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- 06_ヨーロッパの日本人・・中村俊輔!・・(2006年2月9日、木曜日)
- 感動モノだね・・何せ「あの」ロイ・キーンが、中村俊輔に積極的にボールを預けるんだからね。また、たまには俊輔をパスレシーバーとして「探す」なんていう場面もある。世界の本物を知っている強者にも「認められ頼りにされる」中村俊輔。感動モノじゃありませんか。この強者は、上手いだけのボールプレイヤーだったら、「ふざけるなよ!」と完璧に無視したり強烈な口撃をぶつけるような深〜い「闘うマインド」を備えていますからね。だから、中村とロイ・キーンが、相互レスペクトの現出とも言えるパス交換シーンを、感慨深く注視していた湯浅だったのです。
この試合での中村俊輔のプレーについては、まず何といっても、ボールがないところでの全力ダッシュの量と質を挙げなければなりません。もちろん攻撃だけではなく、守備においても。特に、相手ボールプレイヤー(次のパスレシーバー)に対する寄り(要は、守備の起点プレー!)の鋭さは特筆だし、スペースへの走り込みや、ワンツーでの抜け出しの勢いにも、明らかに以前にも増した鋭さがあるのですよ。攻撃の目的はシュートを打つことだけれど、当面の目標は、スペースである程度フリーでボールを持つこととも言える・・そのために、メリハリの効いたボールがないところでの全力ダッシュを繰り返す中村俊輔。また守備でも、ボールを奪い返すため(味方による次のボール奪取勝負を有利に展開するため)に、全力ダッシュの仕掛けを繰り出しつづける中村俊輔。そのアクションには、彼が描写するイメージを具現化しようとする強烈な意志が込められているのです。頼もしい限りじゃありませんか。
守備ですが、味方のボール奪取勝負シーンにうまく絡み、漁夫の利でボールを奪い返してしまうようなクレバーなディフェンスも特筆です。中村は、相手のボールコントロールを読んで、うまいタイミングで「足を出す」ようなセンスにも長けている。まあそれは、攻撃でのボール絡みプレーの「裏返し」ともいえるよね。巧みなボールコントロールでは右に出る者がいない中村だから、相手のボールコントロールを効果的に「先読み」して、チョンッと足を出せる・・っちゅうわけです。
もちろんこの試合でも、ボールを持ったときの勝負プレーで存在感を発揮しつづけます。特に、突破ドリブルや、フリーでボールを持つためのコントロールコンテンツの次元が違う。鋭いフェイントや、変幻自在のスピード&コースなどを駆使し、常に相手アクションの逆を取ってしまう中村俊輔。彼のプレーは、観客の予測も超えている。だからこそ魅力にあふれているというわけです。そんなボールを持った仕掛けプレーだけじゃなく、後半14分に右サイドから右足で素晴らしいクロスを上げたシーンに代表されるように、パスレシーブアクションにも格段の発展を感じますよ。
以前は「目標・目的イメージ」が希薄なシーンも多かったけれど(相手を翻弄し、局面で自分の才能が目立つことの方がメインターゲットだった時期もあった・・?!)、今では、それらの「魔法」が、常にチームの共通の目的を達成するためのプラスになっているし、そのことを、チームメイトたちも明確に意識していると感じます。だからこそ味方のサポートの動き(ボールなしのパスレシーブアクション)も活性化するというわけです。まさに善循環じゃありませんか。来シーズンのチャンピオンズリーグなど、これからの彼の発展が楽しみです。
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ところで、湯浅は、諸般の事情でアメリカ戦を現地観戦できなくなりました。そのこともあるのですが、日本でテレビ中継された翌日の2月12日(日曜日)に、えのきど いちろうさんとサッカー放談をすることになりました。私にとっては、サッカーを哲学することへのモティベーションをアップする(想像力と創造力アップのための!)行動の一環。「えのきど」さんが繰り出す、哲学的な鋭いツッコミという刺激を期待しつつ、私自身もとても楽しみにしています。
このイベントは、代々木の「ラ・ボンボネーラ」で、2月12日の日曜日、午後1500時スタートです(入場は1400時から)。定員は30名に限られるということで、予約が必要だそうです。タイトルは、『湯浅さん、アメリカ行かなかったんですか? 浦和はどげんですか? 今日もバイクですか? スペシャル!』だってサ・・あははっ。
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