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2008_「J」・・どうもうまく機能しないレッズへの提言・・(2008年7月1日、火曜日)

やっぱり気になる・・。どうも、攻守にわたってうまく機能していない(彼ら本来の個のチカラが、攻守にわたる組織プレーに効果的・機能的に表現されていない!?)現状のレッズについて、急に、短く簡単に「提言」しておこうかな・・なんていう気になってキーボードに向かうことにしました。

 ヨーロッパ選手権が終了したことで、「非日常マインド」から「日常マインド」に引き戻された・・!? まあ、そういうコトもあるんだろうね。

 提言だけれど、もちろん分かりやすく、ポイントだけを列挙します。

 提言の骨子ですが、最も重要なポイントは、何といっても、守備の安定。これはもう、トゥーリオを最終ラインに「戻す」しかない。それも、彼に「前気味のリベロ」的なイメージを与えるのです。

 要は、限りなく「フォーバック」に近いスリーバックにするということです。もっと言えば、トゥーリオに対して「やはり守備ブロックのリーダーはオマエしかいない!」と説得することともいえる。

 それには、中盤のダイナミズムが(要は全体的な運動量が)病み上がりの鈴木啓太とポンテが戻ってきたことで、かなりダウンしたという背景要因もあります。

 チームの調子が上向きだった頃は、トゥーリオを中盤の「アンカー」に、周りを、よく走って闘う、細貝萌、梅崎司、永井雄一郎が固めていたわけだからね。それが、病み上がりの鈴木啓太とポンテが戻ってきたことで、トゥーリオの運動量の少なさが「より」目立つことになってしまったのですよ(トゥーリオの基本的な役割&ポジションが、チーム戦術的にマイナスに作用するようになってしまった!?)。

 もちろん鈴木啓太とポンテは(主体性エネルギー=自覚=が高いからこそ)スムーズにトップフォームへ戻していくでしょう。ただそれには、勝負マッチに出つづけなければならない。だからこそ、ここは、ダイナミックサッカーを再生するプロセスの効果レベルを極大化するための「特別な方策」が必要だと思うのですよ。

 そこには、攻守にわたるダイナミックな(活力と迫力にあふれ力強い)サポートという長谷部誠の「機能」を、何とか別の方策で「代替」しなければならないという視点もありそうだね。

 ということで、アンカーである鈴木啓太のパートナーとして(要は長谷部誠の機能を代替するプレイヤーとして)細貝萌を入れるべきだと思うのです。

 たしかにプレーはまだまだ荒削りだけれど、彼は、攻守にわたって自ら仕事を探し、率先して汗かきプレーをこなしながら、味方に「刺激」を与えつづけられるファイター(自己主張の権化!?)だからね。もちろん、山田暢久や阿部勇樹が、そこまでプレー姿勢(ダイナミズム)を急激にアップできるならば、それに越したことはないだろうけれど・・。

 もう一つ、ポンテには「エネルギー供給パートナー」が必要だというテーマ。前戦ゾーンにおける『攻守にわたる』汗かきパートナー(サポートエネルギー供給パートナー)は、もう梅崎司か永井雄一郎しかいない。ということで、現状では、やはりエジミウソンのワントップがもっとも効果的だと思うわけです。

 とにかく、今のレッズの緊急課題は、中盤での攻守にわたるダイナミズム(活力・迫力・力強さ)をアップさせることだからね。換言すれば、攻守の切り替えのダイナミズムをアップさせることとも言える。

 また、サイドゾーンのケアーというポイントもある。要は、今のレッズのチーム戦術では、『特に』サイドゾーンにおいて攻守にわたるエネルギーを注入すると「意識付け」されている選手はサイドバックだけだろうというテーマのことです。

 もちろん攻撃については、自然とサイド「も」イメージするだろうけれど(グラウンドを広く使った変化の演出というテーマは当然!)、相手が「サイドを意識する選手を複数設定した」場合、次の守備で、ちょっと苦しくなる場面も出てくる。それについては、サイドバックだけではなく、スリーバックのサイドプレイヤーがカバーしたり、(前と後方の!)中盤が、サイドへ(攻撃から守備への切り替えに際して)より具体的に「サイドケアー」をイメージしなければなりません。まあ、プレーの内容関するイメージ作りというテーマだね。

 とにかく、現状レッズが全体的にうまく機能していないことの問題点の骨子が、守備の不安定さと、攻撃におけるサポートアクションの量と質の減退にあると思っている筆者なのです。

 換言すれば、チームの重心である「中盤の底」のコンビの機能性こそがもっとも重要だということなのかもしれません。彼らは、前後のプレーを「つなぐ」リンクマンやゲームメイカーとしても、(中盤での)攻守のダイナミズムを司るリーダー(攻撃や守備の起点)としても機能しなければならないわけだからね。フムフム・・

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 ということで・・しつこくて申し訳ありませんが、拙著『日本人はなぜシュートを打たないのか?(アスキー新書)』の告知もつづけさせてください。その基本コンセプトは、サッカーを語り合うための基盤整備・・。

 基本的には、サッカー経験のない(でも、ちょっとは興味のある)一般生活者やビジネスマン(レディー)の方々をターゲットに久しぶりに書き下ろした、ちょっと自信の新作です。わたしが開発したキーワードの「まとめ直し」というのが基本コンセプトですが、書き進めながら、やはりサッカーほど、実生活を投影するスポーツは他にはないと再認識していた次第。だからこそ、サッカーは21世紀社会のイメージリーダー・・。

 いま「六刷り」まできているのですが、この本については「こちら」を参照してください。また、スポナビでも「こんな感じ」で拙著を紹介していただきました。

 蛇足ですが、これまでに朝日新聞や日本経済新聞(書評を書いてくれた二宮清純さんが昨年のベスト3に選んでくれました)、東京新聞や様々な雑誌の書評で取り上げられました。NHKラジオの「著者に聞く」という番組で紹介されたり、スポナビ宇都宮徹壱さんのインタビュー記事もありました。また最近「こんな」元気が出る書評が出たり、音声を聞くことができる「ブックナビ」でも紹介されたりしました。

 




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