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2014_またまた(スーパーゴールをブチ込んだ!)本田圭佑を採りあげますよ・・(2014年9月24日、水曜日)

いや、ホント、素晴らしいシュートアクションだった。昨日のセリエ、対エンポリ戦の同点ゴール。

あまりにも気持ちよかったから、自然とキーボードに向かってしまった。

ビデオを観はじめたのは、今日の午後になってからでした。それも、所用がつづいたことで何度もビデオ観戦を中断するなど、チト中途半端なブツ切り観戦になっていた。

でも、前半にミランが「追いかけゴール」を決めたあたりから後半にかけては、観戦マインドに気合いが入ったよね。

本田圭佑の「意識と意志」のポジティブ変化については、前回コラム同様に、ビンビン感じさせてもらったし、そんな気持ちよさもあったからラップトップを引き寄せたのかもしれない。

ゲームの後半、ミランのインザーギ監督は、リードされていることもあって(内容でもエンポリに圧され気味ということもあって!?)、フェルナンド・トーレスをワントップに、その後方に、ボナヴェントゥーラ、メネス、本田圭佑で構成する攻撃的ハーフトリオを置いた。

また守備的ハーフコンビの一角であるムンタリの代わりに、攻撃にも抜群のチカラを発揮するポーリを送り込んだ。そう、より「攻撃的なイメージを与えて」チームを送り出したんだよ。

たしかに、何度かは(特に立ち上がり!)、エンポリが繰り出す切れ味鋭いカウンターに沈められそうにはなったけれど、ゲーム戦術の変更によって、チーム全体の(攻守にわたる)機能性は、明らかに活性化し、その傾向が増幅していったのは確かな事実だった。

ところで、後半立ち上がり、唐突に突きつけられたカウンターピンチ。

難しいネ・・、(戦術変更に応じた!)最高の「バランス」を、最高の状態で、「すぐに」機能させるのは。でも、まあ、サッカーは、意識と意志のボールゲームだから・・。

あっと・・、ミランの勢いがどんどんと増幅していった後半のゲームだった。

そうなんだよ。後半のミランは、後方からポーリがガンガン押し上げていくだけじゃなく、両サイドバックも積極的にオーバーラップしていくんだ。

また、ワントップのフェルナンド・トーレス「も」、メネスと同じように、縦横無尽に走り回るから、前線ブロックは、まさに縦横無尽のポジションチェンジのオンパレードってなことになった。

面白い。

そんな「流れ」のなかで、もちろん本田圭佑も、攻守にわたって活き活きと「自由に」プレーする。

もちろん攻守ハードワークを、しっかりとこなしているから(その自信があるからこそ!?)、ホンモノの自由を、謳歌できるっちゅうわけだ。

まあ、本田圭佑の、(まだまだ足りないけれど・・以前と比べれば大幅に高揚している!!)攻守のハードワークが満載したダイナミックプレーについては、前回コラムを参照して下さい。

そして、そんな「動き」のなかで、本田圭佑のスーパー同点ゴールが、(本場エキスパートも含む!)観ている全ての人々の度肝を抜いたっちゅうわけだ。

顛末は、こうだ・・

・・ボールを奪い返した左サイドのデ・シーリョから、逆サイド(右サイド)でフリーで待ち構える(本田圭佑のタテ方向のパートナー!?)アバーテへ、サイドチェンジパスが送られる・・

・・受けたアバーテは、全くフリー・・眼前には、太平洋のようなビッグスペースが広がっている・・

・・そんな状況で、アバーテが、超速ドリブルでオーバーラップしていかないはずがない・・

・・迫力ある、超速の直線ドリブル・・それが勝負の瞬間だった・・

・・デ・シーリョからのサイドチェンジパスがアバーテへ回されたとき、本田圭佑は、かなり下がり、アバーテと同じ「高さ」にポジショニングしていた・・

・・そして、ボールを持ったアバーテの前にビッグスペースが広がっていると思った次の瞬間・・彼もまた、最前線へ向けて(最終勝負シーンのイメージをアタマに描きながら!?)、爆発スタート&フルスプリントをブチかましたっちゅうわけだ・・

・・そこで興味深かったのは、同時に、最前線のフェルナンド・トーレスが、アバーテの右サイドへ「流れて」いったこと・・多分彼は、アバーテからのタテパ スを、自分がサイドに開くことで「空けた」中央のスペースへ、ダイレクトで返す「大きなワンツー」で、チャンスを広げようとしたんでしょ・・

・・そう、この時点で、最前線の中央には、大きなスペースが出来ていたんだ・・

・・もちろん、フルスプリントでそのスペースへ走り込む本田圭佑の最終勝負イメージは、強固に固まっていた・・

・・そして、その本田圭佑へ、アバーテから、まさに「置くように」フィーリングあふれるラストパスが通されたというわけだ・・

・・そんな状況だからね、本田圭佑の才能が「炸裂」するのも道理・・

・・カバーリングに回ってきた相手ディフェンダーを、一発の「またぎフェイント」でかわし、そのまま、得意の左足シュートをブチかます、本田圭佑・・

・・そのシュートは、まさに「左足一閃」ってな表現がピタリとあてはまるスーパーシュートだった・・っちゅう顛末でした〜・・

まあ、その後のゲームは、ミランの独壇場で、パー直撃とか本田圭佑の、フリーキックからの素晴らしいカープシュートなど(わずか数センチ右ポストを外れた!!)何度も勝ち越しチャンスは作りだしたけれど、結局は勝ち切れなかった。

ということで、ミランのインザーギも、これまでとは違う「基本的なチーム戦術(フォーメーション)イメージ」も、うまく回ることを確認できたでしょ。

イメチェンの(ゴール後も、相手パスのタイミングよいインターセプトや、仕掛けのドリブル&タメ等など、とても目立っていた!)本田圭佑とともに、ACミランが、以前のような光を放つように発展してくれることを願って止みません。

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ところで、ブラジルW杯に、後藤健生さんと「スカイプ」を通して繰り返したディスカッションをまとめた、ライブ感あふれる「ナマ対談本」が出来上がりました。

その新刊については、「こちら」をご参照ください。ではまた・・


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 最後に「告知」です。

 実は、ソフトバンクではじめた「連載」だけれど、事情があって、半年で休止ということになってしまったんですよ。

 でも、久しぶりの「ちゃんとした連載」だったから、とてもリキを入れて書いていた。そして、そのプロセスを、とても楽しんでいた。自分の学習機会としても、とても有意義だったしね。

 そして思ったんですよ、この「モティベーション機会」を失ってしまうのは、とても残念だな〜・・ってね。

 だから、どこかで連載をはじようかな・・と、可能性を探りはじめた。そこでは、いくつか良さそうなハナシもあったし、メルマガでもいいかな・・なんてコトも考えた。

 でも・・サ、やっぱり、書くからには、できるかぎり多くの方々に読んでもらいたいわけですよ。でも、可能性がありそうな(メルマガも含めた)連載プラットフォームとしては、やはり私のホームページにかなうモノはなかった。

 ということで、どうなるか分からないけれど、とにかく、私のホームページで、新規に、連載をはじめることにしたのです。

 一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

 そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

 とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書こうかな。もし、うまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れてから立ち上げた新ビジネス」、そして「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

 ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、一週間ごとにアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

 もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

 まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・

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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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