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2014_ナビスコ・・レッズが魅せつづける質実剛健ディフェンス・・(ヴァンフォーレvsレッズ、 1-2)・・(2014年5月28日、水曜日)

テレビ観戦だったから、簡単に。

レッズのチーム総合力は、どんどんアップしている。

特に、守備がいい。こんな厳しいゲームでも、最後まで、強い意志で守り切っちゃうんだから・・。

ここでいう「守備」だけれど、基本的なポジショニングバランスとか、連動プレス、インターセプトや相手トラップの瞬間を狙ったアタック、はたまたボールか ら遠いゾーンでの忠実マーキングやカバーリング等といった、守備の基本プレーが「うまく連動している・・」という視点じゃなく、最後の瞬間に「半歩、足が 出る」という「ギリギリの最終勝負」をイメージしている。

もちろん守備の基本プレーの「連動状態」は、例によって、とても質実剛健だけれど、私が言っているのは、相手のシュートチャンス(最終勝負スポット)に、いかにタイミングよく、物理的・イメージ的に「ブレイク」出来ているのかという視点。

この「ブレイク」というディフェンス現象については、新コラムシリーズで先日アップした「このコラム」も参照してください。

要は、最終勝負の瞬間に、決して「アナタ任せ」にすることなく、「危ないっ!!」と感じた選手が、「自分に課せられたロジカル・タスク」を放り出してでも、その最終勝負スポットへ飛び込んでいく・・っちゅう、「ギリギリの最終勝負」のことです。

その、主体的なブレイク(強烈な意志の炸裂プレー!!)が素晴らしい。だからこそ、昨年よりも守備が安定しているのだよ。

そう、選手たちの意識と意志、そして「それ」をベースにした、「守備アンティシペーションの連鎖」状態が、格段にアップしているっちゅうことだね。

あっ・・スミマセン・・アンティシペーションって、要は、予想(予想力≒イメージパワー)っていう意味です。カタカナが多いと、いつも文句を言われている筆者なのでした・・フ〜〜ッ・・。

そして、そのように守備が安定してきていることが、次の攻撃に、とてもポジティブな心理的影響をあたえている。

この守備の安定だけれど、前述したように、その絶対的な基盤は、とても微妙な「体感」の積み重ねなんだよ。

「アッ・・危ないっ!!」って感じるような危急状況で、誰かが、ブレイクして、その最終勝負スポットで、爆発的なスライディングを仕掛け、シュートをブロックしちゃうとかサ。

それこそが、チーム全体の自信と確信のレベルをアップさせ、心理的な「余裕」を生みだすっちゅうわけだ。

まあ、いつも書いていることだけれど、別な視点から言えば、その発展は、レッズ選手たちが、「失敗という学習機会」を有効に活用できているっちゅうことの証左というわけだ。

だからこそ、シーズン当初から指摘しつづけているように、「今年のレッズは、やるっ!」という確信が深まりつづけているんだよ。

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ところで、原口元気。

彼にとっては、明確なステップアップだから、心から、頑張って欲しいと思う。

もちろん、チャレンジする先はブンデスリーガだからネ、「ディエゴ・マラドーナ」ではない原口元気は、もっと、もっと、攻守にわたるハードワークに心血を注がなければ、ヘルタ・ベルリンでの確固たるポジションは築き上げられない。

まあ、「そこ」には細貝萌もいるから、いろいろと助けてくれるとは思うけれど、でも最後は、すべてが「自分」に掛かっているんだからね。

とにかく、ガンバレ〜、原口〜っ!!

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さて、最後に、原口元気が抜けた後のレッズ攻撃陣(前線トリオ)というテーマ。

まあ、「どのポジションでも推進力を発揮しちゃう」興梠慎三と柏木陽介は別格として、そのうちマルシオや山田直輝も復活してくるだろうし、李忠成や阪野豊史、矢島慎也や梅崎司、関根貴大だって前線トリオ候補だよね。

そうそう、山田直輝。彼は、既に「復活している」んだっけね。

でも、ホント、一体どうなっているんだろう・・。「あの」山田直輝が、存在感を発揮できていない。

心理・精神的な「内的ブロック」が、厳しいハードルになっているんだろうか。知りたい。今度、聞いてみよう。

とにかく、決勝トーナメント進出、オメデト〜ッ!!

次の、ホームでのグランパス戦を楽しみしていますよ。

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あっと・・久しぶりにトークショーに出演することになりました。詳しくは「こちら」・・


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 最後に「告知」です。

 実は、ソフトバンクではじめた「連載」だけれど、事情があって、半年で休止ということになってしまったんですよ。

 でも、久しぶりの「ちゃんとした連載」だったから、とてもリキを入れて書いていた。そして、そのプロセスを、とても楽しんでいた。自分の学習機会としても、とても有意義だったしね。

 そして思ったんですよ、この「モティベーション機会」を失ってしまうのは、とても残念だな〜・・ってね。

 だから、どこかで連載をはじようかな・・と、可能性を探りはじめた。そこでは、いくつか良さそうなハナシもあったし、メルマガでもいいかな・・なんてコトも考えた。

 でも・・サ、やっぱり、書くからには、できるかぎり多くの方々に読んでもらいたいわけですよ。でも、可能性がありそうな(メルマガも含めた)連載プラットフォームとしては、やはり私のホームページにかなうモノはなかった。

 ということで、どうなるか分からないけれど、とにかく、私のホームページで、新規に、連載をはじめることにしたのです。

 一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

 そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

 とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書こうかな。もし、うまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れてから立ち上げた新ビジネス」、そして「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

 ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、一週間ごとにアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

 もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

 まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・

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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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