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「フリエ」おめでとうございます・・そしてクラブの経営(運営)形態について・・(1999年2月18日)

「横浜フリエスポーツクラブ」が、協会から正式に認知され、「超法規的措置」によって、暫定的とはいえ今シーズンから「JFL」への参加を認められました。本当に素晴らしいことです。尽力された方々に対し、「感謝」と「敬意」の念を込めて、心から「やりましたネ・・おめでとうございます」という言葉を贈らせていただきます。

 ここのところ、私の本業(副業?!)が忙しかったり、海外出張が重なったりと、フリエの動向を事細かにフォローしていた訳ではないし、皆さんもご存じのように、私自身「たしかに『見えざる手』によってサッカー文化がカタチを為しつつはあるが、それでも現状の日本で本当に市民クラブが成立するのかな・・」と懐疑的だったこともあり、今回の急展開に、正直驚いているというのが本当のところです。

 世界には、本当に様々な「クラブ経営(運営)形態」があります。市民(持ち株)クラブの代表は、何といってもスペインのバルセロナでしょう。またそれ以外にも、地域市民が「主体」になって経営(運営)されている多くのクラブがあります。

 また、ドイツのように公共性の高い公益法人的な形態もありますし、金持ちのオーナーによって経営されているクラブもあり、潤沢な資金を集めることが出来る経営複合体によってマネージされているクラブもあります。

 どのような経営(運営)形態が、「文化」という側面から見た場合の理想型かは分かりません。金持ちクラブは、世界中からスターを集めて「世界選抜」的なチームを作り、あまり金の環流がうまくいっていないクラブは、そこそこのレベルの選手たちを集め、サバイバルレースを乗り切る(たまには偶発的にスーパーチームだって生まれてしまう?!)というのが一般的な構図なのでしょう。

 ただサッカーの内容(総合力、魅力など)は「選手のレピュテーション(名声)」で決まるものではありません。そこがサッカーの面白いところ。世界中で、(技術・戦術的に)素晴らしいと認められているプレーヤーばかりを集めたところで、すぐに世界最高のチームになるというわけではないのです。スペインの「セルタ」のように、「昔の名選手」と上り坂の若手をうまく組み合わせ、素晴らしい「総合力と魅力」を発揮しているチームだって、世界中にはゴマンとあるのです。

 サッカーはホンモノの「チームゲーム」。そして「組織プレー」の中で、チームのスパイスとでもいえる「インディビデュアリスト(個人主義者)」たちの単独勝負能力をうまく生かしていく・・。そんな「組織と個人」の優れたバランスが、強く魅力的なチームのベースというわけですが、その意味で、金さえかければ・・というわけには簡単にいかないことも、サッカーの「隠れた魅力」なのかも・・。

 蛇足ですが、私は、レアル・マドリッド、バルセロナ、インテルなど、ヨーロッパに多い「世界選抜チーム」に対する地元ファン(サポーター?!・・この定義についても今後のテーマにしましょうかネ)の反応について大きな興味がありました。

 そのことについて、友人のヨーロッパ人ジャーナリストや、現場のプロコーチなどと話したことがあるのですが、(最初懐疑的だった彼らも、いまでは)「地元ファンは、選手、コーチングスタッフたちの国籍なんかあまり気にしない・・というのが基本線なんじゃないか。彼らにとっては、『オラが地元クラブ』が、優れた、魅力的なサッカーで勝利を収めるのを見るのがスキ・・というのが大勢かな・・」と言うようになっています。

 議論は、「代理戦争」、「傭兵部隊」などといったものにまで展開させなければならないのですが、そこいら辺りにスポットを当てた研究も面白いかもしれませんネ。

 これについての、皆さんのご意見、お待ちしていますヨ。

 さてフリエ・・。

 今後どのような展開を見せるのか。また「集金」という面で機能している世界的スポーツマネージメント会社「IMG」が、どこまでフリエの「経営(私は『運営』という表現を使いたいのですがネ・・)」に影響力を行使していくのか・・。興味が尽きません。

 この辺りについての議論は、(予定を変更して)今週の「Yahoo Sports 2002 Club」で掲載しようと思っていますのでご期待アレ。




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