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2020_ルヴァン_1・・すごく微妙なディスカッションだけれど・・(レッズvsベガルタ、5-2)・・(2020年2月16日、日曜日)

さて、大槻毅レッズと木山隆之ベガルタが始動した。

ベガルタの新任監督、木山隆之さんへの思い入れ(期待)もあるけれど、ここではレッズにフォーカスさせてくださいね。

スミマセンね、木山さん。

ということで・・

レッズを観察するテーマは、なんといってもフォーバック。そして、そのコトで派生した(!?)次のディフェンスでの組織アンバランス(!?)。

・・湯浅さん、今シーズンのレッズは、とても良いですよ・・

そんなハナシを聞いていたから、ちょっと期待していた。

そして・・

フムフム・・

まず、立ち上がりのレッズが魅せた、圧倒的な「前からプレス守備」に目を奪われた。

そして、新加入レオナルドの、落ち着き払ったダイレクトシュート&先制ゴール。

それだけじゃなく、レオナルドは、前半35分には、これまた圧倒的なスピードと創造性あふれるカウンターチャンスも、見事に決めた。

その3点目シーンでは、何といっても、アシストを決めた山中亮輔がブチかました、圧倒的な押し上げが秀逸だった。

そんな、思い切りがよく、最高に効果的な、ボールがないところでの3人目、4人目のサポート・フリーランニングが、今年のレッズが、うまく機能しているという印象を与える。

そう、人とボールの「動き」の量と質が、とてもうまく機能しているんだ(まあ、木山さんのトコロの動きも素晴らしかったけれど・・ネ)。

もちろん、そのバックボーンは、選手たちの戦術イメージと、高い意識と、強い意志。

その視点で、ストロングハンド、大槻毅さんのチーム(心理)マネージメントも、目に見える成果を挙げはじめているって感じていました。

でも・・

そうなんだよ・・

たしかに、テレビ解説の清水秀彦が言っていたように・・

フォーバックにしたことで(!?)両サイドバックの押し上げに対する「その後のカバーリングと組織バランシング」が、うまく機能していないシーンもあったけれど・・

たしかに、微妙なディスカッションではあるんだよな〜〜・・

そこにゃ・・

「カタチから入るチーム戦術」は、長期的な視点じゃ、サッカー内容の進化&深化を「阻害するファクターだっ!・・」っちゅう、世界トップ連中の「隠れた本音」があるんだよ。

もちろん、選手たちが、それぞれのシチュエーションで描くべき、戦術的な「ポジショニング・バランスと具体的タスクのイメージ」が、しっかりと同期(シンクロ)しているのは大前提だよ。

でも、その「カタチ」にこだわり過ぎ、選手たちが、その「計画イメージ」に引っ張られ過ぎたら、もちろん、サッカー内容の「発展性」に、微妙な「悪影響」が及んでしまうコトもある。

難しいよね〜・・ホントに・・

このディスカッションについては、「The Core Column」で、いまから7年ほど前に発表した「このコラム」もご参照あれ。

とにかく、優れたコーチのテーマは、常に、チーム戦術的な「規制と解放のバランス」を、いかに動的に(選手たちが主体になって!!)執らせるのか・・っちゅうことに集約される・・という大原則は変わらない。

だからこそ、選手たちが、積極的に(たまには攻撃的に!)考え、決断し、勇気をもってリスクへもチャレンジしていく想像的&創造的な「姿勢」を発展させるのか・・というのが、サッカーコーチの永遠のテーマなんだ。

わたしは・・

そう・・

(疲れから!?)次のディフェンスの組織バランスが崩れたって、サイドバックが上がり過ぎなことで(!?)、空いたサイドスペースから危険なカウンターを 仕掛けられたとしても、そんな、後で生じるかもしれないアンバランスを「基」にゲーム戦術をプランするのは、好きじゃない。

それよりも・・

そう、わたしは、選手たちを、最高レベルまでモティベートするためにも、彼らの「主体性」を、発想の絶対ベースにすることこそが正道だと思っているのサ。

このゲームで「派生」した「ピンチ要因」についても、「それ」は、選手たち自身が、主体的に、次のイメージ資産として活用しちゃうでしょ。

そう、大槻毅さんによる優れた心理マネージメントの後押しを受けて(!?)ネ。

リスクチャレンジのないところに進化はない・・

このテーマについても、わたしの「このコラム」をご一読ください・・ネ。

へへっ・・

さて、リーグ開幕戦(ベルマーレ対レッズ)が、楽しみで仕方なくなった。

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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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