湯浅健二の「J」ワンポイント
- 2022年Jリーグの各ラウンドレビュー
- 第6節(2022年4月1日、金曜日)
- スゲ〜面白い勝負マッチだった・・両チームのサッカー内容に対して、日本のサッカー人の一人として、称賛と感謝の拍手をおくります・・(アビスパvs鳥栖、0-0)
- レビュー
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- いや、ホントに、素晴らしくエキサイティングな勝負マッチだった。
堪能した。
これって、九州ダービーって言うの?
あっ・・、たしかに、鳥栖と福岡だからネ。
いいね〜・・、プロクラブが、日本全国に散りばめられているからこそのダービーマッチってわけだ。
よく、ドイツの友人立ちと話すんですよ。
・・サッカーっていうボールゲームはさ、その「構成要素」からしても、他の集団スポーツとは一線を画するほど、特異で、魅力的だよな〜・・
・・ってね。
だからこそ、世界ナンバーワンスポーツだし、人類史上でも最高パワーを秘めた「異文化接点」でもあるわけだ。
あっと、蛇足・・
その、最高にエキサイティングだった九州ダービーだけれど・・
わたしの心は、もう完璧に、ゲームの虜(とりこ)になっていた。
それほど両チームがブチかましつづけた、積極的&攻撃的な攻守ハードワーク(主体性プレー)は、魅力にあふれていたんだ。
前半・・
そこでの「全体的なイニシアチブ」は、たしかに鳥栖が握っていた。
でも・・
そう、スペース攻略プロセス(攻撃)の内実では、微妙に、アビスパに軍配が挙がる。
もちろん、優秀なプロコーチ、長谷部誠に鍛え上げられたアビスパのボール奪取プロセス(守備)は、例によって、素晴らしかった。
だからこそ、積極的にタテへ向かう仕掛けプロセスでの意識と意志のレベルも、局げ゛んまで高められた(リスクチャレンジ・・ネ)。
あっと・・
こちらも優秀なプロコーチ、川井健太に率いられた、「強い」サガン鳥栖「も」、立派なサッカーを展開したよ。
でも・・
そう、前半で鳥栖が握っていたイニシアチブは、後半、アビスパが握り返したんだ。
そんなゲーム展開の変容バックボーンは、やっぱり、ボール奪取プロセス(守備)の内実にありっちゅうコトかな。
それだけじゃなく、アビスパは、前半同様に、次の仕掛けでも、しっかりとスペースを攻略し、シュートまでいけていた。
ゲーム全体をとおしたボール奪取プロセス(守備)の内実では、互角。
でも、次のスペース攻略プロセス(仕掛け)からの「ゴール機会」の演出という視点では、アビスパに、微妙に軍配が挙がるんだよ。
ということで、この試合では、アビスパの判定勝ち・・!?
あっ、スミマセン。
サッカーだから、内容と結果が一致しないのは日常茶飯事じゃネ〜か。
だからこそ私は、サッカー人としての究極の目標を、「美しい質実剛健サッカー」って定義しているんだった。
とにかく・・
両チーム選手たちの、強烈な意識と意志とイメージングが、ガチンコでぶつかり合う、素晴らしくエキサイティングな勝負マッチではあった。
あ〜〜、面白かった。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。
一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。
もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは-"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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