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「中堅」の逆襲?!・・トレーニングマッチ、日本代表対パリ・サンジェルマン(1-1)・・(2000年10月9日、月曜日)


いま、スポーツサイト、「スポーツナビゲーション」の原稿を仕上げたところです。

 内容の骨子は、フィリップの「心理マネージメント」。中堅と若手の融合がなければ、強い代表チームはできません。いま目立っているのは若手。彼らのオリンピックでの活躍に刺激された中堅の代表選手たち。ただまだカッタるい・・。だからどんどんと「挑発」し、ライバル関係をあおる・・。そんなフィリップの意図が、かなりポジティブに反映されたゲーム内容だったと思うのですが、いかが・・

 パリ・サンジェルマンは強いチーム。たしかにアネルカなどの主力は欠けていましたが、それでも・・。もちろん最初は、日本を甘く見た怠慢プレーも見られましたが、先制ゴールをたたき込まれるなど、試合が進むうちに彼らも本気になっていったと感じます。

 それも当たり前。日本代表のプレーが優れているからこそ、彼らの「プロとしての野生」を目覚めさせたのです。甘くみていちゃボールを取れない・・、逆にクルクルとボールを回されちゃう・・、しっかりとフリーランニングしなければ日本代表守備ブロックのウラを取ることが全くできない・・、安易なドリブルをしても簡単には抜けない・・。

 この試合では、名波を司令塔に、二列目に森島が入り、西澤、高原のツートップでスタートしました。右サイドは、JOMOカップにおいて、途中交代にもかかわらず素晴らしい存在感を示した明神が入ります。もう彼は代表には欠かせない存在になった?! そして左サイドには、もう日本守備ラインには絶対に欠かせない服部が入ります。中央でもサイドでも、常に抜群に安定した(もちろんハイレベルで)プレーを披露する服部。頼もしい限りじゃありませんか。

 この試合でも私は、名波の「意地」に期待していました。そして・・。たしかに「JOMO」では、ボランチ(中盤中央)の「ミスキャスト」がたたり、調子が出るまでに時間がかかってしまいましたが、この試合では、限りなくボランチに近い司令塔として、ゲーム開始当初から存分に存在感をアピールしていました。そう、攻撃でも、守備でも・・。頼もしいリーダーではありませんか。

 私は、日本代表の先制ゴールは、名波を中心とした中堅選手たちの「意地」が結実した・・と感じているのですが(スポーツナビゲーションのコラムを参照・・)、皆さんはいかが・・

 また中村俊輔が(左サイドに)入ってきた後半の名波は、彼と頻繁にポジションチェンジし(自分から中村に「中央へ入れヨ!」と声を掛けた?!)、相手守備を惑わせます。このポジションチェンジは、前からやっていること。そのときは、「自分たちの判断で・・」と言っていましたから、フィリップも、その判断の正しさを事後承諾した・・ということなのでしょう。それも指揮官のキャパの証明といったところです。

 そして中村も、そんな名波の「心理的な挑戦」に、自信あふれるパフォーマンスで応えます。

 この試合では、西澤、森島の、調子の良い頃のセレッソでのプレーを彷彿させるパフォーマンスアップも目立っていました。森島の持ち味は、積極守備からの最前線への飛び出しですからネ。森島、名波、中村、そして稲本(後半の最初の頃ですが・・)。彼らが繰り広げる「攻守にわたる」中盤ダイナミズムは見応え十分ではありました。

 アジアカップの調整ゲームではありましたが、日本代表チームの「総合力」が、どんどんとアップしていることを目の当たりにして安心すると同時に、アジアカップでのパフォーマンスに対する期待が大きくふくらんできた湯浅でした。初戦のサウジアラビア戦・・楽しで仕方ないじゃありませんか・・




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