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2010_日本代表_東アジア選手権・・良いサッカーを展開した岡田ジャパン(でも中国もピックリするほど良かった!)・・また「なでしこジャパン」からは空間認知力をピックアップ・・(日本vs中国、女子=2-0、 男子=0-0)・・(2010年2月6日、土曜日)

そりゃ、不満は出てくるだろうな〜〜。何せ、ピーケーは取られるし、それ以外にも決定的チャンスを何度か作り出されちゃったからネ。

 だから、いくら全体的にゲームを支配し、シュート数でも、決定的チャンスの量と質でも明確に上回るなど、全体的にとても良いサッカーを展開した日本代表にもかかわらず、脳裏に残った印象は、あまり良くない。そう、後味が良くない。その気持ちは・・ホント・・確かに・・よく分かる。

 でもサ、いま書いたように、日本代表が、良いサッカーをやったことだけは、確かな事実だよね。逆に、とても効果的な「ゲーム戦術」を、これ以上ないほど徹底しまくった中国代表チームに大拍手を送るべきじゃないですかね。

 やっと中国も、秘めたる実力を、本当の意味で、チームとして表現できるようになってきた!? この試合を観て、心底からそう思いました。中国は、韓国とならんで、本当の意味で実力伯仲のライバルになる・・いや、既に互角のライバルになっている・・

 正直わたしは、中国については、生活文化的な視点で、よいチームを作るのは、とても大変な作業だと思っていたのですよ。何せサッカーは、味方のミスを(いい加減さや怠惰なプレー態度によるもの含めてネ!!)他の選手が尻ぬぐいしなければならないボールゲームだからね。だからこそ、本物のチームゲームであり、これ以上ない程シリアスな「心理ゲーム」でもあるわけです。

 このポイントについては、とても、とても長く、深〜いバックボーンがあるから、私の本を熟読していただくしかないけれど・・あははっ・・スミマセン・・

 この試合での中国は、守備を固め、なるべく高い位置でボールを奪い返してショートカウンターを繰り出していくか、後方でボールを奪い返しても、まず最前線へロングを一発「付け」、そして周りの味方が、まさに、これ以上ないほどの「勢いと忠実さ」で後方からバックアップサポートへ上がっていくのですよ。もちろん、そのプロセスでは、味方の最前線選手をどんどん追い越して決定的スペースへ抜け出していこうとする。もちろん、ダメもとで、タテへのチャレンジパスも「忠実」に出る。

 そんな中国のカウンターの勢いは、ホントに凄かった。だからこそ、日本代表が魅せたディフェンスにも感動していたのですよ。とても素晴らしい「守備意識」と「闘う意志」を魅せつづけてくれた。

 また、中国が魅せつづけた「その後のディフェンス」も、素晴らしかった。とにかく攻守の切り替えが速く、チェイス&チェックや、ボールがないところでのマーキングがもの凄く忠実なのですよ。彼らは、日本の「究極の組織プレー」を完全に(イメージ的に)掌握していた・・だからこそ、「ボールがないところで勝負を決めてしまう・・」という日本代表の究極の組織コンビネーションも、かなり効果的に「抑え込まれて」しまったのです。もちろん日本も、中国が展開した、組織プレーと個人勝負プレーが素敵にバランスしたハイレベルな仕掛けに対して、素晴らしいディフェンスで対抗していたことは言うまでもないよね。

 そんな日本と中国が展開した「局面での競り合い」には、アジアではあまりお目にかかれない程の「強烈な意志をバックボーンにしたギリギリの競り合い」がありました。わたしは、心底、堪能していました。

 さて、そこで、このゲームの「戦術的な構図」を簡単におさらいしておきましょうかネ。

 「我々は、10日前に集合し、集中してトレーニングしてきた・・それは、とても充実した準備期間だったと思う・・」

 中国代表のガオ監督が、そんなことを言っていた。そう、それこそが、このゲームの「構図」を表現する明確なキーワードだったのですよ。前述したように、そこでは、日本の組織プレーに対するイメージトレーニングも徹底的に突き詰められたに違いない。また選手たちも、日本代表が強いチームだという意識があるから、コーチングスタッフにしても、彼らをモティベートするのは容易だったことでしょう。中国は、「強い」日本代表に対して、明確なゲーム戦術を組み、10日間もかけて、その徹底レベルを深化&進化させてきたというわけです。

