トピックス
- 2018_アジア大会・・後半のサッカー内容には、期待できるコンテンツが山盛りだった・・ギリギリの勝負トーナメントだからこそ「ホンモノの進化&深化」機会がある・・(日本vsベトナム、0-1)・・(2018年8月20日、月曜日)
- ホント、アタマにくるネ〜〜・・現地のテレビ中継スタッフ・・
「こんなゲーム」になったからこそ、(日本の!)ボールがないところでの動きの量と質を確かめたいのに、ボールまわりの半径10メートル(チト大袈裟!?)くらいしか視認できないんだよ。
ものすごいフラストレーション。
実は、前回パキスタン戦も、後半の途中ででテレビ観戦を諦めたんだ。
だから、コラム執筆のモティベーションも泥まみれになってしまった。
前半の立ち上がりで4点もブチ込まれたパキスタンは、その後半、第一戦のネパール同様に、ゴール前を、人数をかけて固めてきたんだよ。
だから日本は、ゴール前ゾーンへ、うまく「切り込んで」いけなかった。
だから、「スペースの攻略・・」なんていうディスカッション以前のハナシに終始してしまった。
このスペース攻略というテーマには、「勇気」が、深く関係している。
そう、「ミスをしたくない・・」っちゅう、後ろ向きの心理を、いかに乗り越えていくのか・・。
何せ、クサビのタテパスを入れるにも、人数が多い相手選手「しか」見えないわけだからね。
もちろん、そんな状況だからこそ、日本の最前線と2列目の「前後左右の激しい動き」が必要なんだよ。
それさえあれば、様々な意味で、後方からのパサーを「勇気づける」ことができるのさ。
だから私は、そんな、ボールがないところでの(パスレシーバーたちの!)相手を攪乱し、味方パサーを勇気づけるような「動き」の実態をしっかりと把握したかったんだよ。
でも、とても残念なことに・・
そして、この試合でも・・
まあ、仕方ない・・
そして・・
このレベルのカメラワーク「しか」できないから、インドネシアのサッカーの質が向上しないんだよ・・なんていう恨み節まで出てきてしまう。
フ〜〜・・
こんな「不満タラタラ」の書き出しになってしまったのは・・
言うまでもなく、ミスで奪われた開始早々の決勝ゴールの後、日本のサッカーのペースが、まったく上がっていかなかったから。
そう、攻守にわたって、ベトナムに、「内容」で圧倒されちゃっているんだ。
筆者は、かなり落胆していた。
その、もっとも大きな原因は、なんといっても、緩い守備。
相手ボールホルダー(次のパスレシーバー)への寄せ・・
次、その次のシチュエーションへの、予想ベースの動き(カバーリングや協力プレスの動き)・・
ボールがないところでのマーキング、自分のマークを放り出しての「勇気カバーリング」の動き・・
そして、局面での、ボールをめぐる「デュエル」・・
・・等など、すべての守備アクションで、ベトナムの後塵を拝していたんだよ。
それじゃ〜・・
もちろん、そんな緩いディフェンスが、次の攻撃に与えるネガティブ影響は、計り知れない。
そして、誰も、タテへ「仕掛けて」いかなくなってしまった日本代表。
そんなだから、攻撃に人数を掛けられなくなってしまうのも道理。
そして、足の速い前田大然への、アバウトな(心理的には”逃げ”の!?)一発ロングパスを送るだけになってしまう。
それじゃ〜・・
そんな「体たらく」の前半だったけれど、もちろん、後半は、かなり好転した。
その要因も、もちろん守備の内実アップにあり。
まあ、中盤の攻守ハードワークと組み立てで存在感ある松本泰志が、後半のアタマから入ったこともあるけれど・・ね。
彼が入ったことで、人とボールの動きが、明らかに活性化したんだよ。
だからこそ、タテ方向にも、活発にボールが動くようになったし、後方からのサポートの動きにも勢いが乗るようになっていった。
そして、だからこそ、タテパスが「入れられた前線ポイント」からの仕掛け内容がアップしていったっちゅうわけさ。
まあ、とはいっても、そんな(攻撃の)後半ペースアップの要因が守備にあったというのは確かな事実なんだよ。
ボール奪取プロセスでのダイナミズムが高揚した。そう、勇気レベルが、アップしたんだ。
でも・・
たしかに、守備の機能性がアップし、松本泰志によってゲーム&チャンスメイクの実効レベルが高揚したことで、全体的なイニシアチブは、日本が握れるようになったけれど・・
逆に、だからこそ、局面デュエルも含めた、スペースの攻防プロセスでの課題が、見え隠れするようになったんだ。
そう、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションの機能性。
たしかに2度、3度は、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションで、ベトナム守備のウラスペースを攻略したシーンは演出できた。
でも、足りない・・
その「コンビネーションの流れ」を、より効果的にアップさせるためには、もっと、もっと「人数」が必要なんだ。
そう・・
勇気と自信に代表される「心理ファクター」のレベルアップ・・
何せ、日本には、「ホンモノのドリブラー」がいないわけだから・・。
ホンモノのドリブラー・・
私は、速くて、巧くて、パワフル、そして戦術にも長けたディフェンダーと「静対」した状況から、その屈強な相手を、高い確率で、「置き去り」してしまえるようなドリブラーと定義する。
まあ、いまの日本代表にも、何人かは、その資質に恵まれた選手はいるけれど、そんな才能に限って、日本の生命線である攻守ハードワークに「大きな課題」を抱えているんだよ。
だから監督は・・
攻守ハードワークという視点も含めた、組織プレー的な価値と、一人で相手ディフェンスの裏スペースを攻略できるような「ドリブルの価値」を、総合的に判断せざるを得ない。
でも結局は、日本にとって、もっとも実効レベルの高い「チーム戦術」を考えたら、「使えない」という結論に達するケースが、ほとんどなんだ。
あっと・・蛇足・・
とにかく、森保ジャパンは、内容が大きく持ち直した「後半のサッカーイメージ」をベースに、そこから進化、深化していかなきゃいけない。
相手は、強豪ばかり。
でも、だからこそ、勝負マッチの厳しさを体感する中で、ホンモノの実力を大きく飛翔させるビッグチャンスでもある。
「あの」スーパープロコーチ、森保一のことだから、その状況を、最高の「学習機会」として活用し切ってくれるはず。
期待しましょう。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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