小笠原がチャンスをモノにするとは、もちろん、チームメイトも含め、周りの雰囲気が「彼がチームに必要だ・・彼はオレたちの金儲けを手助けしてくれる存在だ・・等々」といった、彼に対する期待マインドを盛り上がらせること。彼は、テクニックに優れたパサーなだけではなく、ドリブル突破にも優れたクオリティーを有している・・また、足も早いし(やれば!)ディフェンスも上手い・・。とはいってもそれは、彼が、ギリギリの緊張感をベースに、寸分のスキもなく主体的に仕事を探しつづければのハナシだけれど・・。とにかく、彼に対する期待感が高まっていたのですよ。何せ中国じゃ、中村俊輔のカゲで悔しい思いを募らせていたはずですからネ。そこでタメにタメた「フザケルナヨ!・・オレを甘く見るな!!・・っていうエネルギー」を大爆発させるかもしれないと、期待が膨らみつづけていたというわけです。でも結局は、観られたとおり、意地のカケラも感じられなかった・・。
小笠原が放散していた雰囲気は、こんな感じでしたかネ・・周りが動かないから、オレがイメージする組織パスコンビネーションができない・・でも、自分から周りを「動かす」ようなリーダーシップを発揮しようとしない・・そして足許パスのオンパレード・・また守備もおざなりで、自分の近くの敵にボールが回されてきたときだけ、ちょっとチェックの動きをする程度・・まあこれでは、ジーコが交代させるのも無理はない・・。小笠原について、かなり落胆させられた湯浅でした。
試合ですが、気温は30度に限りなく近く、湿度は90パーセントと、まさに低温サウナといった厳しい自然条件のなかで行われました。まあ、こんな厳しい条件だから、両チームともに「足許サッカー」になってしまうのも無理はない・・とはいっても(特に前半の)アルゼンチンは、かなり入れ込んでいた・・やはり選手たちは、代表メンバーへのアピール機会として意識しているということか・・たしかにボールはよく動くし、局面でのエスプリプレー(しっかりとしたトラップ&コントロールと、日本選手をかわしてしまうキープ等)はさすが・・また仕掛けに入ったときの人の「連鎖アクション」も素晴らしい・・彼らが魅せたココゾの勝負所でのテンポアップが特に印象的・・
また、アルゼンチン選手たちが中盤から仕掛ける、ボール奪取勝負シーンでの「こだわりスライディング」も目立ちに目立っていた・・スライディングは、失敗したら置き去りになってしまうから慎重にならざるを得ないけれど、アルゼンチン選手たちは、とにかく積極的にスライディングを仕掛け、ものすごく高い確率でボールを奪い返してしまう・・そして次の瞬間には、日本守備ブロックのウラを突く組織パスでの最終勝負を仕掛けてくる・・彼らの先制ゴールも、まさにその「こだわりスライディング」から生み出された・・。
たしかに後半の日本は、少し押し返せてはいたけれど(後半に限れば、たぶんポゼッションは日本の方が上)、決定的シーンでは完全に凌駕されてしまう・・とくにリケルメがボールを持ったら、一人、二人と、全力での「追い越しフリーランニング」が出てくる・・その迫力は、たしかに「世界」・・何度、日本のディフェンダーが、彼らの爆発ダッシュに置いていかれたことか・・そこへパスが通るのだから決定機にならないはずがない・・特に、パス&ムーブのアクションが忠実でスムーズだと感じた・・それこそ、仕掛けイメージの有機的な連鎖・・。
後半のアルゼンチンは、ビバス監督代行が言っていたように、良い流れと悪い流れがミックスされていました。まあそれも、2点リードしているし、「あの気候状況」ですからネ・・自然な展開でしょう。
私は、時折魅せるアルゼンチンの組織的な仕掛けを楽しんでいましたよ。素早く広いボールの動きをベースに、ドリブル勝負やワンツーなど、何らかのキッカケで、いくつもの仕掛けアクションが有機的に連鎖する・・。たしかに「ぶつ切り」だったけれど、それでも、部分的には「世界トップ」を感じさせてくれたアルゼンチンに感謝していました。
===========
まあこの試合には、一生懸命にファクターを探して分析するようなコンテンツはなかったということです。とにかくボロボロに疲れてしまったし、これから日本オリンピック代表とガーナとのリーグ最終戦を観なければならないので、この試合についてのレポートはこのあたりで・・。それにしても、オートバイで行けばよかった(雨が降るという予報だったからクルマにしたのです!)。帰りは3時間もかかってしまいましたよ。とにかくトラックが多く、二車線しかありませんからネ、まともに走れない・・。とにかく、試合コンテンツも含め、ボロボロに疲れてしまったというわけです。ということで読み返す気力なし。誤字・脱字・乱筆乱文・・ゴメンナサイ。