湯浅健二の「J」ワンポイント
2025年Jリーグの各ラウンドレビュー
第29節(2025年9月13日、土曜日)
レッズは、いくつかの決定的ゴール機会は創りだしたけれど・・でも全体的なサッカー内容(主体的な攻守ハードワークの量と質!?)からすれば、ホームを戦うガンバの勢いが勝っていたとするのがフェアかな・・(ガンバvsレッズ、1-0)
さて〜〜
両チームともに、全力を尽くした立派な闘いを披露したのは、確かな事実だった。
でも、そんなガップリ四つの見事な闘いが、「あの」ガンバ安部柊斗がブチかました一発ミドル弾で決着がついてしまうんだよ。
でも、全体的なゲーム内容からすれば・・
ホームを闘うガンバの、主体性プレー(攻守ハードワーク)の「内実」が、レッズを上回ったというのが、フェアな評価だろうね。
もちろんレッズも、盛り返していくなかで、しっかりとゴール機会も創りだしたよ。
でも結局は、最終勝負プロセスで、ガンバ守備の「心理ポテンシャル」を上回るシーンを創りだせずにタイムアップのホイッスルを聞いてしまったという次第。
守備での、主体性、心理ポテンシャル・・
それは、守備における、ボールがないところでのアクションの量と質とも表現できるけれど・・
要は・・
そう、主体的に、守備でのハードワークを探しまくれるか・・というテーマね。
わたしは、前述した、安部柊斗の一発ミドル弾(決勝ゴール)の後、レッズの闘う意志が、大きくアップするはずだって、期待していたんだ。
でも結局は・・
そう、レッズは、そんな「最後の爆発力」を絞り出すことなく、タイムアップの笛を聞いたというのが、少し寂しい結末だった。
個の(交替の)ハナシだけれど・・
わたしは、サミュエル・グスタフソンを交替させたことに、納得いかなかった。
彼は、さまざまな意味で、味方のターゲットなんだよ。
たしかにヘタッてはいたよね。
それでも、ボールに絡めば、必ず、意味のある「人とボールの動き」を創りだせる。
とにかく、彼がいなくなったことで、チームに、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)における「イメージングの核」が、いなくなってしまったって感じたんだ。
だから・・
そう、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)での「怖さ」が、うまく演出できなくなった。
そして、ガンバ選手たちにとって、まったく怖くない(ガンバが正確に予測できる!)仕掛けしか、繰り出せなくなっていった。
とはいっても・・
前半では、時間を追うごとに、イニシアチブを握り返せるまでに、レッズのサッカー内容がアップしていったんだ。
だから私は、後半に期待していたんだ。
そして実際に、何度か、決定的スペースを突いたゴール機会も創りだすトコロまで、サッカー内容を高揚させられていた。
でも結局は・・
選手交代が、徐々にチームから「心理パワー」を奪っていったって感じられたわけだ。
私は、そのように、チームの「フォーム」が停滞したバックボーンを、いまだに、よく把握できていない。
フォーム・・
チームや選手の、物理的、心理・精神的な「状態」のことネ。
さて〜・・
まあ、残念だけれど、全体的には、あの内容からすれば、結果は受け容れざるを得ないということかな。
まあ、このゲームについては、こんなところです。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。
一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。
もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは-
"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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