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2018_アジア大会(決勝)・・あの強い韓国に、積極的、攻撃的にガチンコ勝負を「挑んで」いった森保ジャパンのチャレンジに乾杯!!・・(日本vs韓国、1-2)・・(2018年9月2日、日曜日)

フ〜〜ッ・・

とにかく、最後の最後まで、全力で闘い切った、森保一監督率いる「U21日本代表」に対して、心からの敬意と感謝の念を捧げます。

彼らは、ホントに、最後の最後まで、強烈な意志を魅せてくれた。

でも・・

そう、誰もが認めるとおり、イニシアチブ、スペースを攻略したゴール機会、等などの視点では、やはり韓国に軍配を挙げざるを得ない。

とにかく、このゲームで韓国がブチかました「強烈な意志のサッカー」は、たしかに、レベルを超えていた。

兵役の免除・・!?

まあ、それもあるだろうし、相手が日本ということもあるんだろうね。

それでも、我々サッカー人は、韓国チームの強烈な闘う意志が、局面でのデュエルだけじゃなく、しっかりと攻守のチームワークにも(積極イメージングという意味で!)反映させた立派なサッカーに対して、心からの拍手をおくらなきゃいけないと思う。

もちろん・・

そんな、強烈モティベーションに突き動かされる韓国に対して、日本の若武者が、ビビッて「やられまくって」いたわけじゃない。

彼らもまた、ゲームの立ち上がりから、イニシアチブを握ろうとする積極的な攻撃サッカーを志向していたんだよ。

それは、とても、とても大事なファクトだと思う。

そう、たしかに日本の若武者は、局面デュエルでの「競り合いスキル」とか、パス&トラップ、突破ドリブルなど、攻守の個人戦術レベルでは、相手に一日の長を握られているいるかもしれない。

でも日本の若武者たちは、最後の最後まで、その物理的な劣勢を、「主体的なギリギリの闘う意志」をもってはね返そうとチャレンジをつづけていたんだよ。

私は、そんな、グラウンド上の(結果としての)現実とは違う次元の「背景バックボーン」を感じていたからこそ、若武者たちの闘いに、十分に共感できていたんだ。

でも・・

そう、個の(物理的・心理的な!)ポテンシャルの差ではなく、守備での「イメージング」という視点での僅差も感じさせられたことは、筆者にとっての情緒的な重しになったネ。

要は・・

韓国の攻めプロセスで何度も観られた、スペースを攻略されたシーンのこと。

もちろん「それ」は、スペースである程度フリーでボールを持つ選手を創りだすプロセスのことだよね。

ソン・フンミンに代表される「世界レベル」のドリブラーによって(日本のディフェンダーが抜き去られて!)スペースを攻略されるのは、ケースバイケースで、仕方ない状況もある。

でも、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションでも「やられるシーン」が続出したことは、学習機会として、何度もビデオで「反芻」する価値があると思うんだよ。

そう、全力でスペースへ走り込む相手フリーランニングに付いていけない(その全力アクションにこそ、韓国の強烈な意志が詰め込まれていた!)とか、相手フリーランニングに視線を奪われ、別の相手選手をフリーにしてしまうとか・・

そんな、グループ戦術的なチカラの差を感じたことが、筆者の情緒的な重しになったということなのかもしれない。

でも・・

それにしても、他のアジア諸国と比べれば(まあ、ウズベキスタンとかイランは別にして!?)、日本の若武者たちのレベルは、とても高いんだよ。

でも、(このゲームでの!!)韓国と比べたら、そこに、明らかな僅差(!?)があったということさ。

韓国は、人とボールを、素早くダイナミックに、そしてクリエイティブに「動かし」つづけた。

素晴らしかった。

とはいっても、「それ」が目立「てた」背景には、日本の若武者が(森保一が)、決して、守備ブロックを固めるような受け身で消極的なゲーム戦術で臨まなかったという事実があるんだ。

そう、我らが若武者は、攻守にわたって、あくまでも積極的に、攻撃的に仕掛けつづけたんだ。

だからこそ、様々な意味で、将来につながる「確固たる体感」を積み重ねること(このゲームを有意な学習機会にすること!)ができた。

特に、(たぶん、レベルを超えた心理的ブレイクスルーを果たした!?)三好康児、渡辺皓太、松本泰志の「強烈な闘う意志」にはアタマが下がった。

あっと・・

もちろん彼らだけじゃなく、全員が、最高の意志で闘いに臨んでいたんだよ。

最後に、一言だけ・・

やはり・・

不確実な要素が満載だからこそ、最後は「自由」にプレーせざるを得ないサッカーは、極限の「意志のボールゲーム」なんだよね。


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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