セリエの、ローマ対パルマ。試合は「3-1」で、ローマが「順当」に勝利をおさめました。彼らの総合力は、明らかにパルマよりも上。開始早々にたたき込んだデルベッキオの先制ゴールは、パスを出したバティストゥータと、巧みにマークを外したデルベッキオの「個のウデ」の勝利だったというのが妥当な評価でしょうが、その後の追加ゴール、また何度も作り出された決定的シーンでは、どうしてもパルマ守備ブロックの、最終勝負における「イメージの広がり(読みとアクション)」に問題が見え隠れしてしまって・・。どうしても、最後の瞬間での「ボールウォッチング」が目立ってしまうんですよ。まあ、とはいっても、ローマの、最後の瞬間へ向けた「仕掛けプロセス」が、レベルを超えて素早く、変化に富んでいたことも確かな事実だったのですがネ。チョン、チョンというリズミカルなダイレクトで「最終勝負の起点」を作り出したり、そのままシュートポジションまで行ってしまったり。もちろん「チョン・チョン」の間に、タイミングの良い「パス&ムーブ」や、美しいボールコントロール(短いドリブル、タメetc.)をふんだんに盛り込んでネ・・。
そんな、不安定なパルマ守備に対して、ローマの守備ブロックの強いこと。それも、両サイドのカンデラとカフーがあれだけオーバーラップをつづけるにもかかわらず・・。何といっても彼らは、ブラジル代表(エメルソン)とイタリア代表(トンマージ)の優秀なボランチを擁していますからネ。また最終ラインも超一流。それが、ローマの強さの源泉。守備がチーム作りの原点なのです。
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さて中田英寿。良かったですよ、本当に。基本ポジションは守備的ハーフ。それでも、前へ、後ろへと、ものすごく広い行動半径をベースに、攻守にわたって、実効ある活躍を魅せます。
明らかに「奪い返す前」から意識していたに違いないと思わせる、ボールを奪い返した後の素早いタイミングのシンプルなタテパス。リスキーパスであるにもかかわらず、そのほとんどを正確につないでしまうのです。もちろん、すかさず「パス&ムーブ」で、次のパスレシーブポジションへ移動してしまう・・。
とにかくチームメイトの信頼も格別のようで、多くの場面で、パスレシーバーとしての彼を捜すという姿勢がうかがえます。まあそれも、彼が、いつも良いパスレシーブポジションにいる(スッと、タイミングよく動く)ということなんですがネ。
またボールを持った時のキープの仕方(ボールコントロール)にも、彼がどんどん発展していることを感じます。ファール以外では、ボールを失うという不安感は、皆無に等しい・・。何度か中盤からのドリブル突破を魅せましたし、浮き球のラストパスも決めました(飛び出したシュキュールにピタリと合ったけれど、フリーの彼が伸ばした足が数センチ届かなかった!)。
それでも、周りが「連動」しない。彼が、タテへの「仕掛けパス」を成功させても、サポートのアクションが遅く、どうしても前線でパスレシーバーが孤立してしまう。もちろん中田自身のアクションが間に合って次のパスレシーバーになれれば、そのまま最後の仕掛けまでいけそうな雰囲気にはなるんですが・・。チームメイトたちの「確信レベル」が十分ではなかったということなのでしょう(ローマに対するコンプレックス!?)。だから、攻守にわたるアクションが、どうしても中途半端(様子見)になってしまう場面が目立ってしまうんですよ。ちょっとタイミングが遅れる・・だから「次」の攻撃や守備のアクションにも影響を与えてしまう・・。
まあ、中田自身の出来は素晴らしかったのですが、どうしても「チーム総合力の差」ばかりが目立ってしまったといった内容ではありました。
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さて、きたる4月24日、湯浅が講演会に出ます。
主催は、My Style(マイスタイル)という名称のグループで、講演者の方に「自分流の生き方」をお話頂く会を運営しているとのこと。主催者は社会人・学生の有志で、ボランティアだそうです。
これまで、さまざまな専門家の方々をゲストに招いて講演会を開催し、私が第30回目になるとのこと。まあ、私の「人生スタイル」を話せということらしいので、これまでつづけてきた、変化こそ常態というコンセプトに基づいた「チャレンジ(そして今では、それだけがライフスタンダード!?)」の内容を、着飾らずに話せればなんて思っているのですが・・さて・・。
会場は、渋谷、道玄坂を登り、中華料理屋を右折したところにある「CLUB VRAS(http://www.vras.net)」。住所は「東京都渋谷区丸山町2−4 DR.JEEKAHN'S 1F」です。開演は、2000時で、一時間ほど私が話し、残りの一時間は「交流」に充てられます。私にとっても、直接、参加者の方々と話せるのは大きな魅力です。
興味のある方は、「my_style55@hotmail.com」までお問い合わせ下さい。では・・