トピックス


2018_サッカー三昧のウイークエンド・・(2018年11月13日、火曜日)

実は・・

かなり以前から計画されていたファミリーイヴェントのため、日曜日は、朝から、まったくネットにつながらない環境にいたんですよ。

だから、ヴェルディや松本山雅、町田やアビスパといった、エキサイティングな優勝争いが展開されている「J−2」の内容と結果が気になっていた。

もちろん、「なでしこ」のサッカー内容も確かめたいよね。

また、日曜日に行われたゲームだけじゃなく、土曜日の、リーグ2連覇を決めたフロンターレ、ACLのイスを争うレッズvsコンサドーレ、そして「降格リーグ」を戦うベルマーレのサッカー内容も気になっていた。

ということで、帰宅した日曜日の夜から、来週にかけて、上記のゲームを見直し、ポイントだけを「簡単にまとめる」ことにした次第。

でも・・

そう、アントラーズが抜群の存在感を発揮した、テヘランでのACL決勝アウェーマッチだけは、土曜日の夜中に配信されたライブ放送を介して、しっかりと「歴史の証人」になりました。

ということで、まずACLから・・

■ACL決勝(テヘランでの)アウェーマッチ・・

わたしは、前半のゲーム内容を観ながら、こんなコトを考えていましたよ。

・・アントラーズは、前半の立ち上がりから、積極的なボール奪取プロセスをベースに、何度もチャンスを創りだしていた・・

・・ただ、徐々にアントラーズのディフェンスが、ブロック守備へと変容していく・・

・・その変容は、たぶん、ペルセポリスのツートップ(70番のアリプールと90番のメンシャ)を中心にブチかまされた危険なカウンターが効いたんだろうね・・

・・要は、危険なカウンターをブチかまされたことで、アントラーズ守備が、積極的な「前からプレス守備」から、徐々に「ブロック守備」へと落ち着いていったということか・・

そして私は・・

そんな、アントラーズ守備の変容を観ながら、彼らの勝利に対する確信を(失点しないに違いないという確信を!?)どんどん深めていったというわけさ。

それには、ペルセポリスの攻撃が、あまりにも「個の勝負」を前面に押し出し過ぎている(カウンターイメージ強すぎる!?)・・って感じたこともあったよね。

何せペルセポリスは、「勝負プロセスのイメージ」が、カウンターに特化しちゃっているからね。

アントラーズのブロック守備を、自分たちが主体になった「組み立てサッカー」で崩していくのに四苦八苦しちゃうのも道理ってな感じなんだよ。

そう、ペルセポリスは、まったくといっていいほど、スペースを攻略できないんだ。

もちろん、「ドリブル勝負」がツボにはまれば、そのままスペースへ突き進み、決定的なゴール機会も(チャンスも)創り出せたかもしれない。

でも、アントラーズ守備も、そんなペルセポリスの仕掛けのツボは、先刻ご承知。

だから、ドリブルという、彼らの「個の勝負」への気力が去勢されちゃうのも道理だったんだよ。

要は、個のチカラが目立ち過ぎ(勝負プロセスが限定され過ぎ!?)だったことで、アントラーズが、カバーリングや協力プレスといった「狙いどころ」を絞り込み易かったっちゅうことさ。

そう、まさに、天賦の才という諸刃の剣。

そして案の定、ペルセポリスの仕掛けが、まさに「単発」ってな様相を呈することになった。

もちろん彼らが、もっと効果的に人とボールを「動かすこと」でスペースを攻略できれば、ハナシは、まったく違ったモノになったでしょ。

でも、結局、「宝の持ち腐れ・・」になってしまった。

ということで、時間の経過とともに、アントラーズの優勝に対する確信レベルが、急激にアップしていったっちゅうわけだ。

アントラーズは、日本サッカーにとって、これ以上ないほどの結果を残してくれた。

大岩剛さん、ジーコも含めて(!!)アントラーズに対しては、心からの敬意と(日本サッカー全体という視点での!)感謝を表します。

それにしてもアントラーズは、殺人的なスケジュールを乗り越え、ACLだけじゃなくリーグでも、いかんなく、その「強烈な総合力」を魅せてくれるじゃないか。

ホント、脱帽だね。

まだまだ、天皇杯、リーグ3位争奪戦、CWCといった勝負マッチがつづくけれど、今のアントラーズが放散する、強烈な「勝者メンタリティー」からすれば、すの全てで「歴史を創る」に違いないって感じますよ。

ホント、脱帽。

ということで今日はここまで・・

下記のテーマについては、明日以降に書き加えるということで、ご容赦あれ。

■レッズ・・

さて・・

とにかく、レッズのサッカーが、どんどんと、「質実剛健」に進化しているというのは確かな事実だよね。

そのバックポーンは、もちろん、積極的な攻撃サッカーを芯から支える、ブロック守備と、前からプレス守備の「メリハリの効いた使い分け」が、とても良いバランス状態にあるっちゅうことだね。

でも・・

そう、ガンバ戦では、その二つのタイプをリンクする守備タイプというか・・

要は、相手カウンターを効果的に抑制する「組織バランスの再構築」という視点で、少し改善の余地を感じたということさ。

この、三つのタイプのディフェンスを(そのスムーズな移行プロセスを!)、とても効果的に進化させたのが、リーグ連覇を達成したフロンターレっちゅうことなんだろうね。

もちろん、その「三つの守備タイプ」を、積極的な攻撃サッカーを展開していくなかで、より効果的に使い分けられること(守備イメージングの内実アップとスムーズな移行プロセス!)こそが、「美しく勝つ」ための絶対ベースでもあるわけだ。

アジアチャンピオンに輝いたアントラーズ、フロンターレ、サンフレッチェ、コンサドーレ、FC東京、レッズといった上位チーム(もちろん下位チームも含めて!!)・・

そう、彼ら(Jの全てのチーム!?)に共通する、チーム戦術的なイメージングのコノテーション(言外に含蓄される意味)も、健全な「進化&深化」を魅せつづけているっちゅうことなんでしょ。

要は、以前には散見されていた、「守り倒して一発カウンターやセットで勝負を決める・・」なんていう後ろ向きのサッカーではなく、ほとんどの「J チーム」が、攻守ハードワークとリスクチャレンジあふれる積極的な攻撃サッカーを志向するようになっているっちゅうことさ。

そして・・

そう、それでも、前述した「ディフェンスの三種の神器」を、とても効果的に使いこなせていることで、サッカー本来の「美しさ」を殺ぐことがない。

日本サッカーは、とても健全な発展ベクトル上を加速しつづけていると感じますよ。

フムフム・・

ということで、レッズの試合を観ながら(過去3戦での強豪対決を観返しながら!)、そんな発想でアタマが占拠されてしまった筆者だったのであ〜る。

へへ・・

ところで、前述した、「レッズが質実剛健に進化している・・」っちゅうハナシだけれど・・

もちろん、そこで言う、「質」は美しさ、そして「実」は勝負強さのことなのだよ。

そのレッズ・・

リーグでの3位争いだけじゃなく、天皇杯も含めて、彼らに対する、来シーズンへの期待がふくらみつづけるじゃありませんか。

スミマセン・・

下記の、残り二つのテーマについては、カバーし切れそうにありません。

ご容赦・・

■ベルマーレ・・

■場合によっては、ヴェルディや「なでしこ」にも言及するかも・・


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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