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2017_WM最終予選・・ヨシッ!!・・日本が、横綱相撲でロシア行きを決めた!!・・(日本vsオーストラリア、2-0)・・(2017年8月31日、木曜日)

いま、0時を少しまわったところです。

まず、バイード・ハリルホジッチの「意味深なコメント」・・

それについては、そのうちはっきりとした内容が分かってくるでしょ。

でも、ニュアンス的には、日本サッカーと袂(たもと)を分かつ決意だ・・とも捉えられる。

もちろん私は、彼に対して、ロシアで行われる本大会までチームを成長させつづけて欲しいと願っているんですが・・。さて〜・・

まあ、こちらが知る由もないことで悩んでも仕方ない。

ということで、ここからは、ランダムにテーマをピックアップし、例によっての箇条書きでポイントをまとめていくことにします。

まず、ゲームの全体的な構図から・・

・・たしかに、昨今のオーストラリアは、組織サッカーを志向している・・だから、以前のような、ゴリ押しのパワープレーは影を潜め、しっかりとボールを動かして相手守備のウラを突いていこうとしている・・

・・でも・・

・・そう、そのタイプのサッカーでは、日本の方が、一枚も二枚も上なんだよ・・

・・ということは、日本の守備ブロックにしても、レベルが一段落ちるオーストラリアの組織サッカーを抑えるのは容易でしょ・・

・・実際、オーストラリアが、組織コンビネーションで日本代表ディフェンスのウラに広がる決定的スベースを攻略しそうになったシーンは、乾貴士が「パワーですり抜けられ」て飛び出された(日本にとっての)左サイドからの仕掛けだけだった・・

・・でも、それにしても、長友佑都が、しっかりと対応したことで事なきを得た・・

・・とにかく長友佑都は、ホントに、世界レベルじゃありませんか・・

・・その長友佑都によってオーストラリアは、自信をもってる(!?)右サイド(日本の左サイド)からの仕掛けが、完璧に無力化されてしまったよね・・

・・また長友佑都は、守備でスーパーな存在感を発揮するだけじゃなく、攻撃でも、先制ゴールのアシストなど、抜群の機能性を魅せつづけた・・

・・ホント、頼りになるとは彼のことだ・・

・・あっと・・蛇足・・

・・とにかく、オーストラリアの組織コンビネーションを志向するオフェンスは、まだまだという印象だったことが言いたかった・・

・・また、後半に、エースのユリッチと「例の」ケーヒルを投入してからも、アバウトなアーリークロスを放り込んでくるじゃなく、あくまでも、足許パスをつなぎながら、日本の守備ブロックを崩そうとしていた・・

