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2018_森保ジャパン(U23アジア選手権)・・まあ、「この日のウズベキスタン」じゃ、仕方なかったかも・・(日本vsウズベキスタン、0-4)・・(2018年1月19日、金曜日)

フ〜〜ッ!!

たしかに、「この日の」U23ウズベキスタン代表は強かった。

監督の戦術コンセプトが、しっかりとチーム全体に行き渡っていると感じますよ。

そう、守備においても、攻撃においても。

特にディフェンスが素晴らしかった。

サッカーは、常に「基本」を思い描いてプレーすることが大事。

特に、組織的なボール奪取プロセスのイメージングが、チームメイトのなかで、常にうまくシンクロしていなきゃいけない守備においては・・ネ。

そう、守備は、互いに(信頼し)協力し合う組織プレーが絶対ベースなんだ。

もちろん、たまには、天才的なインターセプト(個の勝負プレー!?)が光り輝いちゃうような、希有の「ビューティフルボール奪取シーン」もにあるよ。

でも原則は・・

・・チェイス&チェック(ボールのチェイスと、ボールホルダーへの寄せ!)・・連動する相手パスレシーバーへの寄せ・・ボールがないところでのマーキン グ・・(たまには)そんな忠実キーキングを放り出してでもブチかますカバーリング・・協力プレスへの集散アクション・・等など・・

そして、もっとも重要なファクターが・・

そう、守備では、常に「最後の半歩を幅張りきれるかどうか・・」というハードワークの心理コノテーション(言外に含蓄される意味)が問われるんだ。

だから、闘う意志がほとばしるプレーこそが・・という表現になるわけさ。

そして、共同作業。

・・ボール奪取イメージのシンクロ状態・・味方のミスを(まさに当たり前のように!!)カバーするカバーリング・・局面でのデュエル内容などなど・・

それらの視点で・・

たしかに、「この日の」ウズベキスタンの強さは、レベルを超えていた。

監督の、戦術だけじゃなく、心理マネージメントのウデにも、心からの拍手をおくりたい。

あっと・・、彼らは、攻撃でも素晴らしかったっけ。

ダイレクトパスを織り交ぜた、しっかりと人とボールが動きつづける組織コンビネーションだけじゃなく、チャンスを見計らった、勇気あふれるドリブル勝負でも、「この日の」ウズベキスタンは、抜群の効果レベルを魅せつづけたよね。

もっと言えば・・

「この日の」ウズベキスタンが抜群に強かったことは、「4対0」という大量リードを奪ったあとでも、失うモノがなく、完璧にフッ切れた森保ジャパンが仕掛ける、人数をかけた攻撃(倍増したダイナミズム!!)を、余裕をもって受け止められていたことでも体感させられたっけ。

さて・・

ということで、森保ジャパン・・

立ち上がりは、チーム戦術的にだけじゃなく、心理・精神的にも、とても充実していたと思う。

そこじゃ、選手たちが、自信をもってピッチに立っていることを体感させてもらった。

でも・・

そう、徐々に、(守備での優位性を体感しはじめた!?)ウズベキスタンが、ゲームのイニシアチブを掌握しはじめたんだよ。

そんな、「ゲームの流れトレンド」の逆流プロセスに押されるように(!?)、森保ジャパンは、徐々に注意深く(受け身に)なりはじめ、次の攻撃でも、人数をかけられなくなっていったんだ。

そう、あの、シュートにつながらない単発な仕掛けの繰り返しは、森保ジャパンが、心理的にウズベキスタンに押し込められていたことの証だったんだよ。

たしかにウズベキスタンは、相当なチーム総合力レベルにあるとは思う。

でも、そこは、究極の心理ゲームである「不確実な」サッカー。

「気持ちの内実」によって、グラウンド上の現象(両チームのプレー内容とゲーム展開)が、大きく影響されるんだよ。

だから、このコラムでは、「この日のウズベキスタン・・」っちゅう表現をつかったわけさ。

そう、「この日以外のウズベキスタン」とだったら、森保ジャパンは、確実に、互角か、それ以上の(!?)のサッカーを展開できるはずだって確信している筆者なんだ。

えっ!? 負け惜しみが過ぎる・・!?

そうだな〜・・

たしかに、この「U23アジア選手権」には、公式の勝負トーナメントだからこその、とても価値のある「学習機会」が内包されているよね。

私は、この森保ジャパンが、その「機会」を存分に活用し、大きく進化&深化してくれるモノと確信していたんだよ。

だから・・

まあ、仕方ない。

最後に・・

あんな、ジリ貧の「ダウン状態」から抜け出すための方法というテーマ。

それは、まさに唯一・・

そう、守備(ボール奪取)プロセスの勢いを倍増させることなんだ。

そのためには、もちろん、チーム全体を鼓舞するような(アタマをガツンッ!とブッ飛ばすほどの!?)強烈な「刺激」が必要でしょ。

もちろん監督は、グラウンドの外から出来ることは少ない。

だからこそ、監督のエクステンションハンド(右腕)としてのグラウンド上のリーダーが必要なんだよ。

この、強烈な刺激をブチかます「瞬間的なグラウンド上のリーダー」というテーマについては、「The Core Column」でかなり前に発表した「このコラム」を参照して下さい。

そこで登場するモデルの一人は、読売サッカークラブ時代のラモス瑠偉。

さて・・

とても残念なことに、今回の勝負トーナメントにおける森保ジャパンのチャレンジ(学習機会)は、ここまでということになってしまった。

とはいっても、森保ジャパンの進化&深化プロセスは止まらない。

私は、森保一を、とても高く評価している。

彼ならば、確実に、良いチームを創り上げてくれるに違いない。


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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