まあたしかに学校体育(学校クラブ)の限界はミエミエなのですが、それに対して、プリンスリーグ(クラブのユースサッカーとの融合)等の「変化の胎動」も体感できるようになってきています。サッカー協会やクラブ関係者の努力が、徐々に実を結びつつあるということです。
いまの学校サッカーのトーナメントシステムでは、年間を通じて「勝負ゲーム」が少なすぎる・・とにかくリーグ形式の勝負マッチを導入しなければ・・それでも、リーグのグルーピングなどでは先生のエゴなども絡んでくるから、まとめるのはとにかく難しい・・そもそも学校体育の範疇にクラブ活動も含まれるべきなのか・・そんな様々なディスカッションを発展させ、まとめ作業をやらなければならない統括組織の動きは鈍すぎる・・といった議論は出尽くしているけれど、結局は話し合われるだけで具体的な行動につながらない・・。まあよく言われることですが、統括組織は、(自らの存在意義という視点も含め)とにかく現状を維持することを目的としているということなんでしょうね。難しい・・。
このテーマ(学校クラブ)に関するディスカッションですが、今度「The 対談」で採り上げたいと思っているのですよ。でも「本音」の吐露がなければ意味がない・・。さて、対談パートナーとして誰にご登場願うべきか・・。
あっと・・試合ですが、決勝での国見のサッカーに変化なし・・国見の平山(14番)や兵藤(10番)、筑陽の桑原(7番)や西野(9番)等が展開する局面的な吹っ切れた「個のチャレンジプレー」も相変わらずハイレベル・・でも、そんな局面的なスーパープレーが有機的に連鎖することで組織プレーと個人プレーが高質にバランスしていくという傾向(意志)は、例によって認識できず・・ってな具合でした。
それにしても国見は強かった。特にこの試合では国見の兵藤が素晴らしかった(先制ゴール、平山の二点目も彼のスーパーアシスト!)。また平山も、二年連続得点王や、連続試合ゴール、はたまた高校サッカー選手権における(三年間の)総合ゴール数でも(17ゴール?)久々に北嶋の記録を塗り替えたとか。
とにかく今年の大会は、チームとしても(戦後最多タイの6回目の優勝!)、個人記録でも万々歳の国見高校という結果(もちろん実力で勝ち取った立派な結果!)になりました。
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ところで、先ほどアップしたレアル・マドリーと中田英寿についてのコラムですが、そこで、ユース世代では(仕掛けの)タテパスにチャレンジさせなければならないなんて書いたのですが、それって、ものすごい誤解を生みそうなので、ここで補足しておくことにしました。それは、そこで言及したタテパスは、もちろん次の仕掛けコンビネーションへつなげる(クリエイティブな)ファウンデーションパスのことであって、高校サッカーで用いられている、アバウトな「一発ロングタテパス」とは基本的な性格を異にするということです。