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- 05_W杯の組み合わせと、世界クラブ選手権(トヨタカップ)について・・(2005年12月11日、日曜日)
- まずワールドカップの組み合わせからいきましょう。実を言うと、抽選イベント自体にはまったく興味がなかったから、その時間はグッスリと熟睡していたのですよ。にもかかわらず、ドイツの友人たちが掛けてきた電話でたたき起こされてしまった。「エッ・・観ていなかったの?・・ケンジは絶対にライブでテレビ中継を見ていると思ったのに!」・・なんてネ。起こされてアタマにきたけれど、まあドイツも日本も良いグループに入ったから、目が覚めてきてからは、みんなでクジ運の良さを祝ったという次第でした。
どうして抽選イベントをライブで見るつもりが全くなかったかって? 私は、旅行ビジネスやメディアコーディネーションビジネス、はたまたプロサッカーの周辺ビジネス等といった、組み合わせが決まった次の瞬間に多くのディシジョンメイクをしなければならない(そこでの決定の内容とスピードが成否を決めてしまうような)ビジネスとは無縁ですから・・。とにかく組み合わせが決まってから、ゆっくりと様々な分析に取りかかればいいわけですからね。
それにしてもドイツは「いつも」クジ運がいい。それは「2002年」に限ったことじゃありません。とにかくワールドカップではクジ運に恵まれるケースが多いのですよ。そして今回は、日本も「非常」に良いグループに入った。エッ?・・ブラジルと同じ組なのに!? いやいや、だからこそ良いクジ運だったと思っているのですよ。
このグループではブラジルの実力はダントツです。「しっかり」とやれば必ずすべてのゲームに順当勝利をおさめることでしょう。相手が頑強に守ろうとしても、最後は「ロジックを超越した個人のチカラ」で強引に勝負を決めちゃうでしょうからね。そこで、次に「ジーコ」というキーワードが出てくる。ブラジルサッカー史に燦然と輝く英雄。またパレイラ監督や選手たちの距離も近い。要は「セレソン(ブラジル代表チーム)ファミリー」の、大事な、大事な一人だということです。だからブラジル代表は、ジーコをサポートするためにも、クロアチアとオーストラリアとつづく最初の二試合に「絶対に勝つ」という意気込みで臨むに違いないと思うのですよ。要は、相手を甘く見た軽いマインドではなく、はじめから、勝つぞ!という緊張感をもってゲームに臨むということです。そしてそこまで、セレソンファミリーとしてのサポート義務を果たし、あとはジーコジャパンの闘いに委ねるということです。もちろんグループ最終戦が日本対ブラジルというのもラッキーこの上ありません。理由は、言わずもがな・・ですよネ。
ということで、第一シードが他の国のグループに入った場合は、決勝トーナメント進出の可能性が「いっても30パーセント」だったところが、ブラジルと一緒になったことで、10パーセントのアップになったと思っている湯浅なのです。とはいっても、クロアチアもオーストラリアも強豪ですからね、厳しい闘いになることは間違いありません。そして、いつかは負ける・・。だからこそ、とことん最後までワールドカップを楽しむために、「二つ目のマイチーム」を作っておくことをお勧めするというわけなのですよ。そのポイントで、湯浅は問題ありません。何せドイツがいますからネ。
他のグループでは「C」と「E」が厳しそうですネ。とはいってもネ・・そこはサッカーだし、勝負の可能性も相対的な揺動をつづけるモノだから・・。とにかく、これから様々な揺動ファクターを前提に、分析にアタマを巡らせていかなければなりません。楽しみです。皆さんも、基本情報を選りすぐりながら収集して自分なりに分析するなど、ワールドカップが始まるまでの期間をとことん「自分主体」で楽しんでください。
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さて、「世界クラブ選手権・・トヨタカップ」についてもショートコメント。結果は、皆さんご存じのように、サウジアラビアの「アルイテハド」が辛勝しました。まあ、辛勝とはいっても、後半の内容では完全にアルイテハドが上回っていたから、順当勝利だと言っても過言ではありませんけれどね。
ゲームの立ち上がりでは、内容的に、完全にアルアハリ(エジプト)が主導権を握っていました。スマートにボールを動かしつづけるアルアハリ。そして、仕掛けのリーダーである22番のアブータリカ、点取り屋の9番モタブ、そして突撃隊長の8番バラカトが抜群の実効プレーで存在感を発揮するのです。「これは、このゲームはアルアハリのものだな・・」。そこまでの展開を観ていた誰もがそう思ったに違いありません。とはいっても、アルアハリが、しっかりとした組み立てを魅せるのに、容易にそれをシュートチャンスに結びつけられていないというのも確かなことでした。そして時間の経過とともに、徐々に、アルイテハドが盛り返していくのです。
アルイテハドの攻めは、決してスマートなものじゃありません。まあパスは回るけれど、やはりどちらかといったら、個の勝負を前面に押し出す「力ずくの仕掛け」の方が目立つ。でも、徐々に、そんな荒削りな攻撃が功を奏すようになっていくのですよ。要は、アルアハリのショートパス主体の仕掛けリズムに対し、選手たちが徐々に慣れていったことで、効果的に組み立てを潰せるようになり、高い位置からの直線的な仕掛けが効果を発揮しはじめたということでしょうね。そして最後は、強いクロスボールからの決勝ゴールが生まれる。フムフム・・
この試合で、もっともインプレッシブだったのは、何といっても、アルイテハド(サウジ)の最終守備ブロックの強さでした。4番と21番で組む、最終ラインのセンターコンビ。2番と20番の両サイド。そして14番の「フォア・リベロ」。その強さはハンパじゃありませんでした。とにかく、まずヘディングが抜群に強い。ジャンプ力が並じゃないのですよ。4番も21番も、188センチの大男なのに、ジャンプ力も抜群なのです。要は足が速いということ。それに、身体の大きさにしては、動作もものすごく俊敏です。それだけではなく、読みベースのポジショニングやボール奪取勝負も素晴らしいし、カバーリングも素早く正確。要は、守備は世界レベルに届いていると思わせるだけのレベルにあるということです。次は、南米チャンピオンのサンパウロが相手ですからね。この守備ブロックが、サンパウロの天才連中を相手に、どのくらい機能するのかという興味がフツフツと湧いてきたのですよ。これはものすごく面白い試合になりまっせ。もちろんサンパウロの攻撃と、アルイテハドの最終守備ブロックの対峙。これは、絶対に見逃せない。
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