 そんな中国に対して、日本代表は、もちろん自分たちのコンセプトを踏襲した(彼らは、そのまま継続的にレベルアップしていくベクトル上でチャレンジしていかざるを得ない!)。そう、究極の組織サッカー・・。

 全体的には、ホントに、とてもうまく機能していたと思いますよ。優れた守備意識を絶対的なベースに、攻守にわたって繰り広げる、人とボールがうごきつづける組織コンビネーション(=有機的なプレー連鎖の集合体)。でも、いかんせん、中国も、これまでのイメージを完璧に払拭するような素晴らしいディシプリン(戦術的な規律)を魅せつづけてくれたからネ・・。

 とにかく、日本代表のサッカー自体は、いまの段階のプレー内容としては良かったと思うわけです。そんな「事実」をしっかりと認識しない人たちは、観客が少ないとか、ブーイングがあったとか、ピーケーを取られるなどゲームの後味が良くない・・などなどでネガティブな雰囲気を振りまく。まあ・・仕方ない。

 ところで、稲本潤一。見直しました。攻守にわたって、とても良かった。

 日本代表が展開した(前述した)効果的なディフェンスでは、かなり素敵な存在感を発揮していたのですよ。いつも書いているように、局面(ボール奪取)勝負じゃ、日本代表でも彼の右に出る者はいない。ただ、「その状況に至るまで」がカッタルイのです。無為に歩くシーンが多すぎ「た」しね。それが、この試合では、まったく違った雰囲気になった。

 この試合での稲本潤一は、まあ、中国選手がパワフルでスキルフルだったこともあるけれど、とても「頼り甲斐のある」中盤のセンタープレイヤーでした。味方も、彼に対する信頼がアップしたようで、攻撃でも彼を捜すシーンがありましたね。まあ、ゲームの終盤では、足が動かなくなっていたけれど、それでも、彼の基本的プレー姿勢が変化したことを、とても、ホントに心から、嬉しく感じていた筆者なのです。

 これで、日本の中盤に、本当の意味の「バックアップ」が一人増えた。フムフム・・

 あと、岡田武史監督が、この試合では「強引に動きを作り出すため」にスリートップにしたという発言をしていた。大久保嘉人、岡崎慎司、玉田圭司。

 その意図も、ある程度うまく機能したと思いますよ。そして、その絶対的なバックボーンが、この三人の優れた守備意識にあったことは言うまでもありません。「あの」大久保嘉人にしても、素晴らしく忠実にディフェンスに参加するようになったしネ。これもまた岡田武史監督のウデということです。

 だから、最前線からのチェイス&チェックの機能性がアップし、そのことで前戦のサッカーが全体的に活性化した。まあ、前半は、ちょっと詰まるシーンもあったけれどネ。そう、中国が展開した素晴らしいディフェンス(=徹底したゲーム戦術)にはまり込んでいたのですよ。でも全体的には、攻撃が「動いた」ことは確かですネ。

 守備こそが、すべでのスタートラインなのです。この三人の守備意識が(マンUのルーニーのように!?)素晴らしかったからこそ、次の攻撃の「動き」が活性化されたということです。

 岡田ジャパンについては、まあ、こんなところですかネ。取り敢えず「ここまで」をアップし、次に「なでしこジャパン」について書きます。今日は疲れているから明日!?・・いやいや、そんな怠惰なことは言ってられない。何せ、明日も二試合あるんだからネ。

 ということで、岡田ジャパンコラムについては、まったく見直しません。テニオハの間違い・・誤字、脱字・・変な表現・・多々あるとは思いますが、ご容赦。

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 ということで「なでしこジャパン」のレポートを書きはじめます。

 あっと・・その前に、前述した稲本潤一のところ。彼が良いプレーを展開できたのは、もちろん、遠藤保仁(ヤット)と中村憲剛というベストパートナーがいたからに他なりません。この試合での二人は、特に凄かった。だから稲本潤一も、走りまくらなければならなかったということなのかもしれないね(自ら仕掛けていく・・チェイス&チェックなどなど)。

 とにかく、ヤットにしてもケンゴにしても、彼らの、稲本潤一に対する態度が、信頼ベースのモノへと好転しているように感じるのはわたしだけではないでしょ!?

