湯浅健二の「J」ワンポイント
- 2017年Jリーグの各ラウンドレビュー
- 第13節(2017年5月27日、土曜日)
- レイソルがブチかましつづけるスーパーダイナミックサッカーに乾杯!!・・(レソイルvsアルディージャ、4-2)
- レビュー
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- ・・いまレイソルは、リーグでも最高峰レベルのサッカーを展開していると思います・・もし下平さんが、改めて、そのバックボーンのなかで最も大事なモノは何かと聞かれた場合、短く、どう答えられますか?・・
今日は、事情があって、ダゾーン観戦ということにせざるを得なくなりました。そのことで、レポートはスキップしようと思っていたのだけれど・・
でも、またまたレイソルが、素晴らしくダイナミックな組織サッカーをブチかましてくれたことで、短くコメントする気が湧き上がってきた。
冒頭の私の質問は、第11節、FC東京vsレイソル戦で、下平隆宏さんに投げたモノだった。
・・み・・みじかくですか?・・そうですね〜・・では・・
・・それは、日頃の(ユース時代からの!?)充実したトレーニングの積み重ねです・・
いいね〜〜・・。
下平隆宏さんの言葉には、自信がみなぎっていたっけ。
イレギュラーするボールを足で扱うサッカーは、攻守ハードワーク(創造的なムダ走り!?)の積み重ねがなければ、決して進化&深化しない。
そう・・、積極器手に(主体的に!)考えつづけ、リスクにもチャレンジしていく選手たちの強烈な意志がなければ、充実したサッカーなど望むべくもないんだ。
このダゾーン中継を解説していたのは、読売サッカークラブ時代の戦友、都並敏史。
私は、彼の「選手目線の解説」が大好きなんだけれど、そのなかでヤツは、こんなニュアンスの素敵な言葉をつむいでいた。曰く・・
・・レイソル選手たちは、強烈な意志を爆発させ、いたるところで一歩先んじている・・だから、攻守にわたって、多くのシチュエーションで、数的に優位なカタチを創りだせている・・
そう、まさにおっしゃる通り。
よく、こんな選手がいる。
次、その次の展開を「予測しよう」と考え「過ぎて」しまっているヤツら。
そんなヤツらに限って、なるべく効率的にプレーしようとする。そう、楽して金儲けすることを優先するような、個人事業主の風上にも置けないヤツら。
そして結局、攻守にわたる勝負所で、役に立たない。
それに対してレイソル選手たちは、(都並敏史が解説で強調していたように!)自然と、攻守ハードワークのアクションを起こせている。
それが、とても重要なポイントなんだよ。
そう、自然とカラダが動いている・・っちゅう現象。だから、局面デュエルを有利に展開できる。
それは、(トレーニングの賜物だけれど・・!)チームのなかで、仲間が「次にどのような勝負アクションに入るか・・」というのが、明確にイメージできることを意味する。
そう、チェック(次の回り込み!!)&サポート&カバーリング&&・・という守備ハードワークの善循環(チームメイト同士の相互信頼!!)。
だから、次、その次のディフェンスで、バランスが崩れてしまうシーンが、ほとんど出てこない。
そりゃ、そうだ、「あの」クリスティアーノがだよ、味方のボールロストに対して(その、ボールを失う前のタイミングで!!)次のチェイス&チェックアクションをスタートしているんだから・・。
そして、必要とあらば、躊躇なく、自分のゴール前までフルスプリントで「追いかけつづけ」ちゃうんだよ。
まあ、ここでは、これ以上は、レイソルがブチかましつづける、ホントに実効レベルの高い「攻守ハードワーク」の内実には入り込んでいかないけれど・・
とにかく、彼らがブチかましつづける、ボールがないところでの攻守アクション(ハードワーク)は、一見の価値あり。
それを観るためだけに競技場に駆けつけたら、そりゃ、入場料にオツリがくるってもんじゃありませんか。
あっと・・
次のリーグ戦(6月4日の第14節)では、レイソルが、ホームで(ナイター!!)レッズを迎え撃つんだった。
もう、ホント、いまから楽しみで仕方ないじゃありませんか。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。
一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。
もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは-"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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