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「2002」の元旦を飾るにふさわしいエキサイティングマッチでした・・天皇杯決勝・・エスパルス対セレッソ(3-2、延長Vゴール!)・・(2002年1月1日、火曜日)

ラジオ文化放送の解説に追われてメモができなかったため、ここでは全体的な印象だけを簡単にレポートすることにします。

 まずは、エスパルスに、心からオメデトウと言うところから始めなければ・・。何といっても悲願の初優勝ですし、斉藤、伊東、そして市川という主力を欠いての決勝進出、そして勝利でしたからネ。とにかく、ハイレベルな総合力を備えるエスパルスには頑張ってもらわなければ・・。アントラーズ、ジュビロの二強が突出するリーグなんて観たくありませんからネ。

 それでも、後半の20分間はいただけない。もちろんそれは、セレッソが、最前線に5人もの選手を投入するという危急状態に、冷静に対処できていなかったからです。要は、中盤が臨機応変にアクションできていなかったということなのですが、守備ブロックの人数ばかりが増えて(中盤が下がりすぎて)、逆に、後方からのパス出しのポイント、また二列目ゾーンで起点になるパスレシーバーといった「勝負所」でのマークが甘くなってしまう・・。それは、まさに「ドーハの悲劇」そのものといった現象でした。

 相手は完全に「前へ重心を移動」させているのですから、たしかに下がらざるを得ない。ただ、「どのように」下がるのか・・、もっといえば、次の攻撃をどのように展開していくのか・・ということに対する明確なイメージが抱けていませんでした。あの状況では、とにかくボールホルダーに対するチェックを忠実にこなすだけではなく、「その先の人」も確実にマークすることが肝心。そしてその守備でのファウンデーションが出来た状態で(相手の攻撃を少しでも遅らせている状態で)、パス出しの選手、次のパスレシーバーに対するプレスをかけるのです。そうすれば、あれだけ頻繁に、決定的なカタチを作り出されることもなかった・・。

 要は、最終守備ラインの前の選手たちの、守備でのポジショニングが中途半端だったということです。人数が多いからこそ(中盤が下がりすぎてしまったからこそ)、ボールへのチェック、そしてパスレシーバーへのマークの両方が甘くなってしまったのです。それが、どんどんと前へ勝負を仕掛けてくるセレッソの勢いを、「冷静に」受け止めることができなくなってしまったことの原因でした。

 中盤でのリーダーが不在・・!? まあ、そうかもしれません。「オイ、オマエは、コイツをマークしていろ! オマエは、ソイツだ!」等々、パス出しの起点だけではなく、次のパスレシーバーも確実に抑えることができていたら、もっと楽にボールを奪い返すことができたに違いない・・。

 ただ、そんな「次の展開イメージ」が明確ではなく、全員の足が止まり気味になってしまったことから、ボールを奪い返しても、単調にタテパスを通そうとするだけ。前線で張るフォワードの「パスを受ける動き」が緩慢で、押し上げがないにもかかわらず・・。これでは、簡単にボールを失う・・という悪循環をくり返してしまうのも道理。心理的な悪魔のサイクル・・。まさにそれでした。

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 対するセレッソ。とにかく立派な戦いを披露してくれました。西村監督の「臨機応変の采配」にも大拍手。杉本の不安定要素を取り除いたり(フォーバックへの転換)、どんどんとオフェンス選手を投入する攻撃的な選手交代にチャレンジしたり・・。

 来シーズン、このチームから抜ける選手はいないとか・・。杉本、原、濱田、はたまた交代出場した大久保、岡山など、若手の、伸び伸びとしたプレー(リスクチャレンジ姿勢)は、まさにインプレッシブそのもの。「J2」でのセレッソの活躍に、大いなる興味が沸いてきたモノです。

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 私は、エスパルスが二点目を入れ、その後にセレッソの猛反撃がはじまったとき、これは・・と思っていました。「二点リードしたから、もう試合はいただいたも同然だ・・」。前述したように、エスパルス選手たちのプレーに、そんな心理が見て取れたからです。

 一点のリードだったら、エスパルス選手たちの集中力は落ちなかったに違いありませんし、大局ではエスパルスペースというそれまでの展開で、スンナリと彼らが勝利していたに違いないと思うのです。

 ラジオ解説でも、そのポイントを指摘していました。そして、その「まさか」が現実のものになってしまって・・。

 それでも、エスパルスが耐え抜いて延長に入った時点で、今度は、「一度ブレイクが入って落ち着くだろうから、延長では、再び、地力に勝るエスパルスのペースになっていくでしょう・・」と、コメントしていました。

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 エキサイティングそのものという展開になった一発勝負。スタジアムに足を運んだ皆さんは、本当に得をした・・!? 特別な意味を持つ「2002」の元旦を飾るにふさわしい、エネルギッシュなサッカーを堪能させてもらいました。

 




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