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05/06_チャンピオンズリーグ・・これ以上ないほどのドラマチックな展開になった「ブレーメン対ユーヴェントス」・・(2006年3月8日、水曜日)

そのとき、ガクッと力が抜けてしまった・・。こんなに落ち込んだのは本当に久しぶり。めくるめく歓喜と奈落の落胆の交錯こそが本質的な魅力だし、こんな「大規模な」情緒揺動は、日常の生活じゃそうは経験することが出来ないから、それはそれで大きな価値があるわけだけれど、それでも・・ネ・・。

 「3-2」という第1戦での大逆転ドラマも含め、とにかく、攻守わたって素晴らしく積極的で魅力的なサッカーコンテンツを披露したブレーメン。第2戦となったアウェー戦では、残りあと数分というところまで「1-1」を維持し、ベスト8の座を目と鼻の先までたぐり寄せていたブレーメン。そこまで、GKのヴィーゼも、まさに鬼神のセーブを魅せつづけていたのに・・。

 ところが、そのスーパープレーを連発していたヴィーゼが、88分というタイミングで、ハイボールをキャッチして倒れ込んだ拍子に、抱え込んでいたはずのボールをファンブルしちゃったんですよ。そしてそのボールが、あろうことか、ユーヴェントス中盤守備の重鎮エメルソンの足許に転がってしまった・・。ズドンッ!! これで、ユーヴェントスの「2-1」というリードに変わり、そのままタイムアップ。ホーム&アウェーの合計では「一勝一敗で、得失点差も4-4」だけれど、アウェーゴール2倍のルールがあるから、ユーヴェが準々決勝に進出することになったというわけです。フ〜〜ッ。

 チャンピオンズリーグの常連となったブレーメン。それでも、その戦績にはチーム総合力の限界が見え隠れしていました。特に昨シーズンの、オリンピック・リヨンと戦った決勝トーナメント一回戦。ホームとアウェー戦に連敗しただけではなく、スコアも「2-10」という屈辱的なものでしたよね。私もレポートする気も起きなかった。それが今シーズンは、自らのサッカーに対する「確信レベル」が格段に向上したと感じるのです。

 積極的なラインコントロールを仕掛けつづける挑戦的なフォーバック・・それをベースにした高い位置からの迫力のディフェンス・・互いの守備イメージが有機的に連鎖することで効果的なボール奪取勝負が連続的に仕掛けられる・・そしてボールを奪い返した次の瞬間には、超速のコンビネーションが繰り出される・・素早く大きな人とボールの動き・・積極的なタテのポジションチェンジ・・等々。そんなブレーメンのダイナミックなオフェンシブ(攻撃的)サッカーについては、これまで何度も「スポナビ」でレポートしました。最近のレポートをご覧アレ。また先日のヨーロッパ遠征でのレポートもありまっせ。

 ブレーメンは、ユーヴェントスとの二連戦を通じ、彼らが、チャンピオンズリーグでも常に上位を狙えるくらいまでに発展していることを世界に向けて証明しました。典型的な戦術サッカーで、個の才能を前面に押し出したドリブル勝負や、相手守備ラインを切り裂くタテパスでの一発勝負で挙げた少ないゴールを守り切るというユーヴェントスに対し、外連味なく、攻守にわたって抜群の「攻撃マインド」を隅々まで充満させたブレーメンの魅力サッカー。確かに個の才能レベルでは限界は明確だけれど、サッカーはチームプレーだぜ!という側面も再認識させてくれました。私は、彼らを誇りにまで感じていましたよ。

 ブレーメンは、ブンデスリーガでは現在2位だけれど、もちろん来シーズンも確実にチャンピオンズリーグに登場しますよ。まあハンブルクとの二位争いに敗れて三位になってしまう可能性もあるけれど、それでも確実に予備予選を突破して「本戦リーグ」に参入してくるでしょう(残念ながら、リーグ優勝はバイエルンで決まりでしょう・・)。とにかく私は、このような「チームプレー」が、世界のサッカーシーンで存在感を上げることが本当に嬉しいのですよ。

 あっと・・今日は、アジアでもチャンピオンズリーグが行われる日だ。ラモスのヴェルディが、韓国チャンピオンの「ヒュンダイ」と国立競技場で激突する。たまらないネ。今から楽しみで仕方ありませんよ。




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