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2006_U19決勝・・内容的には優勝に値する「U19日本代表」だったけれど・・(2006年11月13日、月曜日)

PK負けか・・内容的には、確実に、日本に一日以上の長があったのに・・まあ、タラレバのハナシをしても仕方ない・・とにかく前向きに、この大会を次の発展につながる有意義な学習機会として昇華させるために何をすべきなのかというテーマに取り組んで欲しい・・。

 この試合での北朝鮮は、予選リーグ初戦で日本代表と戦ったときとは全く別物のチームになっていました。大会を通した「チーム戦術的」な成長!? それとも、「何か」をかなぐり捨てた、勝負のみにこだわるサッカー!? まあ、私はこう見ました。予選リーグ初戦では、内容でも結果でも、完全に日本に凌駕された北朝鮮だったけれど、この試合では、次元は低いにしても、まさに「究極の徹底サッカー」とまで表現できるような気合いプレーで勝負をモノにした・・。

 とにかく忠実に、チェイス&チェック、マーク、協力プレスを機能させる北朝鮮ディフェンス。美しい勇気連鎖とまではいかないけれど、局面勝負では決して諦めたりチカラを抜くことがない。その徹底したプレーが、初戦とはまったく違った。そしてボールを奪い返してからの、脇目をふらない直線的な仕掛け。そこでは、決して迷うことなく(時間を掛けることなく)ひたすら日本ゴールを目指しました。組織的な組み立てパスプレーなどは誰もイメージしていないということに対する徹底・・。そして爆発的なドリブル勝負や一発勝負タテパス、またロングシュートをガンガン打ってくる。シンプル・・!? まあ見方によっては、そういう表現もありかもしれない。とにかく、ボールを持ったら相手ゴールしか見ない(そこへ直線的に迫る!)という徹底した攻撃には、それなりの迫力がありました。

 そんな北朝鮮に対して、日本攻撃でのチーム戦術的なイメージは、相変わらず高質。人とボールを活発に動かしながら、要所で、突破シュートやラストパスなどといった様々なオプションを内包する個人勝負を仕掛けていったり、そのまま最後まで組織的に決定的スペースを突いていったり(ボールがないところで勝負を決める!)。とはいっても、その仕掛けプロセスの多くは「イメージ」のレベルで終わってしまっていた。それには、北朝鮮ディフェンスの徹底レベルが素晴らしかったということもあるけれど、やはり、組織プレーを信条とする日本にとっては、グラウンドが悪すぎたという現実を無視するわけにはいかないよね。

 逆に、ピッチ状態の劣悪さを前提に(!?)、信じられないほどの(身体的&心理的)な持久力という基盤に乗った「シンプル」な徹底サッカーを展開した北朝鮮は、なかなかのものだったということかな。

 最後に、個人についても簡単なコメントを・・。田中亜土夢や梅崎司、福元洋平や森島康仁、また内田篤人など、天から授かった才能に見合う実効プレーを展開した選手は多かったけれど、ここでは、「セントラル・ミッドフィールダー」として、大会を通して攻守にわたって目立ちに目立っていた柏木陽介に注目したい。

 本当に素晴らしいプレイヤーです。イメージ的には、フロンターレの中村憲剛・・かな? でも、動きは、憲剛の二倍(!?)。細かなプレーコンテンツについて論評しようとは思わないけれど、恵まれた才能を、ボールがないところでの厳しいワークを基盤に、まさに100パーセント「以上」発揮し、発展させようとする彼のプレー姿勢に、バラ色の将来を感じます。

 彼は、攻守にわたる実効ある汗かきプレーなど、どんな場面でも、自ら仕事を探しつづけられる選手だと思います。それこそが、ホンモノの自己主張。来年カナダで行われるU20ワールドカップでの活躍がいまから楽しみです。

 




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