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2022_東アジア選手権・・昨年3月のフレンドリーマッチにつづく、対韓国での完勝・・森保一ジャパンは、これ以上ないほど美しい質実剛健サッカーを魅せてくれた・・(日本vs韓国、3-0)・・(2022年7月27日、水曜日)

まさに、期待に違わぬ、ダイナミックな動的均衡マッチだった。

まあ、中盤での、攻守にわたる「せめぎ合い」という視点では・・ね。

韓国は、もちろん実力チーム。

また、昨年3月のフレンドリーマッチの雪辱という意味の気合いも十分のはず。

対する森保一ジャパンは、東アジア選手権で優勝するためには、勝つしかない。

相手にとって(置かれた状況という視点でも!)不足はない。

そして、森保一ジャパンは・・

その強い韓国に対して、素晴らしく美しい質実剛健サッカーで完勝を収めたんだ。

たしかに、中盤での局面デュエルという視点では、まあ互角に、せめぎ合った。

それでも・・

人とボールの動き、ボールがないところでのサポートの動き(3人目、4人目のフリーランニング!?)などの視点では・・

そう、創造的な「戦術ファクター」では、森保一ジャパンに、一日の(以上の!?)長があったんだよ。

そして、その「有意差」が、シュート数だけじゃなく、もっとも重要な評価基準となる「ゴール機会の量と質」に、如実に現れたっちゅうわけだ。

もっと言えば・・

「組織プレー」と「個人勝負プレー」の、高質なバランスという視点でも・・ね。

たしかに森保一ジャパンは、人とボールの動き「だけ」でも、着実に、韓国ディフェンスの穴(スペース)を攻略できていた。

ただ彼らは、それにプラスして、まさに「ここぞっ!!」のタイミングで、実効レベルの高いドリブル勝負「も」ブチかませていたんだ。

それは、とても効果的な、仕掛けの変化・・ね。

その象徴は、相馬勇紀。

前半に彼が放った、ドリブル突破からのポストシュートには、鳥肌が立った。

でも、後半4分にブチ込んだ実際のゴールは、とても、とても難しいシチュエーションでの、ヘディングシュートだった。

へ〜〜っ・・!?

そして、その後、セットプレー(CK)から、佐々木翔が、何らかの強烈な意志(怒り!?)をブチかますような、炎のヘディングシュートを決めるんだよ。

ところで、相馬勇紀の先制ゴールから、その佐々木翔の追加ゴールまでの10分間。

わたしは、森保一ジャパンが為した、ボール奪取プロセス(守備)の内実に、目を凝らしていた。

そこでの、守備プレーの内実(意識と意志とイメージング)を、確かめたかったんだ。

でも・・

・・なんか、韓国のプレーに、迫力を感じませんネ〜〜・・

そんな、ゲスト解説の名将、岡田武史のコメントに象徴されるように・・

その10分間では、韓国代表に、さまざまな意味合いを内包する「意地」を感じなかったんだ。

不確実なファクターが山積みのサッカー・・

だから、究極の「心理ボールゲーム」とも言える。

だからこそ、「意識と意志とイメージング」の内実こそが、サッカーの質を決める。

その視点で、わたしは、いつも、韓国を高く評価していたんだよ。

それが・・

それについて、わたしは、こう考える。

韓国選手たちが、日本プレイヤーがブチかます、チェイス&チェックやカバーリング、局面デュエルや協力プレスへの集散といった、コアの守備プレーの内実を「体感」しながら、徐々に、気を殺がれていった!?

・・ヤツらは、強い・・

彼らは、森保一ジャパンの「ホンモノの強さ」を、肌身に感じ、「意識と意志とイメージング」の内実をアップさせられなくなった・・と思うんだ。

まあ、実態は、選手たちのみぞ、知る・・だけれど・・ね。

ところで・・

このゲームからピックしたい、もう一つのポイント・・

それは・・

スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)での、レベルを超えた、人とボールの動き。

そう、素早く、広く、そして正確なパスワーク・・ね。

そんなだから、その「動きの流れ」が、素晴らしい、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションに結実していくのも道理。

そう、町野修斗がブチ込んだ3点目シーン・・ね。

そこで魅せた、西村拓真、小池龍太、そして町野修斗が絡んだ(3人目のフリーランニングも含む!!)ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーション。

素晴らしいの一言だった。

ということで・・

これで、森保一ジャパンは、9月末の、アメリカ戦とエクアドル戦が、カタールW杯へ向けた、最後の準備フレンドリーマッチということになる。

そうそう・・

名将が、ゲスト解説するなかで、こんな興味深いコトも、述べていたっけ。

韓国に、危険なミドル弾をブチかまされたシーンを観ながら・・

・・やっぱり、世界の一流との練習試合は、W杯に臨むにあたって、とても重要なんだ・・

・・たとえば、オレが監督を務めた、2010年南ア大会の前には、イングランドやコートジボワールと練習試合を組んだわけだけれど・・

・・そこで選手たち自身が、貴重な体感を積んだんだ・・

・・あっ、ヤツらは、あんな状況からでも、確実に、危険なシュートをブチかましてくる・・

・・本大会じゃ、日本の感覚じゃなく(!?)、もっと、もっと寄せなきゃ(相手ボールホルダーとの間合いを詰めていかなきゃ)いけない・・

・・選手たちのなかで、そんな深いコトまで話し合われていたわけですよ・・

・・とにかく、素晴らしく意識と意志の高い選手たちを選んで、よかったって思ったね・・

フムフム・・

ということで、森保一ジャパン、東アジア選手権の優勝、おめでとうございました。

日本サッカー人の一人として、心からの称賛と感謝の拍手をおくります。


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ところで・・

チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。

以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。

彼女については、このページあのページを参照してください。

私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。

その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。

 藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。

「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。

ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。

また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。

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あっと・・

私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」

ちょっと、プロモートさせてくださいね。

この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」

とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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