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2019_J2_第32節・・着実な進化ベクトルに乗っているヴェルディ・・(アルビレックスvsヴェルディ、1-1)・・(2019年9月 15日、日曜日)

ゲーム内容だけれど・・

それは、まさに、ヴェルディによる「美しい質実剛健サッカー」が抜群の存在感を発揮した・・っちゅうコトに集約されるでしょ。

もちろんアルビレックスが展開した戦術サッカーも、勝負という意味では悪くはなかったし、結果も残したよね。

でも、やはり、日本サッカーや選手たちの発展という意味じゃ、ヴェルディのように、しっかりとリスクにもチャレンジしなきゃいけないと思うよ。

そう解放サッカー・・

皆さんも観られた通り、一点を追いかける状況になってからのアルビレックス新潟サッカーが、それまでの何倍も活性化したでしょ。

そう、攻守ハードワークとリスクチャレンジあふれる「積極的な攻撃サッカー」。

それがなければ、決してサッカーは発展しないんだよ。

とにかく、プレーしている選手たちが、希望や「喜び」を感じられなきゃいけない。

そんな心理・精神・哲学的な絶対ベースがなければ、決して進歩はないということだね。

何せ・・

そう、イレギュラーするボールを足で扱うという、不確実なファクターが満載のサッカーだからさ。

そこで、石橋を叩いて渡るような姿勢じゃ、決して、ホンモノの喜びなんか味わえない。

そう、「セルフ」も含めて、モティベーションのなかところにゃ、決して進歩はないのさ。

わたしは、常々、「自らバランスを崩していかなきゃ、決して良いサッカーにはならない・・」って言いつづけている。

もちろんそれは、選手たちがイメージする、人数、ポジショニング、タスク等などに関する「バランシング」のことだよね。

そのバランスを積極的に「崩していく」ことこそが、良いサッカーへと脱皮し、本当の意味でのブレイクスルーを達成するための、唯一のKFS(キー・ファクター・フォア・サクセス)なんだよ。

だからこそ、真のバランシング感覚(能力)は・・

積極的に仕掛けていく攻撃サッカーのなかで、ボールを「失った次の瞬間」に弾ける、素早い切り替えからの「バランス再構築アクション」の内実でこそ、証明されるっちゅうわけさ。

そのベースは、物理的、心理・精神的、そしてインテリジェンス的な「主体的アクションの内実」なんて表現されますかね。

もちろん、積極的にバランスを崩していく攻撃サッカーで失敗することもあるでしょ。

でも、だからといって石橋を叩いて渡るような「戦術サッカー」に戻ったら、そりゃ、お先真っ暗になっちゃう(希望や喜びを失っちゃう!)。

あっ・・蛇足・・

ということで、ここで主張したディスカッションの内容「でも」、わたしは、永井秀樹ヴェルディが志向するサッカーを、支持するわけさ。

もちろん彼らの場合は、「バランスを崩していくリスクチャレンジ」プロセスでも、何人かの「大人マインド」のバランサーは、設(しつら)えているけれど・・サ。

その、永井秀樹ヴェルディ・・

飛び道具(ジャイルトン・バライバ)は、この試合でも、PKを奪うなど、しっかりと輝いていたね。

実は、相手の戦術サッカーに「抑え込まれちゃうかも・・」なんてこともイメージしていたんだよ。

でも、それは、完璧に杞憂におわった。

それもまた、どんどんと選手たちのポジション(タスク内容)を変化させつづける、永井秀樹の手腕の確かさを証明するグラウンド上の出来事ってなコトなんだろうね。

あっと、ポジション無しのサッカー・・

この表現は、いまから20年以上も前に上梓した、拙著「闘うサッカー理論」で、強力に主張したフィロソフィーだったんだ。

永井秀樹にも、その発想エッセンスを感じる。

ところで・・

以前、イビツァ・オシムが使った、ポリヴァレント(化学用語で多価)という表現。

いろいろなポジション(タスク)をこなせる選手という意味だけれど、それは、わたしも教えを請うた、オランダのレジェンド・プロコーチ、故リヌス・ミケルスの基本発想でもあった。

このゲームで永井秀樹は、両サイドハーフ(井上潮音とジャイルトン・バライバ)の基本ポジションを、どんどんチェンジさせただけじゃなく、「あの」山本理 仁にも、右サイドを基調に、前後左右に動きながら、仕掛けの流れに乗ったりチャンスメイクをするだけじゃなく、右サイドバックのクレビーニョを「前へ送り 出したり」もしていたよね。

また永井秀樹は、後半、山本理仁とクレビーニョの「基本ポジション」を入れ替えもした。

このゲームでは、復帰した佐藤優平が、効果的なボランチとしてだけじゃなく、素晴らしいゲームメイクぶりも発揮したわけだけれど、山本理仁は、陰になり日向になりながら、攻守にわたって、佐藤優平をサポートしていたよね。

そんな「定型のないプレー」こそが、自分主体に考え、勇気をもって決断して実行していくという基本的なプレー姿勢の現出っちゅうわけだ。

もちろん、これまた攻守に躍動する梶川諒太も含め、とにかく永井秀樹ヴェルディの中盤は、様々な意味を内包する「活気」にあふれていたというわけさ。

ということで・・

そう、以前には、フラストレーションを溜めた、「仕掛けていかない症候群」ってな後ろ向きのグラウンド上の現象は、ある程度は、影を潜めつつある。

いいね〜・・

とにかく、「進化ベクトル」に乗っているヴェルディを観るのは、楽しい限りじゃありませんか。


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ところで・・

チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。

以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。

彼女については、このページあのページを参照してください。

私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。

その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。

 藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。

「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。

ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。

また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。

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あっと・・

私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」

ちょっと、プロモートさせてくださいね。

この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」

とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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