 ということで、ホントに「なでしこジャパン」のレポートです。

 「まず、スタミナというアドバンテージ・・それに、攻守の切り替えの速さ(守備意識の高さ)・・守備の連動性・・要は、中国の「個の質」を消すことができる組織プレー・・たしかに、パス&コントロールという意味でのレベルアップも必要だが・・」

 試合後の記者会見で、両監督に同じ質問をぶつけました。「この試合は、内容的にも、日本が順当に勝利を収めた・・日本の方が優れたサッカーを展開していたと思うのだが、フィジカル、テクニック、戦術など、サッカーの要素のなかで、その差を形作っていたモノのなかで、もっとも大きなモノは何だと思われるか?」

 わたしの質問に対し、なでしこジャパンの佐々木則夫監督が、そんなコメントを返してくれました。ナルホド・・。それは、言うまでもなく、個よりも「組織」というニュアンスですよね。ということで、日本のコンセプトは男女共通です。

 なでしこジャパンの組織プレーは、まさに世界に冠たる存在感を魅せつづけています。それについては、昨年7月に日本代表が、アウェーでドイツ代表と対戦したフレンドリーマッチの「レポート」を参照してください。その試合は、私が参加したプロサッカーコーチの国際会議の二日後に行われたことで、ラッキーにも観戦できた次第です。

 そんな「なでしこ」は、その究極の組織プレーをもって、来年の6月26日からドイツで開催される女子サッカーのワールドカップに臨みます。世界のなかで「日本サッカー」が抜群の存在感を刻み込む可能性の高いワールドカップだからね。見のがす手はない。たしかに「コパ・アメリカ」と重なるけれど、そこはうまく調整し、何としても「なでしこ」の活躍の証人になってくるゾッ!

 ところで、同じ「差」についてのわたしの質問に対し、中国のシャン・ルイフア監督は、こんなことを言っていた。

 「 総体力で日本は、アジアのなかでも秀でた存在だ・・技術的な部分でも秀でている・・意識もいい・・とはいっても、中国にも有利な点はある・・アジアカップでは、素晴らしいプレーができると思っている・・」

 総体力という表現の意味するところは分かりませんでしたが、「意識」というところについては、わたしは「イメージ力が優れている」というニュアンスで解釈することにしました。

 要は、戦術的なイメージ力。もっと平たく言えば、スペースを活用するイメージに長けているという意味です。

 とにかく、「なでしこ」と中国代表では、スペースの活用という視点で、とても大きな差があったと思うのですよ。まあ、ボールがないところでの動きの量と質の差・・とか、イメージ・シンクロ(有機的なイメージ連鎖の)レベルの差・・とかいったところですかネ。要は、組織コンビネーションの量と質の差。

 このテーマについて、とても興味深い「視点」を教えてくれた方がいます。講談社の矢野透さん。

 2002日韓ワールドカップでは、講談社がFIFAと契約し、「FIFAワールドカップ・オフィシャルガイド」を多くの言語で出版したのですが(オフィシャルガイドを外部組織が出版することは、とても希有なことだったそうです)、矢野透さんは、その編集長を務められたのですよ。サッカーに対する造詣が深い、とても優秀な編集者の方です。

 いま矢野さんは、女子サッカーの雑誌も作っています。「なでしこゴール!女子のためのサッカー本」というタイトルの雑誌。その本については「こちら」を参照してください。

 ということで矢野さんは、今では「なでしこ」のエキスパートでもあります。この試合の前には、彼から、「なでしこジャパン」について、とても興味深い、多くのインフォメーションをいただきました。有難うございました。

 その情報のなかに「その表現」があったのです。空間認知力・・

 記者席で、矢野透さんと話しながら観戦していたのですが、そのなかで、前述した「スペース活用の差」を指摘していたとき、矢野さんが、その表現を使ったのです。空間認知力・・

 脳科学では常識らしいけれど、お恥ずかしながら、わたしは知りませんでした。空間認知力・・

 とにかく素敵な表現だよね。その認知力に優れていれば、スペース攻略のイメージを作りやすいでしょ。パスにしてもも、より正確に出すことができるだろうし、だからこそチームメイトも、ボールがないところで、より積極的にスペースを攻略しようとする。そして「なでしこ」の組織コンビネーションが、どんどん進化し深化する。

 女子の日本対中国戦で私が見出したテーマのなかで、もっとも興味深かったのが、その「スペース感覚」だったというわけです。空間認知力・・

 ちょっと疲れ気味。ということで、なでしこレポートも、申し訳ありませんが「書きっぱなし」にさせてください。明日にでも一度読み返し、足りないところを付加したり、間違いを修正したりする「かも」しれません。悪しからず・・あははっ・・

 




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