湯浅健二の「J」ワンポイント
- 2014年Jリーグの各ラウンドレビュー
- 第28節(2014年10月18日、土曜日)
- それでも、レッズの勝者メンタリティーが深化していることを体感している筆者なのだ・・(ベガルタvsレッズ、 4-2)
- レビュー
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- まあ・・仕方ない。次だ、次だ。
スミマセンね・・、今日も、レッズを中心にテーマをピックアップさせてもらいまっせ。
でも、まず・・
そう、立派なサッカーを展開したベガルタ。
彼らは、粘り強いディフェンスをベースに、(ウィルソンを中心にした!)効果的なセットプレーとカウンターから、とても力強い攻めを魅せたじゃないですか。
それだけじゃなく、たしかに堅守速攻が基本的なチーム戦術ではあるけれど、状況に応じて何度も、レッズを押し込んで(ゲームのイニシアチブを握って!!)組織的に攻め込んだ。
基本的には、とても(底)チカラのあるベガルタなんだよ。
だから、(特に守備での!)ものすごくハイレベルな集中力(強い意志!)を前面に押し出して勝ち切ったベガルタには、フェアに拍手をするしかないと感じている筆者なのです。
ということで、レッズ。
たしかに悔しい結果にはなってしまったけれど、それでも彼らの勝者メンタリティーが、とても「ソリッド」に、進化&深化しつづけていることも確かな事実だと感じていた。
特に、前半の早い時間帯に「2-0」でリードされてからのサッカー内容。いや、そこからの、とてもソリッドな闘う意志って表現した方がいいですかね。
それは、まさに、「勝者メンタリティーの炸裂!」ってな感じだった。
そう、彼らは、まったく「折れる」ことなく、「確信」を増幅させつづけたんだよ。
まあ・・、リスクにチャレンジしつづけた(強烈な意志をブチかましつづけた!)ということ。守備においても、攻撃においても。
もちろん「それ」は、ボール絡みの競り合いや仕掛けシーンだけではなく、ボールがないところでの効果的なアクション(ハードワーク)の内容に、如実に現れてくる。
守備においても、攻撃においても。
そして、そんな「意志の炸裂」が、結果として報われるわけだ。あっと・・、前半のハナシ・・ね。
前半30分、柏木陽介のコーナーキック。
ニアポストゾーンへ爆発スプリントで詰めた阿部勇樹の「フリック・ヘッド」から、ファーサイドスペースへ忠実に開いていた興梠慎三が「追いかけゴール」を決めた。
また、前半37分の同点ゴールシーン。
爆発スタートとフルスプリントでニアポストゾーンへ入り込み、森脇良太からのタテパスを、ダイレクトのヒールパスで、興梠慎三の同点ゴールをアシストした李忠成。
そのシーンじゃ、興梠慎三の、相手マーカーのアクションを明確にイメージしたボールコントロールと、意志を込めた強烈なシュートにも大拍手だ。
私は、2点リードされてからの、赤い強者どものプレーぶり(勝者メンタリティー)を「体感」していたからこそ、レッズの同点シーンを明確にイメージ出来ていた。
でも・・もちろん・・前半で既に同点にしちゃうとは思っていなかったけれどサ・・
だからこそ、立ち上がりは攻め込まれながら、すぐにイニシアチブを奪い返し、「勝者メンタリティー」に支えられた立派なサッカーで、後半のゲーム展開に大いなる期待を抱かせてくれたレッズの強者どもを、頼もしく感じていたしていたんだよ。
私は、レッズの勝ち越しゴールまでも明確にイメージしていたんだ。でも・・
そう、実質的なゲーム展開からすれば、まさに青天の霹靂(へきれき)そのものっちゅうベガルタの勝ち越しゴール。
そのベガルタの勝ち越しゴールには、「エッ!?」って驚くしかなかったんだけれど、そこには、もっとスゴイ驚きもあったんだ。
そう、西川周作が、(ボールをフワッと浮かせるように!)切り返したシーン・・。
スローモーションVTRでは、そのゴール直後に一度だけ(その後は、まったく、そのアングルでのVTRシーンは放送されなかった!!)、反対側ゴールサイドのカメラによるシーンが映し出された。
そこには、明確に、赤嶺真吾の「ハンド」が映し出されていたっけね。
まあ、「タラレバ」だけれど、ベガルタが、(赤嶺真吾の、粘りのハードワークも含めて!)立派なサッカーを展開したから、そのミスジャッジに対する情緒は、(そのVTRシーンを見せられた瞬間を除いて!!・・エヘヘッ・・)すぐに収まっていったネ。
とにかく私は、(結果にかかわらず!)この試合でも、レッズの強者どもが勝者メンタリティーを進化&深化させていることを体感し、リーグ終盤の様々な紆余曲折へ(エキサイティングに!)思いを馳せざるを得なかった。
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ところで、先日、高円寺のパンディットという「トークライブハウス」で、下記の「ナマ対談本」に絡めて、後藤健生さんと対談をやったんですよ。
アナウンス(事前の告知)が足りず、参加していただいた方は少なかったけれど、その対談全体が、「You Tube」にアップされましたので、お知らせします。
2時間近くも話しまくったのですが、その第一部が「こちら」で、その第2部が「あちら」です。
- また、下記の「ナマ対談本」についても二人で語っている部分があるのですが、編集部が、それを、このように「編集」したのだそうです。まあ、ということで「こちら」もご参照アレ。
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ブラジルW杯に、後藤健生さんと「スカイプ」を介して繰り返したディスカッションをまとめた、ライブ感あふれる「ナマ対談本」が出来上がりました。
その新刊については、「こちら」をご参照ください。ではまた・・
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最後に「告知」です。
実は、ソフトバンクではじめた「連載」だけれど、事情があって、半年で休止ということになってしまったんですよ。
でも、久しぶりの「ちゃんとした連載」だったから、とてもリキを入れて書いていた。そして、そのプロセスを、とても楽しんでいた。自分の学習機会としても、とても有意義だったしね。
そして思ったんですよ、この「モティベーション機会」を失ってしまうのは、とても残念だな〜・・ってね。
だから、どこかで連載をはじようかな・・と、可能性を探りはじめた。そこでは、いくつか良さそうなハナシもあったし、メルマガでもいいかな・・なんてコトも考えた。
でも・・サ、やっぱり、書くからには、できるかぎり多くの方々に読んでもらいたいわけですよ。でも、可能性がありそうな(メルマガも含めた)連載プラットフォームとしては、やはり私のホームページにかなうモノはなかった。
ということで、どうなるか分からないけれど、とにかく、私のホームページで、新規に、連載をはじめることにしたのです。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書こうかな。もし、うまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れてから立ち上げた新ビジネス」、そして「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、一週間ごとにアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは-"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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