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2025_ACLE の3・・前半チンチンにやり込められたヴィッセル・・それが後半は、チーム全体が、攻守ハードワークを大きく増幅させ、互角以上の立派なサッカーをブチか ませた・・この経験(体感)には、言葉以上の深い価値がある・・(カンウォンvsヴィッセル、4-3 )・・(2025年10月22日、水曜日)

あっ、やっぱりサッカーが変わった・・

後半3分、宮代大聖が、追いかけゴールをブチ込んでから、ヴィッセルの攻守ダイナミズムが、ガラリッと、その姿を変容させたんだ。

そう、彼らの積極的&攻撃的なプレー姿勢(熱量)に、雲泥とも言えるほどのポジティブな変化が出てきたんだよ。

そして、その勢いのとおり、その2分後には、ジェアン・パトリッキが、2点目を、ヘディングで、ブチ込んだ。

実は、前半のコトだけれど・・

ダゾン解説の、槙野智章が、2点目をブチ込まれてから、こんなコトを言ったんだ。

・・あっ、ヴィッセルの、前戦からのプレスが、見るからに活性化しましたよね・・

・・そうそう、それがなきゃ、まったくサッカーにならない・・

そう、おっしゃる通りっ!!

思わず、叫んだ。

サスガに、槙野智章だって、感心したよ。

そのときも、そんな変身(心理パワーの増幅)を演出した「刺激」は、ゴール(失点)だった。

そして後半3分に、ヴィッセル宮代大聖がブチ込んだ追いかけゴールもまた、ケツを蹴り上げられるような「強烈な刺激」だったっちゅうわけだ。

・・たぶん、周りから声が掛かっているんですよ・・

・・前からイケ〜〜ッてね・・

前半、槙野智章は、ヴィッセル選手たちの「ダイナミックな変化」について、そんなコトも言っていたっけね。

そう、ゴールだけじゃなく、チームメイト相互の、𠮟咤(怒りというダークサイド心理パワー!?)もまた、強烈な、実効ある(!!)刺激なんだよ。

まあ、そのとき(前半)の、前への勢いは、5分と保たなかったけれど・・サ。

そう、前半のヴィッセルは、また、鳴かず飛ばずってな「プレー姿勢」に、戻ってしまったんだよ。

でも後半は、ヴィッセル選手たちの「意識と意志」は、大きく変わった。

ジェアン・パトリッキの追加(2点目)ゴールが決まってからは、ヴィッセルに、ホンモノの「火」がついたんだよ。

そう、チーム全体の、ボール奪取プロセス(守備)におけるチェイス&チェック(寄せ)の勢いが、高みで安定しはじめたんだ。

まさに、主体性プレーの爆発・・ってな感じ。

前半では、その「前への勢い」は、5分と保たなかった。

そして、前述したように、それまで同様に、カンウォンの後塵を拝するばかりだったわけだけれど・・

たぶん選手たちも、そのときのネガティブな感性(悔しさ)を思い出したに違いない。

そしてゲームが、両チームのホントの実力を反映するような「互角のせめぎ合い」へと、盛り上がっていったというわけだ。

わたしは・・

後半44分に、ヴィッセル宮代大聖がブチ込んだ「同点の3点目」だけじゃなく・・

カンウォンのキム・ゴンヒが、後半ロスタイム5分にゲットした、粘りの「勝ち越しゴール」も含めて、両チームのギリギリのせめぎ合いに、舌つづみを打っていた。

実は、前半は、まったくコラムをアップする気力が失せていたんだ。

そりゃ、そうだ・・

究極の「心理ボールゲーム」である不確実なサッカーだから・・

基本中の基本である、積極的&攻撃的ボール奪取プロセス(守備)の「熱量」が失せたサッカーなんて、観たくもないさ。

でも、後半になって、急に、ヤル気が湧き上がってきたっちゅうわけさ。

さて、最後に・・

この試合でヴィッセルが得た、何者にも替えがたい「感性」というテーマで締めます。

それは、不確実なサッカーでは、何が、決定的に重要なファクターか、というテーマとも言える。

要は・・

ボール奪取プロセス(守備)での、チェイス&チェック(寄せ)が、いかに大事なファクターかという、根源的テーマに対する体感の積み重ねのコトね。

前半は、選手たち自身が体感していたように、まさに「無様なサッカー」だった。

そしてカンウォンに、チンチンにやり込められた。

それは、プロサッカー選手にとっては、まさに究極の「悔しい経験」だったはず。

でも・・

そう、後半は、チーム全体が、攻守ハードワークでの「熱量」を何倍にも増幅させ、それまでの「無様な流れ」を、完璧に「逆流」させられた。

そんな、経験(体感)。

それは、とにかく、何者にも替えがたいモノなんだよ。

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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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