私のホームページのアクセス数も順調に伸びています。もう少しで、チョットした雑誌くらいにはなるかナ。というわけで、もちろん気合いを入れて書いているのです。
先ほど、気晴らしのためにホテル周辺を散歩してきました。それにしても、確かにパリは、市街地そのものが博物館といった趣があります。ホテルやレストランにしても、入り口と、中身はモダンでも、外見は古いまま。それが、パリ全体の雰囲気を演出しています。
どんなことについても「自分が中心」というフランス人ですから、道行く人々からは、それぞれに特徴のあるキャラクターやパーソナリティーを感じてしまいます。
ものすごく派手な服装で、ハイヒールまで履いてニコニコしながら散歩する、70歳は確実に過ぎているご婦人(日本にもいらっしゃいますが、あくまでも頻度です)。黒一色の衣装に身を包み、ツンとすましてカッポする、確実にまだ10代という女の子。道ばたで熱烈なキスをかわす恋人たち。ビシッと一流スーツに身を包んだビジネスマン。カフェに腰掛け、道行く人々を見ているだけでまったく飽きません。とはいっても、そんなところで時間をつぶしていてはアキマセン。原稿を書かねば・・、と代金を払う湯浅でした。
というわけで、本日の試合のレポートです。まず、チリ対オーストリア。
この試合、試合内容はほとんど互角ですが、サラス、サモラーノという「サ・サ」コンビを擁するチリが、攻撃では、よりクリエイティブな面を見せます。これまでは、ワールドカップに出てきても、いつも予選リーグ敗退の最右翼候補・・。というイメージがついてまわっていたのですが、今回はチョット違います。守備が安定しているだけではなく、攻撃には世界レベルのパーソナリティーもいるのです。
それも、国際情報化という意味も含めて、盛んになっている世界交流のお陰なのでしょう。特にサモラーノ。彼のスペインリーグでの活躍が、チリの若いプレーヤーに自信を与えたことは確かなことです。
こんな風に、一人のスーパーマンの世界的な活躍が、一国の競技の雰囲気をガラッと変えてしまうことってよくありますよね。
オーストリアの選手たちの多くは、ドイツのプロリーグ、ブンデスリーガで活躍しているのですが、その意味でオーストリアは、ドイツの「相似小型」とすることができるかもしれません。確かに、その論理的なプレー振りはドイツサッカーのイメージを彷彿させます。それでも「小型」。ドイツほどのダイナミズムは感じません。
この両チームは、今のパフォーマンスでは、決勝トーナメント進出が目標といったところでしょうか。それにしても勝負強いオーストリア。第一戦のカメルーン戦とまったく同じように、今回も終了ギリギリのところで同点に追いついてしまいます。カメルーンのときは、ポルスター。今回は、ヴァスティッチです。この勝負強さもドイツゆずり?!
次が、同じ「B」組のイタリア対カメルーンです。この試合は、モンペリエまで見に行く予定にしていたのですが、私のビジネスの関係で行けなくなり、『チケット』は、別のメディアの方に譲ることにしました。
ちなみに、フリーライターである私は、「プレスID」の抽選に漏れてしまい(協会推薦というライターもいて、何かスッキリしない結果ではありました)。自分でチケットを購入して観戦するしかないという、あまりうれしくない状況にあります。チケットを購入する出費ももちろんなのですが、プレスキット、その他メディア情報などの環流で決定的なディスアドバンテージ(不利な面)があるのです。知り合いの新聞記者や雑誌記者などから情報を流してはもらっていますが、それにしても・・。まあ愚痴っても何も生まれてきませんので・・。ポジティブ・シンキングです。
全体的な印象としては、イタリアのエンジンがやっとかかり始めてきたかな??・・というものです。それもまだ疑問符がついてしまいます。
前半の途中で、カメルーンの選手が一人退場になり、11対10ということになったのに、後半の最初の頃は押されっぱなし。その原因としては、もう前にいくしかないカメルーンの、本来の野生が出てきたことで、イタリアが心理的にタジタジになってしまったことが挙げられます。とにかく、カメルーンの選手全員が、攻守にわたった全てのプレーで、リスクにチャレンジするのです。別な言い方をすれば、イチかバチかのプレーということなのですが、そんなカメルーンの勢いに完全に呑まれてしまったイタリアはいただけません。本当は、自分たちが試合のペースを完全に掌握し、ゲームをコントロールできなければならないのに・・。
というわけで、まだ私は、イタリアを優勝候補とすることに逡巡します。イタリアのファンの方々には申し訳ないのですが、何か、システムを気にしすぎて、サッカー本来の特徴である「自由さ」に欠けていることが気にかかりすぎるのです。
ドイツのように、ターゲットイメージをしっかりと持ち、組織プレーと個人プレーが「メリハリ」が効いて使い分けられているならばハナシは別なのですが、イタリアの場合、組織プレーと個人プレーが非常に中途半端にミックスしているように感じます。もしかしたら、彼らは管理され過ぎ?!
サッカーチームのマネージメントは、「規律」と「自由」という、ある意味では背反する要素を、両方ともうまくミックスさせなければならない非常に難しいジョブです。それでも、どんなプロフェッショナル組織でも、事情は同じですよね。プロ集団にどのように最高のパフォーマンスを発揮させるか・・。それがプロサッカーコーチの永遠のテーマなのです。こんどは、このテーマについて本を出版する予定。ご期待アレ。
試合は、やっとイタリアのビアリが二点を追加し、3-0で終了したのですが、特にイタリアに関し、内容的にひと味足りないと感じている湯浅なのです。
6月18日は、フランスとサウジアラビアのマッチを見に、サンドニに出かけます。近くて良かった・・。それでは、その試合のレポートは明日ということで、さようなら・・。