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2004サントリーチャンピオンシップ第二戦・・サッカー内容を効果的に立て直し、立派なゲームを披露したレッズ・・感動的なまでの主体サッカーを展開したマリノス・・(レッズ対マリノス、1-0、マリノスのPK勝利!)・・(2004年12月11日、土曜日)

あ〜あ、もう午前1時30分を回ってしまった・・。埼玉スタジアムを出たのが「2330時」。それから食事をし、大事なメールを書いて出していたら、結局こんな時間になってしまいました。とにかくファーストインプレッションだけでも、短くまとめます。

 レッズは、立派な戦いを披露しました。内容的には、第一戦よりも格段に良かった。それについては下記にまとめますが、とにかく彼らが「年間勝ち点チャンピオン」であることと、立派な内容のサッカーで第二戦を勝ったことは確かな事実なのです。まあ、PKについてはネ・・。とにかく、胸を張りましょう。

 試合中にメモした内容をランダムに書きます・・ツートップ下の二列目に山田が入るという布陣でスタートしたレッズは、しっかりとした組織プレーでチャンスを作り出していた・・立ち上がりに二本つづいた、左サイドからのクロスは、かなりマリノスを驚かせたに違いない・・ドリブル以外にも、ロングボール、セットプレー、タテのポジションチェンジなども格段に効果的になった・・そんな「攻撃の変化」を演出できたからこそ、より効果的なチャンスメイクができた・・

 アレックスの勝負に対する意識が格段にアクティブになっている・・まだまだボールがないところでのプレー姿勢には課題を抱えているけれど、ボールをもったら、コンビネーションの基盤になるシンプルプレーだけではなく、かなり積極的にリスキープレーにもチャレンジしようとしている・・またエメルソンは、相変わらずドリブル突破にチャレンジするけれど、それでも「オトリ」になるという意識も明確に感じる・・平川の右サイドは正解・・彼もまた、ドゥトラのプレーコンテンツについて、しっかりとしたイメージトレーニングを積んだに違いない・・

 この試合では、最初から「守るマリノスに攻めるレッズ」という構図になった・・第一戦を勝ったことで、マリノスは、「戦術的な広がり」」という視点で難しくなった?!・・選手たちのプレー姿勢にも、ちょっと「慎重にやろうという意識」が見え隠れしていると感じていた・・たぶんその背景には、守備についての確信レベルの高揚があるのでは?!・・「ヤツらの攻撃だったら、いくらでも跳ね返せる!」・・そんな確信レベルは、前半30分過ぎに二本つづいた、坂田のカウンターシュートによって、より引き上げられたに違いない・・それは素晴らしいカウンターチャンスだった・・

 対するレッズも、コーナーキックからのアルパイのフリーヘディングシュートや、エメルソンのフリーシュート場面など、より効果的なチャンスを演出できている・・そのチャンスメイクコンテンツは、確実に第一戦をしのぐ・・やはりスリートップでは、前後が分断してしまう傾向が強まることで最前線が抑えられ(最前線のフタという現象!)、攻撃のダイナミズムが減退してしまう危険性が大きくなるということか・・だからこそ、その反動として、この試合でのレッズの布陣がうまく機能したとも言える・・もちろんそこには、この一週間における、仕掛けイメージの改善努力があったことだろう・・それが、この試合での攻撃の変化の高揚につながった・・

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 後半は、立ち上がりからマリノスが「来た」・・まさに、第一戦キックオフ直後の勢いがある・・そして彼らは、その勢いを具体的なチャンスに結び付けてしまう・・坂田が放ったシュートは、本当に危険なニオイを放っていた・・

 私は、そんなシーンを見ながら、「ヨシヨシ、もっとマリノスはチャンスを作り出せ・・それが、ちょっと停滞しはじめたレッズ仕掛けのコンテンツを再び活性化するだろう・・」なんてコトを考えていました・・論理的じゃないけれど、そんなレッズにとってのピンチが、試合の全体的な流れにおいて「戦術のタガを外す」とか、ピンチが、逆に自チームの攻撃での「吹っ切れレベル」を引き上げるとか、とにかく、ピンチの後にチャンスありという「心理メカニズム」がそこにある・・レッズの仕掛けが詰まりはじめていたと感じていたから、逆に、そんなマリノスのチャンスが(レッズのピンチが)レッズ攻撃を活性化するに違いないと思っていたのですよ・・それに加えて、後半18分には、平川に代わって田中達也が入り、永井が右サイドへ・・ギド・ブッフヴァルトも、「ここがチャンスだ!」と体感していたに違いない・・そして実際に、レッズのチャンスコンテンツが、より高い実効を発揮しはじめる・・

 そして後半29分にコトが起きてしまう・・エメルソンへのファールで、中西が一発レッド・・そしてその2分後に、アレックスのフリーキックが決まってレッズがリード・・これでレッズが断然有利になるだろうな、なんて思っていたのだけれど実際には・・一人退場ですぐに失点という逆境に遭ったマリノスだったけれど、選手たちは、まったく落ち込むことなく闘う意志を爆発させつづける・・まさに「主体的なギリギリの闘い」を展開するマリノス・・私は彼らに対して心からの拍手を送っていました・・本当に、本当に素晴らしい・・やはりマリノスは、高質な戦術イメージが深く浸透した強いチームだ・・

 延長でも、全体的にはレッズが押し気味だったけれど、そこでもマリノスは、決して消極的に押されていたわけではなく、限界まで押し返してチャンスを作り出していました・・まさに立派な戦いを披露したマリノスといったところ・・もちろん全体的なゲームの流れはレッズが牛耳ってはいたけれど、「実質的な内容」では、決してマリノスが劣っていたというわけではない・・だからこそ最高の勝負マッチになった・・こんなハイレベルな戦いは、めったに観られるモノじゃない・・その意味ではチャンピオンシップも悪くない?!・・いやいや、こんな緊張感溢れる試合は、リーグ戦だってテンコ盛りですよ・・

 スミマセン、乱筆、乱文、誤字脱字のオンパレードで・・。とにかく、素晴らしいサッカーを堪能させてもらった湯浅は、両チームに対し、心からの感謝の拍手をおくっていたのでした。

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 監督会見では、岡田監督に対し、「選手の自主性を高めるためのキーポイントは?」という質問をしました。それに対する答えについては、ここで安易に紹介するのではなく(監督会見の内容は他のサイトでも読めるでしょうから、ソチラを参照してください)これから来シーズンにかけてジックリと論を深めていきたいと思います。

 ということで、来シーズンは、レッズだけではなく、特にマリノス、オジーのヴェルディー、ジェフ、グランパス、ガンバ、フロンターレなども、出来る限りフォローしよう・・なんて大それたことを考えている湯浅でした。もう限界。今日はここまででご容赦・・。

 



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