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2010_ヨーロッパの日本人_香川真司・・ちょっと彼のことを甘く見ていたかも・・(2010年10月5日、火曜日)

いいね、香川真司。大味の(大型の)選手のなかで、一味違う「エッジの効いた機敏なプレー」が光っている。もちろん、攻守にわたって・・

 そんな香川のブレーを美味い肴(さかな)に、赤ワインに舌鼓を打っている筆者なのです。

 でもまあ、とはいっても、まだまだ「無為な様子見の状態」が目立つのも事実だね。要は、攻守にわたる「勝負シーン」への絡み方に(その量と質に)課題が見え隠れしているということです。言葉を換えれば、彼ほどの才能をもってすれば、もっともっと効果的に、攻守にわたる勝負所に効果的に絡んでいける(もっともっと目立てる)はずなのに・・という期待の裏返しということだけれどネ。

 そんなわたしの期待は、様子見の「静」の状態から、ドカンッ!ってな具合に爆発する瞬間的な全力ダッシュ勝負プレーを観るたびに高まっていくのですよ。もちろん攻守にわたって・・。とにかく、香川ならば、もっと出来る・・いや、もっともっと「自己主張」しなけりゃダメだ・・ってね。

 エッジの効いた超速ドリブルは、とても魅力的。でも、自分自身が起点になったり、チームメイトが、タメからスタートする「コンビネーション」への絡み方もまた、とてもエキサイティング。要は、三人目、四人目の決定的フリーランニングの「質」が、とても良いということです(でも前述したように、その『量』が課題なのだ〜〜!!・・もっともっと積極的に〜〜!!)。

 もちろん、その「優れたフリーランニング感覚」を支える絶対的なバックボーンが、決定的スペースで自分がパスを受けて決定的な仕事をするという勝負イメージを具現化するための絶対的ベースになる「強烈な意志」であることは言うまでもありませんよね。

 そして私は、そんな「自己主張のアップ」というファクター(要素)こそが、香川真司が、この短い期間に、より明確に「意識」しはじめている(だからこそ急速に発展し、深化している!?)コトなんだと思うわけです。

 そう・・環境こそが「人」を育てる・・のです。

 それともう一つ。プレーのタイプとして、香川真司が、周りの「大男たちのプレータイプ」に、とても素敵にフィットしていると感じます。要は、ドルトムントに足りなかった「タイプのプレー」が香川真司によって充填された・・大味なプレーを効果的にリンクする接着剤プレーが香川によってもたらされた・・っちゅうことです。

 そう・・エッジの効いた機敏なプレー・・。

 これからの香川真司には、ドイツの文化的バックボーンを、しっかりと自分のものにしていくことで、もっともっと「健全な自己主張」を発展させ、本物のリーダーシップも身につけていくことを期待します。そう、日本代表のためにも・・

 最後に・・前言撤回・・。

 実は、後藤健生さんとの対談生本、「日本代表はなぜ世界で勝てたのか?(アスキー新書)」のなかで、チョン・テセと長友佑都の成功は目に見えるけれど、内田篤人と香川真司には疑問符がつく・・なんてことを言ったのですよ。

 まあ・・内田篤人はまだまだとは思うけど、香川真司が(これほど短期間で)ここまでやるとは、ホントにイメージできなかった。ちょっと香川のことを甘く見ていたかも・・スミマセン・・

 とにかく香川真司には、日本代表でも、本田圭佑がやりたい勝負イメージに引っ張られ「過ぎる」ことなく、健全に自己主張していくこと「も」期待します。守備をサボる本田圭佑の鼻先で、全力のチェイス&チェックをブチかます・・とかネ。

 ポリフェノール(赤ワイン)で気持ちよくなってしまった筆者でありました。だから、乱筆・乱文・・!?もちろん読み返しません。スミマセンね、あははっ・・

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 またまた、出版の告知です。

 今回は、後藤健生さんとW杯を語りあった対談本。現地と東京をつなぎ、何度も「生の声」を送りつづけました。

 悦びにあふれた生の声を、ご堪能ください。発売翌日には重版が決まったとか。それも、一万部の増刷。その重版分も、すでに店頭に(ネット書店に)並んだそうな。その本に関する告知記事は「こちら」です。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓しました。

 4月11日に販売が開始されたのですが、その二日後には増刷が決定し、WMの開幕に合わせるかのように「四刷」まできた次第。フムフム・・。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。岡田ジャパン(また、WM=Welt Meisterschaft)の楽しみ方という視点でも面白く読めるはずです・・たぶん。

 出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 




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