トピックス
2025_
日本代表(E-1)・・ベンチが為した優れた仕事にも、同じサッカー人として、心からの称賛と感謝の拍手をおくりたい・・私は、サッカーが、究極の心理
ボールゲームだっちゅう絶対的フィロソフィーを噛みしめていた・・(韓国vs日本, 0-1)・・(2025年7月15日、火曜日)
原大智・・
このコラムでは、後半40分の、彼の「交替投入」を、重要なポイントとして、採りあげたい。
それは・・
彼の登場で、明らかに、森保一ジャパンの、攻守の「流れ」が、好転し、選手たちの主体性プレーも、積極的&攻撃的なモノへと活性化したわけだから・・。
その時点までの森保一ジャパンは・・
攻守にわたって、韓国にイニシアチブを握られつづけていたんだ。
それは・・
ボール奪取プロセス(守備)での、ダイナミズムが、減退したからに他ならない。
だから、韓国の人とボールの動きを、うまく抑制し切れなくなったというわけだ。
それには、ジャーメイン良を筆頭に、前戦からの「協力プレス」の勢いが、落ちていたこともあった。
だから、ボールを奪われてからの「韓国の人とボールの動き」を、抑制し切れなくなっていた。
そんな、「ジリ貧の流れ」で登場したのが、攻守ハードワークを、主体的に探しまくる、原大智。
もちろん、彼一人のチェイス&チェック(寄せ)が、全体的な「流れの好転」を演出したのではない。
言うならば、彼の最善からの攻守ハードワークが、その「好転」を呼び込む「心理・精神的なキッカケ」を与えたっちゅうことだね。
そして・・
その、原大智の、労を惜しまないチェイス&チェック(寄せ)という、強烈な「刺激」が、チームの、攻守にわたる。ボールがないところでのアクションの量と質「も」アップさせた。
原大智が、チームメイトたちの「主体性プレーの内実アップ」を、モティベートしたんだ。
ところで、ベンチのファインプレー・・
それには、この選手交代だけじゃなく、長友佑都が、グラウンドの「外」からブチかましつづけた、勇気というオーラも、含まれるよね。
彼は、試合後に、稲垣祥から、キャプテン章を、ウデに巻き付けられていたけれど、それほど、彼の「オーラ刺激」は、強烈だったんだろうね。
そう、彼は、プレーする選手に、勇気を与えつづけたんだよ。
その長友佑都だけれど・・
もちろんプレイヤーとしても、まだまだ優れた価値を提供してくれるけれど・・
それに勝るとも劣らないくらい、彼がブチかます「心理&精神的オーラ」の重要性も、森保一は、しっかりと理解している。
そう、わたしは、彼が、ワールドカップ本大会に帯同することの「意義」は、とても大きいと思うのさ。
とにかく・・
このゲームでの森保一ジャパンは、最後の最後まで、最高の集中力を(主体性プレーに対する強烈な意識と意志を!)表現してくれた。
それにしても・・
サッカーは、難しいネ。
「あんな」ジリ貧の「雰囲気」を、一人の選手が、好転させちゃうんだから。
わたしの眼には、前述した「原大智イフェクト」が、明確に焼き付けられている。
彼が、チームに与えた(いや、サイドエフェクトとして自然派生した!?)勇気と刺激。
だからこそ、攻守にわたる、積極的&攻撃的な「主体性プレー」が、蘇った。
このゲームでは、そのポイントこそが、もっとも重要な「学習コンテンツ」だったんだ。
たしかに前半のサッカー内容は・・
森保一ジャパンが、微妙に、韓国の「上」をいっているって体感できた。
ボール奪取プロセス(守備)にしても、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)でも、たしかに、その「差」は、わずかだったけれど・・
それでも、攻守にわたる「デュエル・シチュエーション」では、その内実に、微妙な「差」が、少しずつ積み重ねられているって感じられたんだよ。
もちろん、森保一ジャパンの方にネ・・
でも、後半の韓国は・・
「サイコロジカル」というサッカー要素を絶対ベースに、フィジカル、テクニカル、タクティカルという他のサッカー要素の内実を、大きく拡大させていった。
そして・・
その「勢いの差」を体感した森保一ジャパンの選手たちは・・
徐々に、局面デュエルでの「エネルギー・レベル」を減退させただけじゃなく、ボールを奪い返してからのスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)でも、足が動かなくなったんだ。
ヤバイ・・
彼らは、心理的な悪魔のサイクルに、片足を突っ込んでいる・・
そう、感じていた矢先に、「あの」原大智が、グラウンドに登場したっちゅうわけだ。
彼の登場によって・・
細谷真大、佐藤龍之介、はたまた、稲垣祥、川辺駿に代わった宇野禅斗、両サイドバック等などの、「足」が、それまでの何倍にも、回りはじめたって感じたモノさ。
そして私は・・
サッカーが、究極の心理ボールゲームだっちゅう、絶対的フィロソフィーを噛みしめていた。
だからこそ、ベンチの優れた仕事にも、同じサッカー人として、心からの称賛と感謝の拍手をおくるわけだ。
ポイチさん、そしてスタッフの方々(もちろん、長友佑都も!)、アンタ方は、ホントに良い仕事をしているよ。
そう、最高の(自己実現的で、高尚な!?)モティベーションを内に秘めてね。
その中心にいるのが、森保一というわけだ。
やっぱり最後は、人間性だよ、人間性。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは
”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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