湯浅健二の「J」ワンポイント
2025年Jリーグの各ラウンドレビュー
第20節(2025年6月15日、日曜日)
さまざまな意味合いで、ヴィッセルが、本来の(!?)強さを発揮し、グランパスを、チカラの差を魅せつけるように撃破したとするのがフェアな評価だろうね・・(ヴィッセルvsグランパス、2-1)
内容と結果が、高い次元でシンクロした勝負マッチだった。
そう、吉田孝行ヴィッセルが、本来の(!?)強さを存分に見せつけたんだよ。
ボール奪取プロセス(守備)でも、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)にしても。
特に、これまでのヴィッセルでは・・
大迫勇也、武藤嘉紀といった、昨シーズン優勝の立役者が、不在気味というコトで、うまく「自分たちのサッカー」を表現し切れていなかったという側面もある。
それが・・
そう、やっと、いろいろな意味を内包する、頼りにする選手たちから「解放された」ってなコトなんだろうね。
ある意味、共通ピクチャー基盤の「仕掛けの流れ」のイメージングも、より自由にアタマに描けるようになった・・!?
まあ、そういうコトが言えるかもしれないわけさ。
そして、たぶん・・
そのことで、選手たちの「主体性プレー」のコンテンツが、より充実してきたという側面もありそう。
そう、彼らは、自分たちが「主体になった」仕掛けプロセスを、しっかりと主張できるようになっているっちゅうコトさ。
彼らは・・
ボール奪取プロセス(守備)でも、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)においても・・
瞬間的に、やらなければならない(やりたい!)プレーを、自らイメージング(脳裏に描写)し、それを、より強く「主張」するようになった!?
まあ、そういう仮説が「正しい」っちゅう割合は、とても高いと思うよ。
そして、このゲームでも・・
様々な意味合いを内包する「イニシアチブ」を、ゲーム全体をとおして、ヴィッセルが掌握していたとすることに異論をはさむ方は、少ないに違いない。
ところで、そのバックボーンだけれど・・
ボール奪取プロセス(守備)では、素早く、効果的なチェイス&チェック(寄せ)を絶対ベースに、集中プレスの実効レベルが、とても高かったよね。
それも、これも、ボールがないところでの守備アクションの量と質がハイレベルだから。
また、そのコトは、次のスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)でも言える。
人とボールの動きがスムーズで機能的。
それは、その動きのリズム・マネージメントが、とてもスマートで高質だから。
試合前は、グランパスの「前からプレス」に注目が集まっていたらしいけれど・・
フタを開けてみたら、その協力プレスにおける、人の動きの「集散」という視点でも、ヴィッセルに、一日の長があった。
まあ、全体的な印象でも、ヴィッセルが、明確な「チカラの差」を魅せつけた勝負マッチだったって言えるだろうね。
吉田孝行は、とても良い仕事をしていると思うよ。
そして、これからの長〜い優勝争いのなかで、そのうち、目立たず(!?)その争いの真っ只中で、存在感を発揮していたりして〜!?
そんな期待も、あながち、夢物語なんてことじゃなくなるかもしれないよね。
このゲームの内容を観ながら、そんなコトにも思いを馳せていた筆者なのであ〜る。
へへっ・・
まあ、期待しましょう。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。
一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。
もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは-
"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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