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帰国しました・・文春ナンバービデオ発売の告知も・・(2001年7月16日、月曜日)


どうも、どうも・・帰国しました。今回は10日程度の渡欧でしたが、多くのコーチ連中と、色々なテーマの有意義なハナシをすることができました。その中でも、もっとも面白い・・というか興味を引かれたのが「ユースの育成」。このことについては、明日(7月17日の火曜日)にアップされる予定の「イサイズ2002クラブ」でも書きますので・・

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 でもまずは、ドイツ、アウトバーンでの「チキンゲーム」について・・エヘヘ。

 フランクフルトからベルリンへは「バケーション・トラフィック(行楽渋滞)」に巻き込まれてしまって、まったくアクセルを踏み込むことができず(このことは「ドイツ便り」で書きましたよネ・・)。また、国際会議へ向かう、フレンスブルク、ハンブルクを経由したベルリンへのアウトバーンは、ほとんど直線ロードですから、パワーだけがキーポイント。本当に速いクルマには、簡単にぶっちぎられてしまうのです。後塵を拝するこちらができるは、「フン!」なんていう負け惜しみだけ・・ってな具合。

 でも、国際会議が終了して、ベルリンから、ブラウンシュバイク、カッセルを経由するアウトバーンは、丘陵地帯を突っ切るために、比較的きついカーブが多いんですよ。ということで、ここでは「ウデ」が問われる・・

 何度も速いクルマに追い抜かれはするんですが、カーブでは追いついてしまう・・、だから「相手」も道を譲る・・。先行するこちらは、パワーに余裕がないからアクセルを床まで踏み込みっぱなしなんですが・・(とはいっても200キロはオーバーですよ!)。もちろん表情や態度は「余裕」を装っていますがネ。まあもちろん、直線では直ぐに追いつかれ、今度はこちらが道を譲る番になるわけですが、でもカーブでは・・。もしかしたら内輪(カーブの中心に近い方のタイヤ)が浮いていたかも・・。そんなことをくり返しているうちに、そんなチキンゲームに「疲れた(!?)」相手は、諦めてスピードを緩める・・。そんなゲームを楽しみながらフランクフルトへ向かっていたんですよ(今回わたしが借りたアルファ・ロメオは、ハンドリングが正確で、安心感がありましたからネ)。

 一度なんかは、メルセデス、BMWのハイパワーモデルの二台との「チキンゲーム」になってしまって・・。運転しているは、二人とも「パリッとしたダークスーツ」のビジネスマンで、一人で移動中。たぶんビジネスミーティングへ向かう途中なんでしょうネ。そして我々は、「平然とした態度」を保ちながら「ゲーム」を楽しむのです。バックミラーなんかで、チラッ、チラッて「相手」を確認しながらネ。皆が「互いの視線」を意識しているというわけです。いや、面白い。

 例によって、直線ではブッちぎられて離されてしまうんですが、カーブでは徐々に距離を詰める・・。そんなことがつづいていたときのことでした、私が、これまたカーブで、コースを譲った二台を追い越し、ちょっと引き離したんですが、その直後に「遅いクルマ」が、我々の間に割って入ってきたんです。そのクルマは、前にいたトラックを追い抜くためにハイスピード車線に入ってきたんですが、たぶん速度差は「40-50キロ」はあったんじゃないですかネ。そしてそのクルマは、「悠然」と、トラックを2台、3台とつづけて追い抜いていきます。その間に、私のアルファと、後続の二台の距離がどんどんと開いてしまって・・。結局、気づいたときには、まったく彼らは付いてこなくなっていました。途中でアウトバーンを下りてしまったんでしょうかネ。いやいや、あそこら辺には大きな町はないから、結局彼らはスピードダウンしてしまったに違いない・・なんて、ちょっと「次元の低い」の優越感にひたっていた湯浅だったんですヨ。エヘヘッ・・