・・そりゃ、無理でしょ・・

・・もちろんケーヒルにパスが入ったら、そこから、まさにゴリ押しの(日本選手ごと!?)ゴールへブチ込んでしまうような強引な最終勝負がブチかまされはしたけれど・・

・・でも日本代表の守備ブロックは、そんな世界レベルのパワープレーに対しても、勇気と、最高の意志をもって、主体的に対応できていた・・

・・ホント、素晴らしい・・私は、そんな彼らの粘りディフェンスを観ながら、彼らを誇りにさえ感じていたよ・・

ということで、「その」日本のスーパーな守備ブロック・・

・・長谷部誠をアンカーに、その両サイドに、山口螢と井手口陽介(後述)を配置する、どちらかといったら、トリプルボランチのようなイメージかな・・

・・そんな彼らが魅せる、守備で゛の素晴らしい「連動性」によって、そうでなくても強い最終ラインのチカラが倍増したと感じられた・・

・・それにしても、吉田麻也、昌子源、酒井宏樹、長友佑都で組むフォーバックもまた、強力な意志ベースの素晴らしい機能性(局面デュエル)を魅せつづけていた・・

・・オーストラリアのパスを読んだインターセプトや、相手トラップの瞬間を狙ったアタック・・協力プレスにカバーリングの輪・・などなど・・

・・ホントに素晴らしかった・・

長谷部誠・・

・・前半の立ち上がりは、(寄せてくる相手が感じられていなかった!)キープミスや(体勢の維持に失敗した)パスミスなど、四回も、失敗プレーがつづいた・・

・・だから、チト心配になったけれど、それ以降は、例によっての「質実剛健」なプレーぶりだけじゃなく、強いリーダーシップも発揮してくれた・・

・・でも、「その」立ち上がりの連続ミス・・

・・それって、実戦感覚がニブくなったコトにも起因しているんだろうか??・・その現象について、長谷部本人の意見も聞いてみたいね・・

ところで、その長谷部誠に、多くの指示を飛ばされた(!?)井手口陽介・・

・・とても、とても才能がある、強烈な意識(インテリジェンス)と意志と勇気をもちあわせた希有な才能だと、今さらながらに感じていた・・

・・若い・・これからの日本代表をしょって立つに、とても貴重な才能じゃないか・・

・・でも・・

・・そう、前半立ち上がり、ミスによって局面デュエルでやられちゃったシーンをきっかけに、どんどんとプレー内容が消極的になっていったんだ・・

・・何度、もっと勇気をもって(自信をもって!?)チャレンジしろ〜〜っ!!・・なんて、叫んだことか・・

・・縮こまっているから(最後の半歩が出ないから!?)ミスが増える・・

・・そしてプレー内容が、「もっと」縮こまってしまう・・心理的な悪魔のサイクル・・

・・でも・・

・・そう、時間が経つにつれ、守備(ボール奪取勝負=局面デュエル)で勝てるようになったコトで、徐々に自信を取り戻していった・・

・・そして、彼のプレーが、どんどんとダイナミックになっていったんだよ・・

・・そう、攻守にわたる、勇気をもったリスクチャレンジ(ハードワーク!!)・・

・・「あの」スーパーゴールは、そんな姿勢が出てきたからこその果実だったと思う・・

・・実は、そこまでの井手口陽介の弱腰のプレーから、バイードは、いつか彼を交替させるかもしれないな・・なんて思っていた・・でも・・

・・そう、バイードは、最後まで、彼を使いつづけた・・立派な采配だった・・

・・そんな指揮官のリスクチャレンジ姿勢があったからこそ、井手口陽介は、一つのゲームのなかで、『ホンモノのブレイクスルー』を果たせた・・

・・私は、そう思っている・・

その、バイードのゲーム戦術的な決断と采配・・

・・先発メンバーに、彼のリスクチャレンジ姿勢が、ありありと伺えた・・

・・もちろん、その背景には、彼の「確信」があったんでしょ・・

・・でも、これまで何度か、そんな彼の「確信」が裏目に出たゲームもあったよね・・

・・だからこそ、勝者バイード・ハリルホジッチに対して、心からの賞賛の拍手をおくるんだよ・・

・・そんなリスクチャレンジ姿勢については、グラウンドに立つ選手たちが、もっとも切実に感じているはず・・

・・そりゃ、闘う姿勢が天井知らずになるのも道理だ・・

・・もちろん、もっとも大事な守備ブロック「だけ」は、カチッと決めたよね・・

・・前述した、素晴らしく強力な最終ライン・・そして長谷部誠と山口螢・・

・・そのブロックがあったからこそ、浅野拓磨にしても乾貴士にしても、はたまた前出の井手口陽介にしても、持てるチカラを存分に発揮できるまでに「ゲームのなかで成長」できたんだよ・・

大迫勇也・・

・・例によっての、抜群のポストプレー・・

・・その内実は、チーム内に、ものすごく高いレベルの「信頼感」を醸成した・・

・・だからこそ、彼にタテパスが入ったときには、必ず何人かのチームメイトが、3人目、4人目のフリーランナーとしてサポートに上がってきていた・・

本田圭佑・・

・・でも、そんな素晴らしいポストプレイヤーである大迫勇也にしても、本田圭佑がもつ、最前線での「攻撃的なタメ」という視点では、まだまだだと思う・・

・・キープ力!?・・

・・まあ、そういうことだけれど、本田圭佑の場合は、ボールをキープするだけじゃなく、そのなかでも、確実に、次のスペースを狙った勝負イメージをアタマに描いているんだよ・・

・・そのイメージを、もっとも鋭くシェアするのは、もちろん香川真司であり、岡崎慎司・・

・・ソレが「うまく」機能すれば、そりゃ、ものすごい武器になるさ・・

・・この試合を観ながら、このチームに欠けているモノがあるとしたら、唯一、「ソレ」だな・・なんてコトを思っていた・・

・・でも逆に、ソレによって、チーム戦術的な(組織プレー的な!)意味で、機能性にマイナスの要因が発生してしまうという不利もある・・

・・チームは軟体の生き物・・というわけさ・・

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ちょっと長くなりすぎそうだし、疲れてきたから、今日は、こんなトコロにしようかな。

それにしても、バイード・ハリルホジッチの意味深なコメントは気になるね。

何とか、うまくコトが運ぶことを願って止みません。

では、また・・


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ところで・・

チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。

以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。

彼女については、このページあのページを参照してください。

私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。

その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。

 藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。

「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。

ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。

また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。

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あっと・・

私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」

ちょっと、プロモートさせてくださいね。

この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」

とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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