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気になったので第一印象だけ・・カザフスタンvsタイ(0-0)・・(1999年10月3日早朝)

オリンピック最終予選の第一試合。テレビで放映されたので、私のファーストインプレッションだけでも・・ということでHPをアップデートすることにしました。

 その第一が、「このグラウンドって、表面に芝が生えているだけで、実際にはデコボコ・・」というものです。ボールの転がりの「イレギュラー」なこと。優れた芝のグラウンドを作り出すためには、ベースになる地面の初期段階での十分な処理が重要になってきます。たぶんカザフの場合は、デコボコの地面に、直接芝を植えただけなんでしょうネ・・

 本当に悪グラウンドの場合、アバウトなロングボールをどんどんと放り込むサッカーが有効な場合があります。まず前線へボールを放り込み、(当然最初に追い付く)ディフェンダーが処理にとまどっているうちに後方からプレッシャーをかけて一気に相手ゴールまで・・ってな具合です。

 とはいっても、このグラウンドはそこまでボロボロというわけではありませんし、カザフスタン、タイともに、ロングボールを多用するというよりは、中盤での組み立てを意識したサッカーを展開しますから、日本にとってはやりやすい相手だな・・、彼らのサッカーと比べれば、日本のレベルは数段上・・というのがセカンドインプレッションでした。

 確かに両チームともに、ある程度の技術レベルにはあります(特にカザフは身体能力も高い!)。それでも「戦術的なイメージレベル」が・・。

 攻撃では、中盤でのボールの動きがあまりにも遅い。ボールホルダーの「次のプレーイメージ」のレベルが低いだけではなく、パスの受け手も「スペースへ!!」という意識が稀薄だと感じます(クリエイティブなフリーランニングが少なすぎる!)。それでも、スピードのない「ショート、ショート」というパスをつなぐだけ(ロングは詰まったときの逃げや後方からのフリーキックだけ・・)という硬直したサッカーのタイに比べ(それでもタイは、アウェーということで守備を強化した戦術で試合に臨んだから仕方ないのかも・・)、カザフスタンは、ショートパスとロングパスを効果的に組み合わせるだけではなく(ヘディングが強い?!)、チームプレーに、勝負ドリブルなどの「個人プレー」も効果的にミックスしてきます。また彼らの場合、攻撃の目的である「シュート」に対する意識も強いように感じます(シュート自体は、すごく下手ですけれどネ・・)。

 この試合はカザフスタンのホームということで、彼らの中盤守備が、かなり積極的(逆にタイが守り偏重)だったこともあるのでしょうが、タイが「意図的な組み立て」を見せるシーンは、数回のカウンターを除いてほとんど出てきません。ということで、試合全体を通じて、カザフスタンが押し込み続ける・・という展開。

 カザフスタンでは、中盤の中央(9番、15番?!)、またサイドの選手たち(6番、8番?!)のタテへの飛び出しが目立ち、そこから最終勝負のファウンデーション(起点)までは作り出すのですが、そこからの最後の詰めが雑。とにかく、最後の勝負の瞬間でのプレーの正確性、ボールがないところでのダイナミズムに大きな問題があるように感じます。決定的センタリングやラストパスの精度が低いだけではなく、パスの受け手にしても、ピンポイントを狙う決定的フリーランニングもあまりなく、「待ちの態度」がありあり・・などなど(そしてシュートが下手!!)。

 ロジックでは、日本が圧倒的に有利・・ということになるんですが、それでも、そこはサッカーですからネ。しっかりと守られカウンターやセットプレー一発で・・ってなことが起きないとは誰にも言えません。また、いくら彼らが、日本が組みしやすい「中盤で組み立てるタイプ」のサッカーを展開するとはいっても、対日本戦では、まったく違うゲーム戦術で対抗してくるかもしれませんからネ(守備の強化をベースに、最前線へのロングボールを送り込むという単純サッカーを徹底する・・?!)。

 まあそれでも、彼らがどんな戦術で臨んでこようと、今の日本オリンピック代表の実力からすれば、彼ら自身で「グラウンド上での戦術修正」をしてしまうに違いありません。その意味ではあまり心配はしていないのですが・・。それでもサッカーの神様は、悪戯好きですからネ・・。




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