湯浅健二の「J」ワンポイント
2025年Jリーグの各ラウンドレビュー
第34節(2025年10月17日、金曜日)
さまざまな戦術ニュアンスで「同格」のチーム同士のギリギリの闘い(主体性ファイト!!)・・両チームのベンチ、選手諸君に、お疲れ様でしたと声をかけたい気分・・(ヴィッセルvsアントラーズ、0-0)
フ〜〜ム・・
互いに、秘術を尽くした、ガップリ四つのせめぎ合い・・
でも・・
そうなんだよ。
ゴール機会という視点では、皆さんも観られたとおり、ヴィッセルに、わずかに一日の長があった。
そのチャンスを創りだすまでの、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)だけれど・・
人とボールの動きと、そのリズム・マネージメント、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーション、一発ロングやスルーパス、クロスボール等など・・
そんな、チャンスメイクプロセスのなかでも・・
この試合では、後方からの3人目、4人目の、決定的スペースへ駆け上がるフリーランニング(リスクチャレンジ)によるチャンスメイクが目に付いた。
もちろん、ヴィッセルのハナシね。
そんな「流れのなか」からの、ゴール機会クリエイト。
サスガに、吉田孝行、選手たちのイメージングは、ハイレベルに「シンクロ」していた。
あっと・・
両チームともに、相手のミスを、とても上手に、チャンスに結びつけていたっちゅう視点もある。
そこでも、ヴィッセルとアントラーズは、チャンピオンに相応しい、最高レベルの「集中力」が迸(ほとばし)っていたっちゅうわけさ。
ところで、「両チームともに・・」という視点だけれど・・
やっぱり、ボール奪取プロセス(守備)の内実こそが、その中心ニュアンスだね。
とにかく彼らのボール奪取プロセス(守備)は、堅い、強い。
忠実だし、労を惜しまずに、守備ハードワークを、主体的に(!!)探しまくっているんだよ。
もちろん、その中心は、アントラーズでは、三竿健斗であり、知念慶、ヴィッセルでは、アンカーの扇原貴宏とその前の2人(宮代大聖と鍬先祐弥)。
彼らのような、攻守のリンクマンが、スーパーに機能しているからこそ(周りのチームメイトたちのハードワークを誘発する!!)、チーム力が、高みで安定するっちゅうわけさ。
とにかく・・
攻守にわたって、スーパーな「主体性プレー」をブチかまし合った両チーム。
わたしにとっても、とても素敵な「学習機会」ではありました。
スミマセンね・・
やっぱり、さまざまな戦術ニュアンスで「同格」のチーム同士のギリギリの闘いだったから・・
「何らかの違い」を探しだし、その内実を掘り下げてディスカッションしようってな思惑は、外れてしまうのも道理っちゅうわけさ。
それでも、ものすごくハイレベルな闘いだったから、学習機会は、至るところに転がっていたよね。
両チームのベンチ、選手諸君に、お疲れ様でしたってな声をかけたい気分ではあります。
============
最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。
一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。
もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
-
===============
重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは-
"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
==============
ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
-
-
-
-