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2019_アジアカップ・・雑感(その3)・・(2019年1月29日、火曜日)

今回は、森保ジャパンの強者どもを、個人的に採りあげようと思います。

■柴崎岳・・

まず何といっても、ボール絡みプレーの「落ち着き」をピックアップしなきゃいけない。

それも、対峙するのは、「あの」中東のハード&ハードなプレッシャーだぜ。

でも彼は、まったく動ずることなく、スッ、スッと、その「殺人的なハードプレッシャー」のウラを突いちゃう。

そのプレーのスマートなこと。

心地よい。

そして、徐々に、彼に対する「中東プレッシャー」が抑制されていくんだ。

ホントに、ゲームが開始されてから数分で、相手の「寄せと当たりの内実」が大きく(注意深く!)変化してくのを感じたモノさ。

・・あっ・・

・・コイツは、下手に当たったら、すぐにウラを取られて置き去りにされちゃう・・

柴崎岳がかもし出す、レベルを超えた「余裕の雰囲気」には、中東の猛者どもを注意深くプレーさせちゃうだけの「凄み」があるんだよ。

もちろん・・

彼の、ゲームメイク&チャンスメイクの能力(センス)は折り紙付き。

イラン戦で大迫勇也がブチ込んだ「ハンパない先制ゴール」シーンでも、そのキッカケとなった鋭いタテパスは、一度タメを創った柴崎岳から大迫勇也へ、ズバッと通されたからね。

ホント、ハンパない仕掛けのタテパス(最終勝負の流れのスタート)だった。

そんなだから、チーム全員が、ボールをもったら、まず柴崎岳を探すのも道理。

でも彼は、決して無理はしない。

相手に間合いを詰められ「そうな」状況では、スッと、ダイレクトで、パートナー(遠藤航か塩谷司)へのパスを展開しちゃう。

もちろん、「そこ」でボールを奪おうとしていた相手は、ギャフン。

そして、徐々に「そこ」でボールを奪い返す意欲が萎えていくっちゅうわけだ。

もちろん個の勝負プレーという視点では、物足りないかもしれない。

でも、チーム全体の「彼に対する期待コンテンツ」さえ明確にシェアされていたら、彼の秘めたる能力は、際限なく引き出されるはずだ。

何せ、彼の「クレバーな攻守ハードワークの内実」も素晴らしいわけだから・・ね。

どこかの、ダイレクトスルーパス「だけ」を生きがいにし、攻守ハードワークをサボる、勘違いした天賦の才とは、まったく次元の違う「実効才能」なんだよ。

■大迫勇也

彼については、復帰したベトナム戦で、「ハンパない千両役者」ってな表現を使ったから・・

だから、ここでは・・

彼を高く評価する、知り合いのドイツ人プロコーチとのハナシを紹介しましょう。

・・ユウヤは、ホントに、究極のバランスプレイヤーだよな・・

・・なにせ、攻守ハードワークを忠実にこなしながら、勝負所じゃ、タメたり、危険なドリブル勝負をブチかましたり、はたまた、味方へのラストスルーパスを通しちゃったり・・

・・とにかく、あれほどの個の才能に恵まれているのに、攻守ハードワークをサボらない・・

・・何か、昔のオク(奥寺康彦)の真面目なプレーマインドを観ているようだな〜・・

フムフム・・

もちろん「ドイツだから・・」高く評価される面もあるんだろうけれど・・

それでも、やはり、攻守のバランスとか、組織プレーと個の勝負プレーのバランスとか、我慢の攻守ハードワーク(ステディー)と勇気の勝負プレー(リスクチャレンジ)のバランスとか、その高い評価のバックボーンは見えてくるよね。

ホント、素晴らしい・・

______

・・あっ・・と、これから所用で出かけなきゃいけない。

長友佑都、吉田麻也、酒井宏樹といった(準も含む!?)ベテラン、またスーパーな富安健洋といった強者連中に関するコメントは、帰宅してからにしま〜す。

では、また後で・・

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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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