 でもネ、その数分後のことでした。バックミラーをチラッと見たら、遠くにあった「ヘッドライト」が、もの凄い勢いで迫ってきたんです。その「追い迫るライトの勢い」は、カーブでも衰えず。まさに「後方からの爆発プレッシャー」といった具合。もちろんこちらはコースを譲るしかなかったわけですが、その横を(私のスピードメーターは220キロを指している!)、ほんとうに「ズバッ」という勢いで追い抜いていったのは「ポルシェ」。もちろん「ニュー911」です。

 チラッとドライバーを見たのですが、それも「ダークスーツの紳士(濃いめのサングラス付きですヨ)」。それは、それは凄い迫力だったのですが、何か、ヨーロッパの「アグレッシブ・ビジネス」そのものという雰囲気を感じたりして・・。

 とにかく、久しぶりの「アウトバーン・チキンゲーム」を楽しんだ湯浅だったということが言いたくて・・(前のレポートでは、渋滞のハナシばかりでしたからネ・・)。もちろんそんな風に運転を楽しめるようになったのも、クルマの性能が上がったからなんですがネ。とにかく「ハンドルを握る手のひら」そして「身体全体」で、確実に「クルマの走行限界」を感じることができるんですよ。それに比べて、昔のチキンゲームは、まさに「勇気試し」。まあ何度も、ギリギリの危ない経験をしたものです。

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 さてここから「本題」に入ろうとは思っているのですが、ここまで書いてきて「時差ボケ」が・・。

 書いておかなければならない内容は、『確かにドイツの「ユース世代」は伸びている・・、その発展に、ドイツのユース養成システムは大きく貢献してはいる・・、でもまだ足りない部分(アンバランスな部分!?)が多い・・、だからブンデスリーガクラブが主導で、育成システムの改善に、年間2000万マルクを投じようとしている(ポジティブな展開ベクトル!)・・、でもドイツでは、まだまだ「(戦術テーマが強調させすぎる!)オーバーコーチング」の傾向が強く、ユース世代の「テクニック」に問題が見える(才能は多く存在するのに!)・・、「どこかで」個人的な才能が潰されている(発展の可能性が抑えられている)・・、その元凶はどこのあるのか・・、ユース世代のトレーニングでは、個人のクリエイティビティーを発展させるために、「失われたストリートフットボールの要素」をもっと取り入れるべき(何人ものドイツ人コーチたちとの会話から、そんな方向性が出てきた!)・・、最終的には「組織プレー」と「個人勝負プレー」のバランスが、「良い選手」というテーマにとって、もっとも重要なファクターなのだから・・等々』

 まあこのことについては、明日(火曜日)に「イサイズ」の文章と「バランス」させながら書くことにしましょうかネ。何といっても、今日の昼間に帰国したばかりなモノで・・

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 最後に、ドイツ便り(その2)で告知した、「文芸春秋ナンバービデオ・・五秒間のドラマ」が発売になったことをお知らせいたします。各書店で取り扱っているハズ。一度ご覧になっていたたければ・・と思います。

 その時のビデオを紹介する文章を、ここでも引用します。

 「このビデオは、1974年ドイツワールドカップの「オランダ対ブラジル」、1982年スペインワールドカップの「イタリア対ブラジル」「フランス対ドイツ」、そして1986年メキシコワールドカップの「フランス対ブラジル」「アルゼンチン対イングランド」の各ゲームから、これぞ! という「戦術&心理ドラマ」をピックアップし、その「深遠な内容」を、実際の映像のスローモーションやコンピュータグラフィックスなども駆使して「表現」したものです・・。数秒間に凝縮された、戦術的な、また心理的な、血わき肉おどる「ドラマ」。上記の五試合は、フルマッチとして、既に「文春ナンバービデオ」から発売されているのですが、その中から、私が重要なシーンをピックアップし、その「コノテーション(含蓄される意味)」を解説したというわけです。ということで「原作者」は湯浅健二・・」

 ということで、今日はこのあたりで・・




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