKから、再び、左サイドに残る宇佐美貴史にボールが戻ってくる。

そして彼は、間髪を入れずに、逆サイドへのサイドチェンジクロスを送り込んだんだ。

CK、FK、勝負パスも含めて、彼の、並外れた才能を証明するかのような、正確で、常に「味と意義が込められた」ボールが、差し込まれる。

このところ、宇佐美貴史のパフォーマンスは、高揚しているんじゃないか!?

そのイチバンの根拠は、ボール奪取プロセス(守備)でのハードワークが増えたこと。

現代サッカーじゃ、守備ハードワークができない(やらない)選手は、完璧に、チームのお荷物になっちゃうんだよ。

ここで、誤解を避けておく。

要は・・

相手ボールホルダー(次のパスレシーバー)に、(緩慢に!?)寄っていくだけでは、ボールを奪い返そうと意気込むチームメイトたちにとっちゃ、邪魔なだけの存在だという、厳然たる事実。

あくまでも、全力スプリントや強烈パワーを、「そこ」に注ぎ込まなきゃ、次の味方にボールを奪い返「させられる」わけがないんだ。

ということで・・

宇佐美貴史の、攻守ハードワーク姿勢が、少しだけ(!?)高まりつつある背景には・・

ガンバ監督ダニエル・ポヤトスの、心理マネージャーとして「良い仕事」があるんだろうね。

ところで、その宇佐美貴史についてだけれど・・

彼が、バイエルン・ミュンヘンにチャレンジした当時、澤穂希ちゃんたちが、2011女子W杯で、世界一に輝いたときに、マインツのキャフェでアップした、このコラムも、ご参照あれ。

あっと、このゲームでの、劇的な決勝(自殺)ゴールだった。

ガンバ三浦弦太が、そのシュートのスコアラーとして記録されているみたいだけれど・・

鳥栖のディフェンダーが、最後にシュートに触り、コースが変わったことで、「あの」鳥栖のスーパーGKバク・イルギュも防げなかったから、オウンゴールだったんだよ。

たぶん、公式記録には、そのように、書き込まれるはずだけれど・・

とにかく私は・・

その劇的ゴールがブチ込まれるまで、ゲーム展開を観ながら、こんな思いに駆られたモノさ。

・・なんで攻め立てるガンバは、もっとシンプルなタイミングで、クロスをおくり込んだり、ミドル弾をブチかますチャレンジにトライしないのか・・

・・またクロスにしても、それが送り込める状況なのに、中央プレイヤーたちは、単に、テメ〜のポジションで、待ち構えるだけじゃないか・・

・・こんな最高潮テンションの勝負なんだし、相手は、優れたプロコーチ川井健太に鍛えられた鳥栖なんだぜ・・

・・簡単に、ゴール機会を創りだせるはずがない・・

・・「普通」のクロスなんかじゃ、決して、ゴール機会を、創りだすコトなんて、できないんだ・・

・・そう、最終勝負の流れに「変化」をつけなきゃ、ダメなんだよ・・

・・たとえば、クロスが送り込める状況で、何らかの「サイン」を決めておく・・

・・そして、それに合わせ、目立たない瞬間に、中央ゾーンの味方が、ニアポストゾーンへ向けて、爆発ダッシュを仕掛ける・・

・・そこに、シュート性の、鋭いクロスがブチ込まれる・・

・・後は、ヘッドで、その鋭いクロスの「コースを変える(フリックする)だけで」、確実にシュートチャンスが生まれるはず・・

・・またゴールラインまで持ち込んで送り込む、クロス勝負のシーンじゃ・・

・・かならず一人は、ニアポストゾーンに、爆発ダッシュを仕掛ける・・

・・また、中央ゾーン後方からの仕掛けでは・・

・・まず、ワンツーってな感じで、最前線へ、タテパスをつける・・

・・でも、そのパスレシーバーは、そのボールを自身でナントカしようとするのではなく、シンプルに「置く」ようなバックパスをするんだ・・
のキャノンミドル弾をブチかます・・

・・そして、後方から、ダイレクトのキャノンミドル弾をブチかます・・

・・等など、

アイデアは、山ほどある。

大事なコトは、そんな「最終勝負シーン」を、味方同士が、確実にシェアできているかどうか。

出来ていない・・!?

だからこそ、「何らかのサイン」を、トレーニングで創りあげるんだよ。

わたしは、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)での、「最後の半歩」と呼ぶ。

そう、最終勝負イメージングの「共有シンクロ」のレベルをアップさせるんだ。

とにかく・・

まあ、ガンバは勝ったから良かったモノの・・

あのままだったら、良いサッカーを展開しながら(ダニエル・ポヤトスは良い仕事をしている!!)ホームで、無様な引き分けを享受しなきゃいけなかったかもしれないよな。

とにかく、こんなゲーム展開じゃ、最終勝負の流れにおける「変化の工夫」こそが、決定的に重要になってくるんだ。

そのコトが言いたかった。

最後に・・

このゲームでも、素晴らしいホイッスルを吹いた、プロフェッショナルレフェリー、池内明彦さん。

わたしは、佐藤隆治さんのファンだったけれど、彼が、「現場」を引退し、協会マネージャーに就任したことで、チト「佐藤ロス」ってな感じになっていた。

でも・・

そう、これからは(以前も書いたと思うけれど・・)池内明彦さんのファンになるよ。

彼とは、(レフェリー・ブリーフィングなどで!?)コンタクトプレー(接触プレーとか、フットボールコンタンクなんて呼ばれる!?)の内実について、深く話し合いたいね。

まあ、イヤかもしれないけれど・・サ。

へへっ・・

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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。

一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。

もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
 追伸:わたしは-"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。





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