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2018_WMの9・・あらら〜っ・・「あの」強いアイスランドが、一発のカウンターに沈められてしまった・・(ナイジェリアvsアイスランド、 2-0)・・(2018年6月22日、金曜日)

スゴイね〜、アイスランド。

たしかにボール扱いが上手いわけじゃないけれど、その、攻守にわたってインテリジェンスあふれるプレーぶりは、まさに「闘う大人のチーム・・」ってな雰囲気だね。

そんなに積極的なチェイス&チェック(相手ボールホルダーや次のパスレシーバーへの爆発的な寄せ!?)を仕掛けるわけじゃないけれど、それでも、爆発するときは、グループとして同時にアクションを起こしていくんだよ。

そんな「同時の爆発アクション」にこそ、彼らのインテリジェンスが凝縮されていると感じる。

そう、そのメリハリの効いたボール奪取プロセスからは、彼らの勝負イメージの内実が、明確にシンクロしつづけていると感じるんだ。

アイスランドの監督は、ホントに、素晴らしい仕事をしていると思う。

ちょっと蛇足だけれど・・

このアイスランドを観ていると、何か、森保一が指揮を執っていた当時のサンフレッチェを思い起こしちゃうんだよ。

彼らも、ポジショニングバランス・オリエンテッドな守備プロセスを執る。

だから、相手の組み立てプロセスでは、そんなにダイナミックな寄せはやらず、落ち着いて(静かに)ポジショニングのバランスを執りながら狙っている。

そしてチャンスと見たら、瞬間的に、そして多くの味方が同時に(!!)エクスプロードし、それぞれに必要とされる効果的アクション(ハードワーク)を探すんだ。

もちろん危急状態では、爆発的なチェイス&チェックで相手ボールホルダーを追い詰めていく者、カバーリングに入る者、相手をタイトにマークしつづける者など、互いにサポートしながらダイナミックなボール奪取プロセスをマネージしちゃう。

このアイスランドを観ていると、そんなメリハリの効いた、森保サンフレッチェの効果的&効率的なディフェンス(ボール奪取プロセス)が彷彿としてくるんだよ。

その森保サンフレッチェだけれど、攻撃に映ったときには、チャンスを見計らい、ものすごい勢いで、後方から厚いサポートが上がっていくんだ。

そして、蜂の一刺しのコンビネーションで、とどめを刺す。

そう、このアイスランドのように・・。

ゴール機会の量と質では、完璧にナイジェリアを凌駕していたアイスランド。

私も含めて、誰もが、「いつかはゴールを奪い取る・・」って確信していたことでしょう。

ところが・・

まあ、これもサッカーだから、仕方ないけれど、そんなゲーム展開のなか、まさに唐突に、ナイジェリアが、一発カウンターから「起死回生ゴール」をブチ込んでしまうんだ。

そしてナイジェリアが、息を吹き返したように、サッカーの勢いを倍増させていく。

それは、まさに、「ゴールこそが根源的モティベーションだ・・」とでも言わんばかりの展開だった。

その「勢いの倍増」というグラウンド上の現象だけれど、それは、もちろん守備アクションの量と質に如実に現れてくる。

チェイス&チェックだけじゃなく、それに呼応する、ボールがないところでの協力プレスアクションでも、何倍にもダイナミズムがアップしていった。

もちろんリードされたアイスランドの攻撃も、風雲急を告げ、機を見計らうのではなく、全体的に、どんどんと人数を掛けて押し上げていくんだよ。

そして・・

そう、そんなゲーム展開は、ナイジェリアにとって「飛んで火に入る夏の虫・・」ってな感じ。

そして、ナイジェリアの爆発カウンターが決まって、2点目を奪い取ったっちゅうわけだ。

その後、残り10分というタイミングでPKを得たアイスランドだったけれど、キッカーのシグルズソンが失敗し、万事休すってなことになったわけだ。

さて、これでグループ「D」は、混沌としてきた。

もちろんクロアチアの一位通過は、ほぼ確定だけれど、二位争いが見えにくくなってきたんだよ。

勝ち点「1」のアルゼンチンは、最終戦で、勝ち点「3」のナイジェリアと当たる。

もちろん「メッシ&Co.」は、大量ゴールで勝利を目指すに違いない。

また、この敗戦で、アルゼンチン同様に勝ち点「1」のままとなったアイスランドは、勝ち点「6」でグループ一位にいるクロアチアと対戦する。

さて・・


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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